今回の記事では、世界の栄養改善に向け、「民間企業として一体何ができるか」について考えたいと思います。
まず、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)の目標2「飢餓をゼロに」の観点から考えてみましょう。第2回の記事にあるとおり、SDGsの目標2は、「飢餓を撲滅し、食料安全保障と栄養改善を達成し、持続可能な農業を促進する」ことを目指しています。
「SDGsに関するビジネス・レポーティング:ゴールとターゲットの分析」では、S
KMC食と栄養タスクフォース #3 栄養サミットの経緯
今回の記事では、栄養サミットの経緯についてご紹介します。
「栄養サミット」の開催は、2012年のロンドンオリンピック・パラリンピック競技大会最終日に、当時の英国キャメロン首相が開催した飢餓サミット(Hunger Summit)に由来します。その後、世界的なスポーツの祭典を契機に地球規模で栄養課題について考え、栄養不良の削減に取り組むことを目的とした「成長のための栄養(Nutrition for Growth: N4G)」イニシアチブが開始されました。
翌2013年には、
KMC食と栄養タスクフォース #2 世界の栄養課題と国際社会による栄養改善に向けた動き
今回の記事では、世界の栄養課題と国際社会による栄養改善に向けた動きについてご紹介します。
持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)の目標2「飢餓をゼロに」では、2030年までにあらゆる形態の栄養不良に対し終止符を打ち、子どもや社会的弱者を含むすべての人が、1年を通じて安全かつ栄養のある食料を十分に得られるようにする、ということをターゲットにしています。また、直接的な栄養改善だけでなく、これを支えるための食料生産や資源管理、