佐野元春さんの「斜陽」という曲
*2024/6/18作成
ぼくはこの半年くらい、自然体で充電したいと思ったときに、佐野元春さんの最近の曲を聴いてまして。
例えば、「斜陽」という曲は・・。
「ゆっくりこの下り坂を降りて行こう ゆき着くところまで」という、ビックリする歌詞で始まるのですが。
この言葉を、とてもやさしい、ごく自然に感じられるメロディとともに聴いていくうちに。
ぼくは、いつか終わるはずの人生を、自分にとって意義のあるものにしなきゃ・・という気分になっていきます。
普通、生と死について考えるとき、悲観や諦観や焦燥感など、ネガティブな感情に傾きやすいと思うのですが。
彼のこの曲を聴いていくと、死は怖いものではなく。
前向きに自分の死を捉えて、余裕を持って悔いのない時間を過ごそう・・という気になっていきます。
佐野元春さんは、ぼくよりも10コ年上なので。
彼はぼくよりも先に、階段を降りていくお手本を見せてくれている。(その姿が、超カッコよ)
ライブ会場にいる60代前後のオーディエンスも、一緒に階段を降りていこうとしている。
・・と思うと、なんだか安心できる、というのもあるのかもしれません。
だからその後、彼が自然体で歌う「君の魂 無駄にしないでくれ」というフレーズを繰り返し聴いていくうちに。
ぼくは、どんどん勇気づけられて、涙が出てくる・・ということになってしまいます。
50代の後半を過ぎて、親や家族・友人の死や介護、闘病という現実と向き合ったり。
自分自身がこれまでとは違う体の変化を体験していくうちに。
今までは特に見てこなかった自分の死が、否が応にも視野に入ってくる頃になって。
この時間帯をいかに過ごすかによって、「人生の豊かさ」というものが大きく変わってくる・・ような予感がしてます。
10代・20代の頃は、独り立ちすることの意味がわからず、不安で迷い、それを青春とか言って、
30代・40代の頃は、家庭や仕事場でやらなきゃいけないことが多すぎて、選択の余地が少なくて、逆に特に迷わずにすむ時間帯を過ごし、
けれども50代・60代に入って、今度は「死」という未知のものが視野に入ってきて、またもや不安になり考え始める
・・というサイクルなんじゃないかと思うのですが。
死について考えることは、決して忌むべきものではなくて。
これが哲学なのか、宗教なのか、スピリチュアルというものなのか、わかりませんが。
生と死や生命についてよく考え、世間一般の知識や常識ではなく、「自分の中に」理解や確信を持つことで、真正面から死を捉えることができるようになる。
すると、ここから残り1/3くらいの人生の時間が、これまでよりも豊かで充実した時間になるんじゃあないのかな?と。
全くの未経験ながら、ぼくはそんな予感を持っていて。
それはそれで楽しんじゃえばいいのでは?と思いながら今の時間を過ごしています。
・・なんていうことを、佐野元春の「斜陽」という曲を聴きながら、考えてしまいました。
なんて偉大な曲なんでしょう♪って思っちゃいます。
↓ 「冬の雑踏」という曲がYouTubeで聴けるので、一応、貼っときます。
『今、何処 TOUR 2023.9.3 東京国際フォーラム』というライブビデオのもので、おススメです。
ぼく的には、80年代の超売れてた頃より、今の彼の方がカッコよく見えてます。
*もしリンクが切れてたら、YouTubeで「佐野元春 - DaisyMusic」のページを見に行ってみてください。