元セレッソ大阪の営業が色んなスポーツチームの本気の営業(スポーツ協賛)を受けて感じたこと
いいね100以上いただいたので率直に感じたこと書きます。
期待値が高かった分、少し意外に感じた部分もありました。
今後スポーツ協賛を検討している方、スポーツビジネスの裏側を知りたいファン、サポーターの方々のご参考になれば嬉しいです。
はじめに:
10年以上スポーツチームで働いてたのでスポンサーシップについてはある程度詳しいです。在籍時、大阪ダービー冠、ネーミングライツ契約等を新規商品化し、比較的クラブにとって大きな金額で新規契約までもっていっていたので、セールスとしてもちゃんとやってました。
なんでスポーツ協賛の営業を受けたの?:
採用力強化のためです。
転職時の最終面接で「採用力上げる一つの方法としてスポーツ協賛いいですよ!例えば…」みたいな話をしたこともあり、いつか社内で提案したいと思っていました。その後、九州エリアの採用強化施策としてなんか企画して、みたいな話があり、それならこのタイミングで、と思って進めました。
どうやって問い合わせするの?:
各スポーツチームのホームページから直接問い合わせをします。たいていGoogle先生に「スポーツチーム スポンサー」とかで検索するとヒットします。
まずここから最初の違和感があって、資料請求ではなく「スポーツ協賛に興味あるので話を聞きたい」といった内容で問い合わせをしたのですが、1チームだけ翌日返答。それ以外は2~3日後位の返答で、ちょっとびっくり。よくインサイドセールスの当たり前として”問い合わせがあったら5分以内に電話!”とかありますが、このあたりやはりスポーツビジネス業界は人が足りてないのだろうと実感。改めて(返信の時間も夜遅かったりしたので)
参考:各スポーツチームのスポンサーページはこんな感じ
ちなみに4チーム中、唯一ソフトバンクホークスだけがMA(マーケティングオートメーション)入れてました。資料請求したら後日、定期的にメルマガ飛んでくる、あれです。一歩リードしてる感を感じました。
余談ですが、セレッソもSFAやMAは入れてます。このあたりスポーツチームは人が限られており、かつ、ナレッジ共有はなかなかされず、超属人的になってるチームがほとんどだと思うので便利ツールはどんどん入れてほしい。
例えばコミュニケーションツールではSlack、Chatworkを入れればチーム内の会話が全て可視化されもうGmailには戻れないだろうし、Notionを入れればチームのタスク管理、議事録、プロジェクト進捗等が全て一元化され、感動するはず。クラブで働いている時は全然気づかなかったけど、転職して外に出て、改めてスポーツ業界の閉塞感を実感。
参考:
セレッソ大阪「2021CRMベストプラクティス賞」受賞
JリーグクラブにSlackを入れてみた 「IT活用でJクラブは変わる」
初回商談前のメールのやりとり:
商談がスムーズに進められるよう事前に採用強化が目的ということを伝えたり、資料としてクラブ紹介、スポンサーシップメニュー一覧(費用把握)、他社の採用事例等を依頼したりしました。
こうすることでクラブの営業に対して「真剣にスポンサーシップを検討していること」をしっかり伝えることや、営業にとって初回商談はヒアリングがメインとなるので、事前に伝えることで商談準備がやりやすくなるのではと思って。
いざ、初回商談!
所感はまじこれです。
提案が看板広告中心で採用課題に対する直接的な提案が少なく感じました。
「ここに企業ロゴを掲載すれば〇万人に見てもらえますよ!」
「……???」
って感じです。
これは自分と同席してくれた採用担当も同じ感想で、そのロゴ掲載がどう採用課題を解決するのか全くわからない。。。
せっかく事前に課題を伝えているにも関わらず、それが出来ていないスポーツチームが多くてびっくり!いや、自分の期待値が高すぎてた分、めっちゃびっくりした!!
で、唯一、良かったのがアビスパ福岡の営業でした。
当時のツイートがこれ。ほんとにびっくりした。
まー初回商談だったので期待値をあげすぎたこっちが悪い。ヒアリングもしてもらったし、後日再度提案してくれることになったので、2回目が楽しみ!、ということで提案資料を待つことに。
ヒアリング後の再提案
やっぱり看板メインでしたーーーーーーーーーーーー!!!!!
看板が悪いという話では全然なく、課題に対しての解決策について4チーム中、特にアビスパ福岡の営業の方が柔軟かつオリジナリティのある提案を親身にしてくれました。スポンサーシップは課題に対しての打ち手が複数あるので引き出しの多さが重要なのですが、改めてチーム、営業によって提案力の差をめちゃくちゃ感じました。相対的にアビスパ福岡の営業の方の引き出しの多さが際立ち、ダントツに良かったです。
振り返って
スポンサーシップの営業をずっとやってきて、スポンサーシップの提案を受けるのは今回が初めてだったのですが、他の商材と比べてスポンサーシップの問い合わせって「なんかちょっとワクワク」しちゃいました。これぞやはりスポーツの熱狂的でクリーンなイメージが持つ力なのではと実感しました。
だからこそスポンサーシップの提案を受ける側はスポーツチームに対して必要以上の期待感をもったり、どんな提案がされるのだろうとその日を待ち遠しかったりするのかと。
問い合わせしたら「いつ返信くるの」ってドキドキして返信待ってたし、初回提案からの再提案資料が期日までにこなくて催促メール送る時も「しっかりしてくれよー!」って思ったし、待った挙句、テンプレ資料が届いたりしたら「全然やる気ないなーこの人(笑)」って思うし。
スポンサーシップを営業する人は、問い合わせをしてくる企業の人がどんな想いでどんな期待を込めてあなたのチームに連絡をしたのかをぜひ一度考えて営業してほしい。想像以上に営業のあなたの一挙手一投足は見られてる。そしてあなたの対応がそのチームの評価になることも。
って感じです!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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