餃子の満洲
学生時代、所沢に住み始めた頃より通っているのが、埼玉を中心にチェーン展開する中華料理店の「餃子の満洲」だ。
餃子だけでなく、ラーメンも野菜炒め、チャーハンも美味しく、値段もリーズナブルとくれば、流行らないわけがなく、いつ行っても、店は活気づいていて、客足が絶えることないのだが、結構、多くの人が知らなくて、びっくりする。
餃子の王将よりも自分は断然、満洲だ。
都内にも数十店舗はあり、週末、家族でよく行くのだが、勿論、家族も大ファンだ。
チェーン店は味気なく、あまり好まないのだが、満洲は何故か異なる。
注文も最近、デジタル化の波には勝てず、店員さんを介してではなく、タブレットに切替ってしまったが、それでも満洲の魅力は色褪せない。
その魅力とは、結局の所、満洲の味そのものにあると考えている。
チェーンらしからぬ郷愁をそそる懐かしい味をどのメニューからも感じてやまないのだ。
時代と共に街からどんどん姿を消していった街中華の味が満洲には残っている。
満洲の料理を食べる時、自分は幼少期に家族でよく食べた今はなき、どこにでもあった街の中華料理の味を反芻しているのかもしれない。
なつかしきむかしのあじをもとめてはいまにのこりしみせをたずねん
人の世に熱あれ、人間(じんかん)に光りあれ。