『めくるめく短歌たち』とどいた
錦見映理子さんの『めくるめく短歌たち』(書肆侃々房)が刊行されました。
http://www.kankanbou.com/books/tanka/essay/0348
入手しただけでまだ未読です。各媒体に書いた短歌の入っているエッセイに撮り卸しの対談がついています。お相手は穂村弘さん。
ここの部分だけざっと目を通しました。
以下、記憶によるだらだらした話になります。
ふたりそれぞれの写真が、なんとなくむかいあっているっぽく配置されています。
これを見て私は、『ガーデニア・ガーデン』(本阿弥書店)特設サイトを思い出しました。特設サイトって言ってたけど、錦見さんのところからリンク貼ってあったような記憶もあり。特設コンテンツ?……とは言ってなかったと思うんだけど。とりあえずウソ記憶かもしれないけれど、記憶にある特設サイトと呼びます。
歌集を出して特設サイトつくる人って、私ははじめて見ました。
自分のサイト内で新しくコンテンツつくってー自分で紹介ーみたいなのはあったと思います。他人をまきこんで、きちんとした記事として読ませるものとして、ということです。簡単に言うとプロっぽかった。
で、そこに穂村さんとオシャレげな場所で対談(名久井さんもいらしたのだっけ? だとしたら対談ではなくて鼎談)をしてた内容がアップされていたのです。すでにあそこにあった内容は忘れてしまったけど「うーむ、ちかごろの人はこういうことをするのか」と深く印象に残りました。
穂村さんが、ちゃんと歌をとりあげてまじめにコメントしていたような気がするので(前文と矛盾するけど、具体的にどの歌とかどんなこと言ってたとかは忘れてるんです)、これはこれでまた読めるのいいのになー。
で、この対談の載ってるサイトはきれいだし、よくできているけど、なんというか「何が目的なんだっけ」というか、何度も読みたいというのが私の中ではなかったんです。今思えば「錦見映理子という歌人を知らない人むけの自己紹介をしたかったのでは?」というしごく順当な理由も思いつくのですが。
私にとって読者とは私だけですし!という傲慢な人間で(実際、完全にひとりで見てて、誰かと特設サイトについて話題にしたことはないと思う)、作者の気持ちなど考えてませんでした。すみませんでした。
『めくるめく短歌たち』の対談は内容に即して、というのもあるけれども意志を感じる対談でした。もちろん本文と照らし合わせないと意味がわからないところもあるけれど、解説とはかくあるべしという内容です。
うーーん、これはやっぱり15年経っても変わらぬプロの仕事ということになるのか。
と、いうことで本文は、これから読みます。
(付記)
この本のふろく対談のところで私の名前が出てきます。「ざっと目を通しました」なんて書きましたが、出てくるという情報を事前に得ていたので、とりいそぎ先に確認したというのが本当のところです。
本編に出ない(未確認)ので、これまで本文をまじめに読んできた読者にとっては「誰?」ですね。すみません。
出ているのは完全に話の流れで歌人としてではないです。たぶん。とはいえ、この文脈で黒瀬珂瀾さんと並べられたことは名誉と思うべきなんでしょう。
どういう文脈かは、ぜひ本で御確認ください。