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ドライブの引き合い・打ち合い、ラリーを制して勝つコツ!!

卓球は、小手先のテクニックだけでは強くなれません。それを象徴しているのが、ドライブでの「引き合い」「打ち合い」です。

ダイナミックな動きで激しくドライブを打ち合う姿は、華やかさがあり、見ているほうも楽しいです。

この引き合いができると、プレーに安定感が出て、自信を持ってラリーできます。なので、ラリー自体が苦手な人や、ラリー戦に強くなりたい人におすすめです。

今回は、そんなドライブの引き合い・打ち合いについて、解説させていただきます。

(1)ドライブの引き合い・打ち合い              とは!?

卓球の「引き合い」「打ち合い」とは、台から離れてドライブを打ち合うラリーのことを指します。

台から1.5〜3mほど、ときにはそれ以上の距離をとって、大きく打ち合います。男子に多く見られる、ラリーの様子です。

後方から勢いよく放たれる、威力のあるドライブの打ち合いは、華やかで見応えがあります。しかし、とてもハードなので、相当量の体力と練習量が必要になります。

このように、台から離れてドライブを打ち合うことを、「引き合い」「打ち合い」と言います。

(2)ドライブの引き合い・ 打ち合い            のコツ

ここからは、ドライブの引き合い・打ち合いのコツを解説させていただきます。

▣前後左右にしっかり動く

▣スタンスは肩幅より広くとる

▣ボールを引き付けて打つ

▣頂点を過ぎて落ち始めたところを打つ

▣回転を上書きするような感覚で打つ

▣打つ瞬間までボールをよく見る

▣弧線の大きな軌道にする

▣体全体を大きく使って打つ

▣順足で打つ

それぞれについて、ここから詳しく解説させていただきます。

❶前後左右にしっかり動く

引き合いでは、まず前後左右にしっかりと動くことが大事です。

これが不十分だと、威力のあるボールが打てません。

相手のボールのコースや長さを予測して、ドライブをしやすい位置まで、素早く移動します。

左右に曲がるボールや、バウンド後に軌道が低くなるものにも、注意しましょう。

このように、しっかりと動くことが、ドライブの打ち合いでのコツです。

❷スタンスは肩幅より広くとる

引き合いでは、スタンスを肩幅より広くとることが重要です。「スタンス」とは、構えるときや打つときに、広げる両足間の距離のことです。

これにより、大きなフォームで力強くドライブを打つことができます。

ドライブでのラリーには、パワーが必要です。肩幅よりも広げると重心が下がり、体幹が安定します。これにより、上半身や腰を深く捻り、大きな力を生み出すことができます。

このように、スタンスは肩幅より広くとることが、ドライブの引き合いでのコツです。

❸ボールを引き付けて打つ

引き合いのコツは、ボールを引き付けて打つことです。

これは、打球を安定させるためです。

自分にとって最適なドライブができる距離感・位置に、しっかりと引き付けます。そして、前へ踏み込みながら、腰の回転を使って鋭く打ちましょう。

このように、ボールを引き付けて打つことが、ドライブの打ち合いでのポイントです。

❹頂点を過ぎて落ち始めたところを打つ

引き合いでのコツは、頂点を過ぎて落ち始めたところを打つことです。

これより早い打点で打つと、オーバーミスをしやすくなります。反対に、遅い打点で打つと、威力がなくなってしまいます。

なので、頂点を過ぎて落ち始めたところが、ベストです。ボールコントロールが一番しやすく、打ちやすいです。

以上のように、頂点を過ぎて落ち始めたところを打つことが、ドライブの打ち合いでのコツです。

❺回転を上書きするような感覚で打つ

引き合いでは、ボールに回転を上書きするような感覚で打つといいです。

これにより、打球が安定し、相手のドライブに打ち負けなくなります。

打ち抜くようにではなく、しっかりと回転を「かけ返して」返球します。こうすることで、安定したドライブになります。

このように、ドライブの打ち合いでは、回転を上書きするような感覚で打ちます。

❻打つ瞬間までボールをよく見る

引き合いでは、打つ瞬間までボールをよく見ることが、大事です。

引き合いでは、以下のような要因によって、空振りや当たり損ないが起こります。

▣台から離れて打つため、ボールがバウンド      してから打つまでの距離や時間が長くなる

▣大きく動いて打つため、打球点や                      タイミングがズレる幅も大きくなる

これらを防ぐために、ボールをしっかり見て打ちます。

ラリーになると、相手の動向が気になったり、打とうとするコースの方に目が行ったりします。しかし、打つときはしっかりボールを見て、集中します。

このように、ドライブの打ち合いでは、打つ瞬間までボールをよく見ましょう。

❼弧線の大きな軌道にする

引き合いでは、弧線の大きな軌道にします。弧線とは、弓なりの線のことです。相手コートにバウンドするまでの、ボールの軌道を指します。

ドライブの引き合いでは、台から距離を取って打ち合います。打つタイミングが遅いことも相まって、直線的な軌道のボールでは、ネットミスをしやすくなります。

しかし、弧線の大きな軌道にすることで、これを防げます。

また、弧線が大きいこととバウンドが高いことは、同じではないので気をつけてください。

下図のように、バウンドが高いものは、相手コートでの伸びがありません。「伸び」とは、コートでのバウンド後に、スピードが加速することを指します。

スイングの方向と、ボールの軌道は比例します。下から上にスイングをすると、軌道も同じように高くなります。

弧線の大きな軌道にするには、斜め前・45°の方向にスイングします。ちょうど、下図のようにです。

以上のように、弧線の大きな軌道にすることが、ドライブの引き合いでのコツです。

❽体全体を大きく使って打つ

引き合いでは、体全体を大きく使って打ちましょう。

この理由は、台から距離を取って打つため、大きな力が必要になるからです。

こうしないと、ボールをしっかりと前に飛ばすことができません。また、威力も出ません。打球前に、腰の捻りと膝の曲げで「ため」を作って、それを思い切り使います。体を大きく開放するように、打ちましょう。

