2024年度 教養生物学(一般生物学)1 第1週10月3日第2限 細胞説、セントラルドグマ、時間と空間サイズ

 10月に入りノーベル賞の発表は生理学・医学賞から始まります。昨年度はmRNAワクチンの実用化に道を開いたカタリン・カリコ氏とドリュー・ワイスマン氏でした。今年は誰がどんな業績によって受賞するでしょうか?

日本経済新聞の記事です。

以下は毎日新聞の記事です。

 いくつもの専門用語が出てきましたが、どのくらい理解できましたか?
さて、それでは2限目の講義に入ります。

 「生物、生命とは何か」という定義についてもまだ話していませんが、すべての生物は細胞からできています。5年前(2019年)の冬まではこのような状況になるとはまったく想像ができなかった「新型コロナウイルス」はウイルスの仲間ですが、ウイルスは生物とはみなされていません。何が違うかについても次週以降にお話しする予定です。

細胞説、セントラルドグマ

 「細胞とは何か」という定義についても次回以降に話す予定ですが、地球上に生きている生物には単細胞生物多細胞生物がいますが、すべての生物の体は細胞からできています。では、人工的に生命を作り出すことはできないか、生命の起源はいつ?、どこで?というのが問としてあげられますが、まだ結論は出ていません。人工生命については次週、少しだけ説明します。

 私たちの身体が何でできているのか、DNA,RNA,タンパク質などがどういう物質なのかも次週のテーマのひとつですが、地球上のすべての生物はセントラルドグマと呼ばれるこのルールにしたがっています。

サイズの話

 ここからはサイズの話です。分子、原子よりも小さいクオークの世界から宇宙スケールまでを下のWEBサイトでスクロールバーを左右に動かすことで見ることができます。
 宇宙からクオークの世界まで

 Powers of Ten(パワーズ・オブ・テン)は1977年に作られた教育映画、および書籍の名前です。下に示すのは日本語翻訳版(9分)です。

 次に下に示すのは大腸菌と酵母の細胞の電子顕微鏡写真です。いろいろな大きさの細胞がありますが、光学顕微鏡では見えないような微細な構造も電子顕微鏡を使うことによって見ることができます。1マイクロメートルというのは1ミリメートルの3桁下、1000分の1のことです。1ナノメートルはさらにその1000分の1です。

時間

 ここからは地球の誕生から現在までの時間の流れです。一枚の図に表しています。

 地球の大気組成の変化には光合成細菌が非常に重要な役割を果たしました。

現在の地球上にいる生物は何回かの大きな絶滅の危機を乗り越えてきています。

本の紹介です。20億年前の光合成細菌による大気中の酸素濃度の上昇が何を引きおこしたかについても書かれています。

白亜紀末の恐竜の絶滅原因は小惑星の衝突によるものと考える見方が強くなりました。

2013年のロシアのチェラビンスク隕石(といっても既に10年以上前)は記憶に残っている人もいるかもしれません。たくさんの映像記録が残っています。隕石の直径、重さはどれくらいだったでしょうか。衝撃波による被害を考えると小さくてびっくりするかもしれません。


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