20231201
The Pogues(ザ・ポーグス)のシェイン・マガウワンが亡くなった。80年代後半から90年代にかけて活動していた時はリアルタイムで終えていなかったが、二〇〇一年に再結成した辺りでちょうど、わたしはThe Libertinesをはじめとしたパンクリヴァイバルに夢中になり、その文脈で彼らの存在を知った。アコーディオンやバンジョーを取り入れたアイリッシュパンクを代表する彼らの音楽と、アイリッシュ訛りの英語で歌うシェインは本当にずっと酔っ払っているような陽気さを持っていた。と同時に、ヒットソング「Fairlytale of New York」などのスローバラードで魅せる歌声は哀愁漂う深みを感じさせる歌い手だった。六十五歳はまだ若い気もするが、〝生きてるのが奇跡〟と言われていたくらいにハチャメチャな私生活だったようなので、彼にしては長生きだったのかもしれない。今年のクリスマスは「Fairlytale of New York」を聴きながら彼の冥福を祈ろうと思う。