えほんのはなし くまのルイス
くまのルイス (BL出版)
文:トム・リヒテンヘルド
絵:ジュリー・ローウィン・ゾック
訳:木坂 涼
このいえにきたひから、いいことなんてなにもない。
この物語は、
「ぼくは、くまのルイス。このいえにきたひから、いいことなんてなにもない。」
くまのぬいぐるみ「ルイス」のこんな一言からはじまります。
ルイスは、持ち主の男の子からティッシュの代わりにされたり、
きょうりゅうの餌にされたり、やりたくもないいたずらの片棒を担がされたり、日々乱暴に扱われ家を出ることを心に決めます。
とうとう家を出ようとしたその時。。。
ルイスは、本当に家を出て行ってしまうのか。
くまのルイスとどこにでもいる持ち主である男の子の友情を描いた、
物語です。
ルイスはとっても真剣だけど、なぜかくすっと笑える。
くまのルイスが、男の子から受けた仕打ちの数々を真剣に語っていきます。
ルイスにとっては、本当に大変な出来事の数々ですが、
男の子なら「あるある」な行動の数々に、なぜかくすっと笑ってしまいます。
小さな子供に、言葉だけで「お友達を大切にする」「ものを大切にする」
ということを伝えるのは、簡単なことではないですよね。
この物語では、ぬいぐるみであるくまのルイスが気持ちを語ることにより、
小さな子供にも、お友達やもの全てを大切にする気持ちを伝えてくれ、
「大切にする」とは、どいう言うことかを話し合うきっかけをくれます。
心地いいフレーズで全文章を丸暗記してしまうかも。
とても分かりやすいフレーズで、文章が構成されていて、
子供にとっては、そのフレーズの数々がとても心地いいみたい。
そこそこのボリュームのある絵本ではあるけど、
何度も読むうちに1冊をきっと丸暗記してしまうと思います。
皆さんも、機会があればぜひ読んでみてくださいね。