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トランプに翻弄される世界
カナダとメキシコに対する追加関税の実施は1か月延期されることになった。
この報道を受けて、3日のダウ平均は一時665ドル安だったが、大幅に下げ幅を縮小して122ドル安で引けた。
たが、今後の不透明さからナスダックは235ドル安と大幅に下げた。
メキシコのシェインバウム大統領はトランプ大統領と話して、州兵を1万人国境に配備するなどの対策を取ると発表した。
カナダのトルドー首相も追加関税の実施が1か月延期されたことを発表した。
中国とも24時間以内に協議をするとトランプ大統領は記者会見で述べた。
無理難題を提示して、相手の譲歩を引き出すのがトランプ流の交渉術と言われているが、まさにその通りの流れである。
追加関税が日本を含め世界経済に与える良い影響はほとんどないので、話し合いで解決されることを強く期待したい。
私は個人的に彼の大統領復帰を歓迎していたが、選挙公約とはいえ、米国だけが利を得るような戦略は上手くいかないはずだ。
中国、メキシコ、カナダは米国の三大貿易相手国である。この3か国からの輸入に追加関税することで、損をするのは米国の消費者だ。
輸入品の代わりに米国製の製品で代替されることで、米国企業にどれだけの利益になるのか、はなはだ疑問である。
そんなことは彼も理解しているはずで、そう考えると、すべて、交渉の道具なのかもしれない。
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