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めちゃ泣けて、めちゃカッコいい音楽アニメ:「It's MyGO!!!!!」

*2023/9/23 作成
**めちゃめちゃ、ネタバレありです

ぼくがFBで文章を書く時に目標にしていることの一つに。
感情とか感性とか直感とか、いわゆる右脳領域にあるものたちを、文字化=左脳領域に転換すること、というのがあります。

そのうち、難易度が高いと自覚しているのが、「自分が体験して得た感情や感性を、その体験を知らない人に向けて伝えること」なんですが。
今日は、あるアニメ作品についてトライしてみようと思います。

なので、読んでてしんどくなったらスキップしてくださいね。
それに、結構なネタバレの話になるので、これから見てみようと思ってる方もスキップしたほうがいかもです。

ぼくが、この夏、面白いと思って見てたのは、「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」という、女子高生がバンドをやるアニメなんですが。
元気で脳天気に楽しい音楽アニメかと思ってたら、とんでもない!

全くの真逆で、これでもかというくらいに重くて、観てて苦しくて、解せない謎があって・・そんな展開を全13話のうちの9話まで長々引っ張って。
やっと10話のカッコよくてエモーショナルなライブシーンで、そのすべてを吹き飛ばして、カタルシスに至る・・というすごく作りこまれた作品でした。

タイトルの「MyGO」とは、「迷子」と「自分の出番」のダブルミーニングになっていて。
「迷子でも進め!」というのが、ストーリー全体を通してのメッセージになってます。

この「迷子でも進め!」というメッセージは、アタマで読むと、サーっと右から左へ流れていくのですが。
ぼくの場合、「悩んだら、失敗してもいいから、とにかくやってみることに価値がある」という自分の体験を思い出したときに初めて。
アニメというフィクションの女の子たちのストーリーが、自分の生々しい記憶と重なって、リアルに感じられるようになりました。

今この瞬間、どうしたらいいのか分からない、どこに向かえばいいか分からない、だからとりあえずは現実逃避してしまう・・。
こんな状態は、何も若い人たちだけに訪れるものではなくて。
一人前のオトナになっても、いっぱしのオジサン・オバサンになっても。
初めての出来事に出くわす限り、ついて回るものであって。

そんな、「迷子」な状態にあるときに、やるべきことは。
すぐに解決策が見つからなくても、逃げずにその場にい続けること、その問題と向き合い続けること、失敗覚悟で何かをやってみること・・とかじゃないのかなあと思うのですが。

この作品では、登場人物たちが、まさにそうやって、苦しんで、迷って、ぶつかって、前に進む姿が。
時間をかけて、ゆっくり丁寧に、そしてリアルに細かく描かれていきます。

そのクライマックスが、第10話のライブシーンになるのですが。

バンドメンバー5人の中で、意見・感情・思惑・性格等々の違い・対立・すれ違いがあって、一旦はメンバーがばらばらになります。
その描写が、重く長く描かれていくのですが。

最初は、ボーカルの子がライブハウスで、1人で詩の朗読を始め。
ギター、ドラム、2人目のギター、ベースと、わだかまりが残りながらも、一人ずつ増えてって。
最後は5人で輪になって内側を向いて、互いの顔を見ながら演奏しているシーンがもう、涙が洪水でした。

まずは、ボーカルの子が、自分が作った、バンドに対する想いの歌詞を、他のメンバーに向けて歌う姿が号泣モノで。
その曲を5人で輪になって顔を見ながら、まさに互いに「向き合い」ながら演奏する構図がよくできてて。
それぞれが泣きながら、感情爆発で演奏する表情に、観てる方も泣かされました。

それを追いかけるカメラワークもライティングも、本物のライブBDばりの品質で。
そして、曲も演奏もそれだけで聴いてても、すごく情緒的でカッコいい・・という。
ストーリーと歌詞、音楽、表情、カメラワークとかの演出が計算されつくした、ぼく的にはこれまでで一番のライブシーンでした。

このライブ回だけは、きっと6回くらい観たのですが。
6回ともギターのイントロが入るところで体がビクッてなって、6回ともタオルを持って泣いてました。

めちゃ泣けて、めちゃカッコいいライブシーンだったので。
音楽好きの人、泣きモノが好きな人には是非観てもらいたいなあと。

最後についでに。
この「BanG Dream!=バンドリ」シリーズのもう一つ、すごいところは。
このアニメなりゲームなりの声優さんたちが、リアルに武道館とかで演奏するところなんですよね~。
ホント、声優さんってすごいお仕事だと思います。

・・というところで。
感性を表現するのって、難しいですねえ。
お付き合いくださり、ありがとうございました~。


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