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事件はいつも現場で起こっている

今日は知り合いの個展を見に行った。政治や世相を反映したような作品が多く、そういうことに作者自身関心があると言っていた。何かを作るモチベーションはどこから生まれるのだろうかと、そんなことを最近考えていたので作品作りについて話を聞きにいった。

ここまでは前書き。今日ここで書き留めておきたいことはそういうことじゃなくて、現場に行かないとやっぱりわからないことがあるということだった。

ギャラリーに行ってみたら管理人のおじさんがそこにいた。人の良さそうな顔つきのおじさんで、中高の時のホルンの先生を思い出した。

話しかけてみると、ギャラリーの使用方法や展示の紹介をしてくれた。その後、おじさんは1992年にヨーロッパに仕事で出張した話をしてくれて、当時のアルバム写真まで見せてくれた。写真を指差して、「この女の子、フランス人形みたいでね、本当にびっくりするほど可愛かったんだよ〜」と3回くらい繰り返し言っていた。なかなか話の長いおじさんだったけれど、長ーいソーセージを切り分けて食べた話や、散歩中にゲイカップルに絡まれた話など、聞いていて結構楽しかった。旅行に行きたくなった。

こんな話を聞けるとは、個展に行く前は予想していなかった。Instagramのストーリーで個展の絵や様子は流れてきていたので、大体どんな感じなのかは見れていた。おじさんのヨーロッパの話は、足を運ばなかったら聞けなかった話である。(もちろん、肝心の絵についても作者の話を聞いて初めて知れたことはたくさんあった)

机の上で考えているだけでは知れないことが現場には転がっている。自分の目で見に行って、何かを感じにいかないといけない。ネットで見えている写真の裏側を見に行かないといけない。以前インターンで牧場に堆肥の取材に行った時、堆肥内部の温度は非常に高いという話の流れで「ゆで卵できるんちゃうか〜」という言葉を聞けたことを思い出した。現場主義でありたい。

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