20230323

 所用で神保町に行った。雨の降りしきる一日だったが、気温は高くて、この先梅雨が来ると思うと少し気が滅入った。明日からここでも古本祭りが開催されるようだが、天気予報では週末にかけて雨が続くようだ。雨の日の神保町は外にあるワゴンセールの上にビニールシートが掛けてあったり、店によっては中に運び入れられて店内が異様に狭かったり――もともと本の高積みなどで狭苦しい店舗が多くはあるが――、それはそれでまた違った趣きがあった。先日、改装工事のため一時閉店した三省堂書店のビルは高いフェンスに覆われていた。仮店舗としてそこから三〇〇メートルほど離れたビルで運営していた三省堂に行ってみた。確かに以前のあの広大な敷地に比べれば半分もないくらいの面積ではあったが、ビル丸々が売り場として使われていて、さすが三省堂だなと感心するほど立派な店舗だった。なかなか古本で見つからなかった後藤明生『挟み撃ち』(講談社文芸文庫)を購った。

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