えほんのはなし パンどろぼう
パンどろぼう
出版:KADOKAWA
作:柴田 ケイコ
おれは パンじゃない!パンどろぼうだ!
パンが大好きなパンどろぼうは、世界一のパンを求めて
今日もパンやへ忍び込みます。
ふっくらやきたてをねらう
いただくぱんはひとつだけ
いただくときはかんしゃをこめて
こよなくパンを愛するパンどろぼうは、3つのおきてのもと
パンをいただきます。
ある日、「せかいいちおいしい もりのパンや」と書かれたパンやを
みつけいつものように店内に忍び込み、パン屋のおじさんの目を盗み
パンをいただくことに成功します。
隠れ家に戻ったパンどろぼうは、いただいたパンを慈しみ、
大切にいただきます。
「まずい」
カンカンに怒ったパンどろぼうは、もりのパン屋に乗り込みます。
はたしてパンどろぼうの正体は。そして、パンどろぼうはせかいいちのパンにであえるのか。
パンどろぼうのパンへの愛情は海よりはるかに深いが、どろぼうはいけないこと。
小さなパンどろぼうが、パンへの愛情のあまり、ぱんどろぼうとなるお話です。しかし、どろぼうは決して許されることではありません。
どろぼうといういけない行動を、パン屋のおじさんにとがめられた時に、素直にパンどろぼうは「すまなかった」と謝ります。
と同時にパンやのおじさんも自分の至らない点について素直に謝るのです。
我が家でこの本を読んだとき、
「悪いことはしてはいけないけど、悪いことをしたときに、素直に謝ることは素敵なことだね」
と子供にお話をしたことを思い出します。
悪いことをしたときに素直に「ごめんなさい」と言わせることは躾として
大切なことですが、どうしても謝るという行動をさせることに注意がいってしまい素直に謝ることができた時、その行動に上手に謝ることができたねと
伝える機会はなかなかありませんね。
読み聞かせを通してそういった話をすることを我が家では心がけています。
パンどろぼうのコミカルな動きが子供の心をつかみます。
この絵本の中には美味しそうなパンがたくさん登場します。
絵本を読み進めながらパン探しをしたり、どんな味がするのか想像を
膨らませたりなかなかページを進められないほど、
見るところが満載です。
そして何より、
「サササッ」「ピタッ」「パクッ」パンどろぼうの動きに合わせた
擬音語、擬容語がパンどろぼうの動きを立体化させて
子供の心をつかみます。
子供がダラダラして行動が遅くついつい怒ってしますことはありませんか?
我が家ではそんな時、パンどろぼうでやってみようと
いうと、途端に機敏なパンどろぼうに大変身!
「遅い」「さっさとしなさい」その言葉をパンどろぼうごっこに変えて
みませんか?
パンどろぼうシリーズはこのあと、2冊シリーズが続きます。
つづきのシリーズはまたの機会にご紹介しますね。