ぼくうた2020制作実験1:プレシャスプラスチック
2018年、2019年と大型のインスタレーションを発表してきたアーティスト松澤有子作品「ぼくたちのうたがきこえますか」。
2020年は3年目として大きく取り組もうとした矢先に起こったコロナ騒動。はたしてに展示はできるのか? 去年までの公開制作を通して延べ1500人以上の人に参加してもらって作品を創るスタイルがどこまでできるか?・・・
「今、何ができるのか?」を色々と模索した数ヶ月。例年とは違う社会情勢、日常を過ごしながら、だんだんと見えてきたコンセプト。
そのコンセプトを表現するための、制作実験がついに始まりました。
2018年は、海で拾った漂着プラスチックを使った作品。
2019年は、漂着プレスチックを使って、市民に魚をつくってもらったものを松澤有子が編んだ作品。
そして2020年は、最近逗子で始まった身近なプラスチック再生プロジェクト「プレシャスプラスチック逗子(PPPzushi)」とコラボレーションしてつくることなりました。(PPPの詳細は、Gen Nagashimaさんnote記事をご覧下さい)
生活の中で出てくる身近なプラスチック(主にペットボトルの蓋のポリプロピレン(PP)や、ヨーグルトの蓋のポリエチレン(PE))を、①「破砕機」で細かくし、②「エクストルージョンマシン(押出機)」と呼ばれる機械に投入し、溶かし、ひも状のプラとして出しながら自由に成形します。(ちなみに、機械は鹿児島のダイナミックラボに注文し、制作いただきました。)
2度ほどプレシャスプラスチック逗子のメンバー達と実験を行い、その後、松澤有子が単独で実験を開始しました。
いざ、実験開始開始!
まずは、壊れたカサの骨に、エクストルージョンマシンからでてきたプラスチックを巻きつけてみる。
「き、金属には、うまくプラスチックが着かない!!」
あえなく最初の実験は失敗・・・
今度はカサの骨にマスキングテープを巻いてやってみる
「うまく、押し付けられない!」
溶けて出てきたプラ同士を着けるには、冷める前にペンチなどで早めに押さえなくてはならないのだが・・・骨がフニャフニャして、うまく押し付けられない・・・
あえなく、2回目の実験も失敗・・・・
でも、
「何かを紙を巻き、ちゃんと押さえつけられば、カタチにできる!」
と、気づいた松澤有子。
いそいそと4歳の娘の使ってヘタってきたたゴムボールを持ってきて、紙に包み、巻いてみる・・・・
「おおぉ!ちょっといい感じ!」
最初に入れたポリプロピレンのハンガーの黒いプラスチック破片から、後に入れたペットボトルキャップ(ポリプロピレン)破片の白色に、ヒモ状のプラの色も徐々に変わりイイ感じに。20分程グルグルと巻きつけ・・・
中のゴムボールと、紙を取り除いたら・・・
なかなか、かわいらしいボールの完成!!
まだまだ、実験をしながら作品作りの可能性を広げていきますが、徐々に公開制作のカタチで、多くの人達と作品を作っていきたいと思っています。ので、そのときには是非ご参加下さい!
<おまけ>
なお、初の実験で調子にのって、予告もなくFacebookライブ配信をしました。以下は、その映像の一部(ボール作り)を10倍速にしてみた動画です。3分半程ですので、ご興味があればご覧下さい。
●動画●ぼくたちのうたがきこえますか2020(松澤有子作品)制作テスト1:プレシャスプラスチック
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●ぼくたちのうたがきこえますか2020 公式note(コンセプトほか)
https://note.com/bokuuta
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