このように、体全体を大きく使って打つことが、ドライブの打ち合いでのコツです。

❾順足で打つ

引き合いでは、順足で打つことがポイントです。順足とは、以下のような状態を指します。

▣右利きの場合:フォアハンドを打つとき          に、左足が前にある状態

▣左利きの場合:フォアハンドを打つとき          に、右足が前にある状態

この理由は、体重移動をして打つためです。前述した、体全体を大きく使って打つことにも通じます。

順足で構えることによって、ふところが大きくなるので、前後の打球範囲が広くなります。

また、バウンド後の相手ボールの伸びにも対応しなければなりません。

このように、ドライブの打ち合いでは、順足で打ちましょう。

(3)ドライブの引き合い・打ち合い              で勝つためには

卓球で打ち合いになったとき、ただドライブを打っているだけでは勝てません。ラリーを制するために、抑えておくべきポイントがあります。

▣カウンターをする意識で

▣威力のあるボールを打つ

▣相手のバックサイドを攻める

▣無理をして打たない

それぞれについて、ここから詳しく解説させていただきます。

❶カウンターをする意識で

引き合いで勝つには、カウンターをする(強打を打ち返す)意識で臨むことが大事です。

台から距離をとることで、プレーや気持ちが消極的になってしまっては、勝つことができません。

相手ボールをカウンターする意気込みで距離をとり、引き合いにもつれ込んだというのが理想です。強気な姿勢で、引き合いに持ち込みましょう。

このように、カウンターをする意識で臨むことが、ドライブの打ち合いで勝つポイントです。

❷威力のあるボールを打つ

引き合いでは、威力のあるボールを打つことが、大事です。

なぜなら、返球しているだけでは勝てないからです。威力のあるボールで相手を揺さぶりましょう。

コースや球質を工夫して、回転量以外でも威力のあるものにします。例えば、次のような感じです。

▣相手の意表を突くコースに打つ

▣フェイントを入れる

▣シュートドライブや、カーブドライブを          織り交ぜる

通常、ストレートコースに打つときは、体の開きが早くなります。これを抑えて打つと、相手に悟られにくくなります。

これらにより、相手の勢いが落ちてくるタイミングが必ずあります。このときに、畳み掛けるように連続して攻めるといいです。

以上のように、威力のあるボールを打つことが、ドライブの打ち合いで勝つポイントです。

❸相手のバックサイドを攻める

引き合いで勝つには、相手のバックサイドを攻めることです。

なぜなら、相手が強く返すことがむずかしいからです。

なので、相手よりも先に、バックサイドにドライブを打ちましょう。相手が凌いできたら、すかさず攻めます。

反対に、先に打たれてしまった場合は、落ち着いてつなぎます。バックドライブやロビングで返球し、カウンターのチャンスを伺いましょう。

このように、相手のバックサイドを攻めることが、ドライブの打ち合いで勝つポイントです。

❹無理をして打たない

引き合いでは、無理をして打たないことも大切です。

なぜなら、勝つためにはミスをしないことが先決だからです。

予測とは違うボールが来たり、体勢が崩れていたりして、打つのがむずかしいときもあります。こういうときは、しっかりつなぎましょう。

以上のように、無理をして打たないことも、ドライブの打ち合いでは重要です。

(4)ドライブの引き合い・打ち合い              の練習方法

最後に、ドライブの引き合い・打ち合いの練習方法について、解説します。打ち合いのラリーで勝つために必要なのは、練習量と体力・持久力です。

❶バック対オール

まずはじめに、バック対オールの練習をします。この練習では、中陣(台から1.5mほど離れたところ)からドライブをするイメージを掴みます。

下図のように、練習相手にショートで、オール(赤色部分・全面)にランダムに打ってもらいます。

それを、中陣からドライブし、相手のバックに返球します。このラリーを繰り返します。フットワークの練習に近い形です。

このように、まずはじめに、バック対オールの練習をします。

❷強打 対 強打

次に、強打対強打の練習をします。この練習では、引き合いでのラリーのイメージを掴みます。

