2024デュアスロン世界選手権 レポート #2 ミックスリレー編
こんにちは
金田です。
前回
前回の大会全体の概要と個人レースはこちらから。
8/18 World Duathlon Championship Mixed Relay
レース概要
このレースは男女でペアを組んで、超短いフォーマットのデュアスロンを男→女→男→女の順でリレーをする超高速に展開するレースです。
フォーマットは
1stRUN (850m×2Laps=1.7km)
BIKE (2.5km×2Laps=5km)
2ndRUN (850m×1Lap=850m)
です。
(1走1stRUNと4走2ndRUNはスタート/ゴールの関係で少し長いです。)
コースは個人レースをカットしたコースで、
以前としてランは上って下ってのアップダウンのコースですが、
バイクは単純な往復コースになりました。
今年も昨年と同様、上田藍さんとペアを組みました。
トライアスロンをやっていて藍さんを知らない方はいないと思いますが、
北京・ロンドン・リオと五輪3大会に出場されたオリンピアン、
7度の日本とライスアスロン選手権優勝、
現在はアイアンマンのプロカテゴリーで活躍されている女子日本トライアスロン界のレジェンドです。
目標
昨年の5位から表彰台圏内の3位を目標にレースに臨みました。
結果
Elite 3rd🥉 /5Nations/7Teams
1'07'34 (16'19-17'34-16'00-17'40)
個人結果(Aveペース/速度,1走&3走,ガーミンより)
1走 2'50/km-38.8km/h(NP279w/5倍)-3'07/km
3走 2'59/km-39.0km/h(NP283w/5倍)-3'02/km
レース展開
World TriathlonのYoutubeのLiveアーカイブが公開されているので通過のタイム差はそちらから拾っていきます。
Liveはこちらより
1走1stRUN
スタートからベルギー(BEL)とフランス(FRA)を先頭にが最初の1kmを上りながらも2'45で入り早速離れる。BEL,FRA,オーストラリア(AUS)2、オーストラリア1が集団でトランジに入り、15秒ほど遅れてトランジイン。
BIKE
前から落ちてきたAUS1をパスしたが後から来たイギリス(GBR)に抜かれる。前3人は強い上に集団で走れているのでその分差は広がっていく。
T2の時点で(BEL,FRA)-AUS2-GBR-JPN1(私)-AUS1の順番で5位
2ndRUN
1stRUNでつっこみ、バイクも全開で踏んでもう足がない状況ですが、なんとか足を動かす。順位は変わらないが前には離され藍さんへバトンタッチ
藍さんが競技をしている時にトランジのバイクをセッティングし直し、酸欠で頭が痛いが補給や冷却、休息をとり3走へ備える。
2走1stRUN
FRAが先行し、バイクで藍さんが前のAUS1と共に前を追う。
BIKE
展開が大きく変わる。
FRA先行は変わらないものの、バイクの2周目に入る折り返しでBELが落車しチェーンが落ちた。BELの女子選手が乗るCervelo S3のフレーム形状とクランクの相性が原因かチェーンの復帰に時間がかかりその間にGBRとAUS2、AUS1,JPNパックがBELをパス。
バイク終了時には大きく情勢が変わった。
2ndRUN
藍さんがAUS1に追いつきAUS2にも詰めた状態でバトンタッチ
3走1stRUN
AUS1を追いかけえるが離される。後ろからはBELが猛烈な追い上げを見せる。1走は入りが速すぎて後半失速したが、今回は抑えめで(それでも精一杯)入りトータルでいいタイムを出せるようにした。
BIKE
AUS1が乗車に手間取ってギャップができた。
追いついてこなさそう&追いついてきても前のAUS2に追いつくために協力はしないと判断し、単独走で前を追う。しかし離されトランジへ
2ndRUN
これがこの地での最後のパートと思い、動かないをなんとか動かし3'02/kmで耐えた。
ガーミンのログを見ると1走目が1stRUNのスタート分約100m(18~19秒に相当)長い。
長い1走目が16'19で、3走目が16'00となると、3走は全くタレずに同タイムで刻めたことになる。(1走目が遅かったっとも言えるが。)
他の男子選手の記録を見てもGBRが同じく-19秒だが、距離の変化分を加味するとそれ以外はほとんどがタイムが1走<3走で落ちている。
絶対的なタイムは他国の選手には劣るものの、個人内比較ではなかなか耐えたと思う。
4走1stRUN
バトンタッチの時にAUS2に対して32秒あった差を藍さんが23秒まで詰める。その後ろではBELが迫り、3位になるには前を追わなければいけないと同時に後ろにも気をつけないといけない。
BIKE
ここで藍さんが23秒差を詰めてAUS2に追いつく。
トランジに入るタイムングは同じだが、素早いトランジで1~2秒ほどの差をつけて2ndRUNへ。
一方、後方ではBELとAUS1が同じパックで帰ってきたが、後者の際に転倒し、前と差が開いた。
2ndRUN
2走1stRUNから独走したFRAが見事優勝。2日前の男子Elite3位,女子Elite1位のペアは圧巻の強さでした。
2位にGBRが入り、3位は藍さんか、AUS2のどちらが帰ってくるかヒヤヒヤしていましたが、さすがレジェンド、約900mでAUS2に15秒つけて帰ってきました。
(いい表現ではないですが)運よくベルギーチームがトラブルで遅れ、藍さんが強さを見せて、僕としては棚ぼた的な3位でしたが、やはり目標を達成できて嬉しいです。
ゴール後のインタービューは、もちろん英語かっつかなり捲し立てるような話し方で、言おうと思っていたことが全て飛び何を答えたのか…。
もう少し、ほんの少しゆっくり喋ってください笑
Medal Ceremony
レースが終わってからすぐに表彰式。
2日前の個人レースの時にも登れていたら…と考えると嬉しさの裏に少し悔しさが。
どうにも「Ryo」という綴りが読みづらいのか、「Ryo」が「す」に聞こえ、「ke」は「け」ではなく「き」になるので、「スズキ キャネダ」に聞こえた。
Queensland州のお偉いさん?からメダルをいただく。
ずっしりと重く、競技をしてきて久しぶりのメダルで初めての国際大会でのメダルでとにかく嬉しかった。
手に持っているのはオーストラリア原産のブラシノキ(別名:Bottlebrush)で、名前の通りボトルを洗う時に使う円柱のブラシの形をした常緑広葉樹です。
(実際どういう理由で渡されたのかはわかりませんが、自然と共に競技をするトライアスロン・マルチスポーツにおいて「Enviromental Protection」と「Sustainablility」は重要で推進されていることなので、植林に繋げるものかもしれません。)
アルコールがかからないように、フランス人選手が抜いたシューズが写真右端に転がってます。
数多くの国際大会・世界選手権でメダルを獲得している藍さんですが、
デュアスロンのミックスリレーでは初めてだったそうです。
ジェンドの歴史の1ページに名を連ねられて非常に光栄です。
最後に
これでオーストラリアでのレースは終わりました。
結果としては個人レースはU23 4位,ミックスリレーは3位という結果でした。
嬉しい成績も不本意な結果も残りましたが、ここまで来れたのは支えてくれる・応援してくれる方のおかげです。
クラファンでのサポート、応援本当にありがとうございました。
最後にメダルが気になる実家の猫を添えて。
ご覧いただきありがとうございました。
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