20240821
松岡正剛の訃報。「千夜千冊」ではなんと1850冊もの書籍を紹介していたという。わたしも彼のサイトで知った書籍を手に取った覚えがあるし、理系文系の壁を軽々と越えて様々な分野に関心を持つ彼の知的好奇心の幅広さには感銘を受けた。
同時にSNSでは彼が「〝デタラメ〟で、山師的側面があった」と批判めいた発言をする学者なども見られた。確かにアカデミックな知からすれば、彼がやっていたことは編集の域を出ることはなく、浅はかに見えたのかもしれない。しかし、彼らがそれを生きている間に堂々と松岡に向けて発信していたならともかく、死んだ瞬間に苦言を呈するのは単純にダサいと思うし、現在の文系不要論も大学や、特定の団体の枠内でしかその価値を認めない権威主義に陥っていることに端を発するのではないか。今こそ、松岡のような幅広い活動を行うような人間が必要なんだと改めて思った。
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