20241002

 吉田恵輔監督の映画『ヒメアノ~ル』を観た。同名の古谷実による漫画が原作。2016年の公開当時から森田剛の怪演などで話題になっていてずっと気になっていたが、なかなか観れずにいた。古谷実はギャグ的要素の高い『行け!稲中卓球部』で有名だが、『羊の木』などシリアスな人間の暗部を描く作品は読んだことがないので読んでみようと思った。さえない清掃員として働く岡田が、先輩の安藤が恋するカフェ店員阿部のストーカー被害を相談されるところから話が始まる。そのストーカーが岡田の高校の同級生森田だったことから岡田は安藤と森田、阿部の間で奔走するうちに阿部と付き合うことになるが、森田は二人を殺そうとするうちに殺人を繰り返す連続殺人鬼となる。原作では森田の内面が描かれるそうだが、映画では彼がひどい虐めにあっていたことしか伝えられず、シリアスキラー感が前面に出ている。賛否が分かれているようだが、エンタメ作品として疾走感のある作品だった。

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