ゴール(目的)とロール(役割)
さて、いつもいつも、大きな組織やチームになると、役割分担がどうとかでイマイチな気持ちになるのだろう、と感じることがありました。
何のために仕事をしているのか、何のためのプロジェクトを進めているのか。
全員共通の目的、それはその仕事、プロジェクトを成功させること、それに尽きるのだと思う。つまり、それがゴールなんでしょう。
じゃあそれを効率的に進めるためにどうするのか、大きな仕事であれば1人ではやりきれないことをスピード感を持って進めるためにどうするのか。
役割を決め、タスクを分担をする。
ここで、組織やチーム、プロジェクトによって、働き方や役割の考え方が異なるんだろうと思います。
「アナタはこれをやる役割です。」
「アナタはこれだけをやる役割です。それ以外の事をしないでください。」
……つまらないと思う人もいれば、わかりやすくて良いと感じる人もいるでしょう。成熟した組織でよくある状態ですね。動きがなく、凝り固まった印象を受けるケースもありますね。
「アナタは主にこれをやる役割です。それ以外にも気になることがあればやってください。」
……色々やるぞぉと思う人もいれば、何したら良いの?言われたこと以外をやらないとどう思われるの?を不安に感じる人もいるでしょう。若い組織や少人数の場合に生じる状態でしょう。動きがありますが、不安定であること、各自のスタンスやスキルに左右されるというリスクもあります。
どっちが良いか悪いかではないのです。
また、実際にどう動くべきかは、組織の文化などもあるので、多少は考慮したほうが良いと思います。無理して異分子になる必要もない。
さらに言うと、なんでもかんでもやれば良い、言えば良いってもんでもない。例えばちょっとエンジニアをかじった営業さんが、サービス開発をする際のプログラミングの細かいことを言い出したら、それはエンジニアさんからしたら、ノイズにもなるでしょう。
自らの役割・立場を踏まえ、他の役割の人の役割・立場や状況を理解し、ゴールに向かうために必要なことをする。
大事なことは、共通のゴールを持つこと。その上で適切なロール設定をし、ロールに固執せず、ゴールに向かうために必要なことはオープンに対話できる環境を準備すること。すごい難しい。
そういった中で、自分自身がどういった振る舞いをするのか、どういった振る舞いを自分自身が好むのか。
話は少しそれますが、皆さんはManageという英単語をどう訳しますか?
「管理する」、「マネジメントする」と、普通はそう訳すでしょう。
しかし、辞書を引いてみると一番に出てくる訳は「なんとかする」。
Project Managementの研修を受けているときに、講師の方に聞いて、ハッとしたことを今でも忘れません。
私は管理をするために、PMをやりたいわけでもないし、そんなことに意味はない。Projectを成功させるため、それに必要なことを考え、実行する、それが私が考えていたPM像ですし、実際にそういった行動をしてきました。
実は、管理するのは最大の無駄だと思っている人です。だって、みんながしっかり予定通りに動いてくれて、成果を出してくれたら管理なんてしなくても良いのだから、管理をする暇があったら別のことやった方が良い。それでもミスをしたり、問題が起きる場合があるから、仕方なく管理をするのだ、と。管理する側も管理される側も、嫌々マネージメントをするのだ。
でもそうじゃなくて、プロジェクトを成功させるための1つの施策として、リスクを検知し、適切な対応をするために管理をするのだと考えたら。じゃあ、最低限、施策として実行すべきことを管理しよう。上司や顧客に報告するための管理なんてしないし、チームメンバーにもそのための報告なんて求めるのはやめよう、そうしたスタイルを気づくことができました。
それから私は、どんな業務を、どんな立場で遂行するにあたっても、組織やプロジェクトのゴールはなんだろう。そのために自分が何をすべきなのか、周囲にどう働きかけるべきなのだろう、という思いを巡らせながら働くようになりました。
引用記事のPurpose型といえばそうかもしれません。一方私は自分自身のことをこう評価しています。
性格や特性的に、何かの専門家にはなれないし、多分なっても面白くない。なんでも知っていて、誰とでもコミュニケーションができ、様々なものを繋いで、全体を成功させる人。
私は、1人では何もできません。だからこそ、自分にはない専門性を持っている方を尊敬しますし、尊重します。お客様でも、社内の人員でも、ビジネスパートナーでも。
これからの社会、大手なのかベンチャーなのか、どういったフィールドで働くのか、自分はどんなロールで、どんなゴールを目指すのか。
社会人になって10年以上経ちますが、まだまだです。定期的にブラッシュアップしています。今答えが出るものではないが、イメージしておくことは大事です。ぜひお時間あるときに。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?