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#日記

焼くなっ!焼き肉っ!

焼くなっ!焼き肉っ!

「ここの焼き肉屋ってさ、焼いてるのにどんどん肉が生になってくんだぜ!」
運ばれてきた肉をトングで網の上に乗せながらザキさんが自慢げに言ってきた。
ここの焼き肉屋は焼かれた状態で提供された肉を、如何に卸された状態に近く戻せるかを求められる店らしい。
その生になった肉はどうするのかとザキさんに聞いたら、この店の奥にいる猛獣たちの餌にするらしいとのことだった。
「たださ、その猛獣の肉がここで出されてる肉

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ちがうって!!

ちがうって!!

「何回言ったらわかんの? オレ、雪だるまじゃないって。見てわかんない?どう見ても雪見だいふくおじさんでしょ⁉ ったく失礼極まりないったらありゃしない。どうなってんだ!」
「あ、はぁすんません。けど、こんなこと言うのもなんですけど、雪だるまですよどう見ても。その鼻みたいなオレンジのやつなんて絶対雪だるまでしかないですよ。そもそも雪見だいふくおじさんって何スカ⁉ これから食いたいって思えなくなったんす

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