20230616

 久しぶりに晴れの天気。三〇度という夏日で、この前はまだ寒いのかと思っていたのに、もう暑いのかと今は思っている。極端すぎるのは温暖化のせいだろうか……。これから夏にどこまで気温が上がるのか、心配だ。昨年末に出版社「代わりに読む人」の友田とんさんが編集・発行人を務める文芸誌『代わりに読む人1 創刊号』に「矛盾」をテーマに小説寄稿の依頼を頂いた。わたしはこれまでに文学賞の類を受賞したことがないし、文学研究に携わったこともない、いわば文学においてズブの素人である。そんな自分に商業出版の文芸誌、しかも創刊号という色を決めるような誌面に選んでもらえるなんて自分でも信じられないことで、本当になにかの間違いではないのかと思ってしまった。友田さんは昨年五月の文フリで頒布された『破滅派17号』に掲載された「阿鼻叫喚」というわたしの掌編を丁寧に読み込んでくれたようで、そのありがたい感想をTwitterのDMと正式な依頼メールで寄せてくれた。とても嬉しかったし、いつまでも忘れないだろう。ゲラチェック、校正戻し、など初めての経験も思い出深いものとなった。「海浜公園建設予定地」という十五枚の掌編と、昨年読んだ本としてハイデッガー著、高田珠樹訳『言葉としての対話』(平凡社ライブラリー)の短い書評を寄稿した。七月下旬の発売予定だ。小説を書き始めて十年が経つ。公募には毎年なにかしら応募し、全く結果を出せずにもんもんとしていた中で破滅派の同人となって、五年ちかく。二ヶ月に一回の合評会にはなるべく参加してきたし、文フリにも原稿を提出してきた。それにBFCを機に知り合えたオンライン上の文芸を志す人々、六枚道場への参加、小川洋子読書会の主宰、文芸エムの読書会への参加など積極的に関わってきたことも書き続けられた要因だ。皆さんに改めて感謝したい。

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