その後の「溺藍(できあゐ)」(二次創作小説)
「溺藍(できあゐ)」という「紺青のわかれ」を読了した人むけの二次創作小説の本をつくりました。
「本」と書きましたが、1200字、表紙まわり込で8ページの何とも言いがたいものです。
この本についてのお知らせ記事。
「溺藍(できあゐ)」(二次創作小説)
https://note.com/klage/n/n743644ca9049
この記事は本を出してのこぼれ話というか雑感というかです。
文フリにて頒布
まずは2022年11月20日の文フリ東京にて頒布。頒布といってもゼロではないが、在庫はミリッとしか動いてません。
自分が買い手の立場だと短歌の本と歌人の書いた小説本があったら、短歌の本を優先させますから、ある意味当然です。というか、私の個人誌って別に売れたりしないので……。卑下でもなんでもなくて、実績がそうだからです。売りたければもう少し執筆者揃えたり、宣伝方法も考えるくらいしますよ。そんなことより自分が見たいと思う本を、私の能力(含財力)でできる範囲で実現させていくほうを優先させているだけです。
こんな酔狂の産物をほしいと思ってくれる人がもしいるのなら、もちろん喜びます。
twitterTLの反応
いつもの個人誌は買いました程度の反応で、あとは当日に知り合いと本の交換したりした時に話したりする程度なんですが。
今回はいつもとちがったのはtwitterで反応あったことです。今回の文庫化をきっかけに手にした小説の読者の方が、私の宣伝tweetに反応してくださったのです。
日記にもチラッと書きましたが、小説書いてみたというだけで祝福(おおげさ)してくれる世界のやさしさを感じました。ほら、短歌だと作品出しても別にほめられないから……(しかも出さないとおこられる)。
河出文庫さんありがとう
塚本さんの小説は生前に『十二神将変』が河出さんから文庫化されています。
https://www.amazon.co.jp/dp/4309405002/klage-22
この時、「なんで?」という気持でいっぱいでした。いや、この時だって塚本さんの歌集を文庫化して売れるとは思ってなかったけど、なんで『十二神将変』?と思っていた訳です。帯が「甦る幻の名作ミステリー!」ですよ。ミステリーの名作として文庫化された訳です。ええー、ですよ(失礼)。だって、私のまわりだと『紺青のわかれ』とか『連弾』とかのほうが評価高かったから(当時としても偏った評価であることは確か)。かといって『紺青のわかれ』や『連弾』を文庫化して売れるかというと、ねえ……という状況だった訳です。塚本さんの読者だったら単行本買うでしょ、というのもありました。
案の定というかで、この時は他の小説の文庫化は続かず、『十二神将変』が出たきりでした。
で、今回の文庫化も『十二神将変』からでした。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4309418678/klage-22
前回を忘れてしまったのでしょうか……? 大丈夫なのでしょうか……と思いました。しかし、今回は様子がちがいました。
6月に『紺青のわかれ』が出て、11月に『菊帝悲歌 小説後鳥羽院』と続きました。
6月、ということは1月発売分のデータはもう出ています。発売データを見てなお(部数調整はあったかもですが)6月、11月と続いたのです。もしかして、塚本さんの小説が売れている……?
https://www.amazon.co.jp/dp/B0B5RT2Z9L/klage-22
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4309419321/klage-22
で、1月に出た『十二神将変』は電子化していないのに『紺青のわかれ』はなぜか電子化されました。それを私がたまたま夏にあったセールで気づいて、買って再読した結果できたのが今回の本です。
なので、河出文庫さんが前回に懲りて塚本さんの小説の文庫化をしていなかったら「溺藍」も出なかったし、「紺青のわかれ」についてtwitterでやりとりできるようなこともなかったはずなのです。
本当に河出文庫さんありがとうという気持です。
『十二神将変』と『菊帝悲歌』も電子化していただきたいです。
「異世界に飛ばされたオレと溺藍王の七日間」冒頭部
末尾に私が最初に書こうとしていた異世界モノの冒頭部をつけます。ヒマな方は読んでみてください。
画像作成は下記を使用いたしました。
これ、7日間で終わらせようとしていたのも無謀なんですが、7日分だとしても一晩で書けません。イベント直前テンションの初心者こわい。
完結させることないと思うので、ここに供養します。
真昼くんが「オレ」を使うとは思えないんですが、作中に発話がないし、異世界モノはなぜか「オレ」が多いのでそれに準じています。