フォアクロスで、中陣から軽く強打(スマッシュ)を打ち合います。

全力で打つのではなく、大きなスイングで打ち、ラリーを楽しみましょう。ボールの軌道は、弧線の大きなものになるように意識します。

このように、強打対強打の練習で、引き合いのイメージを掴みます。

❸ドライブ対ドライブ

そして、ドライブ対ドライブの練習をします。これが、実際の引き合いです。フォアクロスで、中陣からドライブを打ち合います。

この練習では、ゆったり大きくラリーをして、ボールを打つ感覚、ドライブで前進回転をかける感覚を掴みます。打つタイミングや、台との距離感を調整することも覚えましょう。

このように、ドライブ対ドライブで、実際の引き合いを練習します。

❹強打 対 強打のフットワーク

続いて、強打対強打のフットワークを練習します。この練習で、下半身を鍛え、体力作りをします。

互いに、強打をランダムに打ち合います。バックドライブは使わずに、頑張ってすべてフォアハンドで打ちましょう。

引き合いでは、台から離れるので、左右に動く距離も大きくなります。

なので、フットワークを鍛えます。かなりキツい練習になりますが、こういった基礎体力なしに、勝つことはできません。

このように、強打対強打のフットワーク練習で、引き合いに必要な体力や持久力を培います。

❺強打対ドライブ

さらに、強打対ドライブの練習をします。強打とドライブは、時間を決めて、相手と交互に取り組みます。

これは、引き合いからのラリー展開を想定したものです。攻撃のチャンスが来て攻めるパターンと、相手に攻められたときに凌ぐパターンです。

強打するときは、中陣から踏み込んで打ちましょう。また、強打されても焦らずに、ドライブで返しましょう。

このように、強打対ドライブで、実戦に近いシチュエーションを練習します。

❻サーブ・レシーブの後、フォアクロスで          打ち合い

実戦形式で、サーブ・レシーブの後、フォアクロスで打ち合いをする練習をします。

3球目攻撃でドライブをした後、中陣からお互いにドライブを打ち合います。

この練習では、3球目攻撃のドライブを、ドライブで返球することがポイントです。タイミングが掴めるまでは、威力よりもラリーを続けることを優先します。

また、中陣に下がる動作やタイミングも、確認しておきましょう。

このように、サーブ・レシーブの後、フォアクロスで打ち合いをする練習をします。

❼ロビング

最後に、ロビングの練習です。ロビングとは、バウンドが身長を越える高さのボールのことです。

これも、引き合いと合わせて練習しておきましょう。ラリー中に、ドライブからロビングに変更したり、その逆をしたりして、取り入れます。

試合でも使うことがあるので、侮らず練習しておきましょう。

このように、ドライブの引き合いと合わせて、ロビングを練習しておきます。

(5)ドライブの引き合い・打ち合い              に有利なラケットの特徴

ドライブの引き合い・打ち合いに有利なのは、重いラケット(ラバーの重さを含む)です。

なぜなら、より威力のあるボールが打てるからです。

一般的に、軽いラケットよりも重いもののほうが、ボールに威力が出ます。これは、重さが力となってボールに加わるからです。

かと言って、「重ければ重いほどいい」というわけではありません。重すぎると、体力が消耗しやすくなります。

なので、スイングスピードが落ちずに、しっかりと振り抜ける重さのものにしましょう。1試合ならず、長い場合は数日に渡って対戦することも考慮して、選んでください。

このように、重さのあるラケットのほうが、ドライブの引き合い・打ち合いには有利です。

♣まとめ

今回は、卓球ドライブの引き合い・打ち合いについて、解説させていただきましたが、いかがだったでしょうか!?

引き合いができると、プレーの安定感が増します。ラリー戦に自信がついて、試合の流れも掴みやすくなります。

華やかなプレーで場を沸かせて、得点できたらすごくカッコイイですね!!

次回は、ドライブの打点・打球点!!なぜ頂点を打つといいのか!?を紹介させていただきたいと思います。

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