20230218
晴れて、気温もぐっと上がった。すっかり春の陽気が訪れたようだ。これも三寒四温の温なのだろう。また明日からは気温が下がるみたいだ。今日はフォークナーの『八月の光』の読書会最終日だった。クライマックスなだけあって様々な伏線が回収され、矢継ぎ早に事件が起きる。これまでの登場人物が一つの場所で、同じ時間に介してそれぞれの視点から物事や人物が語られる。ここで、この作品が凄いのはまた新たに登場人物が現れてしまうところだ。徹底的に事件や人物は客観的に伝聞として語られる。それでも読者が混乱せずに物語を読めるということが、どれだけ高度で複雑な技術が用いられているか、圧巻のラストだった。やはり彼が映画の脚本を手掛けていたことも大きな要素としてある気がする。こうやってひと月かけて作品を読み解いていくというのは、長篇の読み方としていいと思った。