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「TikTok×AI」副業バブルに潜む影:著作権問題とグレーな収益化の実態

「スマホ1つで誰でも簡単に稼げる」そんな甘い言葉で溢れているTikTokやSNSの広告に心を揺さぶられたことはないですか?

最近特に目立つのが、「TikTok×AIで副業」という謳い文句。副業界隈のバズワードなのでしばらく勢いが続くでしょう。

AIによる自動化で動画制作や画像生成が容易になり、TikTokで拡散すれば収益化も夢ではない…そう感じてる人もいるかもしれません。

確かにAIはとても魅力的で、まだまだ先行者利益を得られる時期でもあります。革新的な技術が一般化することも素晴らしいと思います。凡人の僕もAI技術の進歩とリリースを日々楽しみにしています。

しかし、甘い言葉の裏には知らぬ間に法を犯してしまう可能性や、倫理的に問題のある行為に加担してしまう可能性が潜んでいることを自覚してない人も多そうなので、

本記事ではAI副業の闇の部分について共有します。

特に今回は注意すべき2つの問題点として、著作権侵害と編集アプリの利用規約違反に焦点を当ててその実態とリスクを解説していきます。

1. 無許可使用が横行する画像・映像:知らぬ間に犯罪に加担している可能性

AIを使ったTikTok運用において、最も手軽な動画制作方法として「画像生成AI」の活用が挙げられます。キーワードを入力するだけで、魅力的な画像を自動生成してくれる便利なツールです。

しかし、この手軽さゆえに著作権意識の欠如が問題となっています。画像生成AIで出力された画像は、既存の無数の画像データをもとに作成されています。そのため、場合によっては既存の作品と酷似した画像が生成され、意図せず著作権侵害に該当してしまう可能性があります。

悪質なケースでは有名アーティストの画風を模した画像を生成し、あたかもそのアーティスト本人が描いたかのような誤解を与えるような動画を投稿するアカウントも存在します。

このような行為は、アーティストの権利を侵害するだけでなく、視聴者を欺く行為であり、倫理的に問題視されています。

また画像生成AIだけでなく、動画素材やBGMの無断使用も後を絶ちません。無料で使用できるフリー素材サイトの存在は認知されつつあるものの、依然としてYouTubeや他の動画サイトから無断で素材をダウンロードし、自身の動画に使用しているケースが散見されます。

著作権を持つ権利者から訴えられた場合、損害賠償請求など大きなリスクを負うことになるので「知らなかった」では済まされないでしょう。

【具体的な事例】
・有名アニメのキャラクターと酷似した画像を生成し、無許可でグッズ販売を行う
・人気漫画を無断で動画に使用し、収益を得る
・映画のテーマソングをBGMとして無断使用し、動画を投稿する

上記はほんの一例ですが、
いずれも著作権法違反に該当する可能性が高い行為です。

正直、TikTokはカオスですwこういうグレーゾーンを推奨する副業垢も同様。
「AIで作ったから」「少しだけ使用しただけだから」という安易な考えは捨て、著作権に対する知識を身につける必要があります。

2. 編集アプリ「CapCut」の規約と収益化のグレーゾーン

TikTok動画編集で圧倒的な人気を誇るアプリ「CapCut」
その使いやすさから初心者から上級者まで幅広い層に支持されていますが、一方で商用利用に関する規約が曖昧であると指摘する声も上がっています。

CapCutの利用規約には、「営利目的での利用は禁止」と明記されています。

一方でテンプレート販売など、収益化を前提とした使い方を推奨するような公式アカウントが存在していたり、CapCut for Businessというサービスがリリースされ、商用的な使用が可能になったという意見もあります。

そのため、「結局CapCutで作成した動画で収益化してもいいのか?」という疑問を持つユーザーが増えています。

正直、僕は法律の専門家でもCupcut本社の人でもないのでこのような状況だと使っても大丈夫ですよと明言することが出来ません。ただもしあなたがリスクなく収益化を目指すなら、CapCut以外の編集ソフトの使用も検討すべきです。

逆に使用する場合は今回話した背景を理解した上で自己責任で使用すること、また最新の利用規約を適時確認すると良いでしょう。

まとめ:「楽して稼げる」の裏側にあるリスクを直視しよう

「TikTok×AI」で副業を始めようと考えている人は、これらの問題点をしっかりと認識し、法令遵守と倫理観を持った上で活動していきましょう。
「誰かがやっているから大丈夫」「少しぐらいなら問題ないだろう」
そんな甘い考えは捨て、リスクを意識しながら行動することが大切です。

さてさて、この話を聞いて少し怖くなった人もいるかもしれません。勘違いしないでほしいのですが、AIはガンガン使ってOKです。こんな最強ツールを使わないのは現代人として勿体無い。

ただし今回話したようなダークな部分も学んである程度は理解しながら扱おうねーということでした。

PS:文化庁で議論された資料等も公開されています。
AIと著作権に関する考えについて知見が増えるかと。ご参考までに。

https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/hoseido/r05_07/pdf/94024201_01.pdf

ttps://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/hoseido/r05_07/pdf/94059201_01.pdf

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