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2022年5月の記事一覧

目に見えないからこそ友情

目に見えないからこそ友情

「自分ではすっげぇ仲良しだと思ってたんだよね。でもやっぱりわかんないかな?これ話しても誰も理解してくれないんだよね」
[地元に残ってるメンバー会] という独身実家ぐらしの面子で定期的にやる飲み会で、誰と一番仲良かったかという話題になり、KGがジョッキのハイボールを飲み干してから話してくれた。
KGは至って真面目な面持ちで話をしていた。
なんでも、KGには小学3年から5年までの3年間、空気君という友

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僕の小説

僕の小説

僕はこの小説の主人公です。
ですが、この物語の序盤で僕は死んでしまいます。
それから先は誰かが僕を回想しながら話が進んでいくのですが、誰がどんな風に話してくれるのかは僕にはわからない。
僕の家族?恋人?友人?
誰か知っていたら教えてください。
なので、この話を最後まで読んでもらえたら結末がどんな風になるのかわかると思います。
なぜ僕は死んでしまったのか、僕にもわからない。
誰か知っていたら教えてく

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お空までは、、、?

お空までは、、、?

「君はおじいちゃんとおばあちゃんと一緒に住んでる?」
生まれて初めての美容室で生まれて初めてのカットをしに来た3歳の女の子が、カットをしてくれている三十代半ばのスタイリストに質問している。
「おじさんのおじいちゃんとおばあちゃんはね、もういないんだよ」
少し困った感じにスタイリストが答えた。
スタイリストの答えに理解できなかったのだろう、「なんでいないの?今はどこにいるの?」と返してきた。
「おじ

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