20241211

 ヨアキム・トリアー監督の仏映画『私は最悪。』を観た。公開当時から話題になっていて、気になっていた作品。医学部の外科を志したユリアだが、身体より心や感情に関心があると思い直して心療内科へと転進するも、二十も年の離れた漫画家のアレックスと恋に落ちて同棲を始めて本屋の店員として働く、というところから物語が始まる。タイトル通り、移り気が多く、アレックスとも浮気相手との恋愛で破局し、その恋も長く続かない……という最悪に見えるところを、ただ露悪的に描くのではなく、なんとなく共感できるように脚色してあるのが白眉だ。音楽もかなり効果的で、ロケ地の美しい街並みも魅力的である。

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