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神輿に乗る人、担ぐ人
米外資系企業に勤めていた時、私はシニアマネージャーとして7~8人ぐらいのチームを担当していました。
しかし、中々、チームの成績が振るわずに苦労していました。
プレイングマネージャーなので、自分の数字は達成できるのですが、チーム全体のマイナスをカバーするのが難しかったのです。
そんな時、上司の営業ディレクターと会話をする機会がありました。
その中で、自分のチーム運営が上手くいっていないことを吐露すると、その上司はこう言いました。
「人には役割があるんですよ。メンバーが全員、牧野さんや私みたいだったら、我々の仕事はいらなくなりますよね。」
目から鱗のアドバイスでした。
確かに、その通り。自分はないものねだりをしていたのかもしれない。
それと同時に、「神輿に乗る人、担ぐ人」と言う言葉を思い出しました。
「神輿に乗る人、担ぐ人」はどちらも大切な役割を果たす重要な存在です。
神輿に乗る人は一人だけ。担ぐ人は何人もいるから、主役かもしれません。
でも、神輿を担ぐ人がいなければ、乗りたくても神輿に乗ることはできないのです。
自分で手をあげて神輿に乗る人もいれば、周りに押し上げられて乗る人もいます。
そして、神輿に乗った人にしか見えない景色や感じるプレッシャーがあります。
神輿を担ぐ人たちは単なる裏方ではない、神輿という行事を成功させる要でもあります。
担ぐ重さが大きいほど達成感もひとしおです。
どちらが偉い、偉くない、どちらが良い、悪いなどという問題ではありません。
須らく、人生には色々な場面でこういう関係性が成立しています。
今、思えば、その上司は私にこう問いたかったのかもしれません。
「あなたはどちらの人生を選択するのですか?」
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