fOULの飄逸感 〜再発によせて〜 谷口健
KKV Neighborhood #113 Column - 2021.12.27
column by 谷口健
僕は90年代、それまでやっていたバンドBEYONDSに見切りをつけトリオでfOULを始めた。ギターを弾くのは初めてだったけどかっこいいパンクロックを新しく始めたかった。アメリカのオルタナティブやイギリスのニューウェイブを聴いて何かブチかまさないといけないという焦燥感にかられていた。日本語を駆使し、いかにシンプルなリズムとコードでひっぱり遊べるかを試しに試すのがfOULの醍醐味です。ロックの時代は終わったのか。二番煎じでも小気味よいロックと言葉のニュアンスを奏で、世間やシーン、組織への不満や悲しみをどう笑い飛ばすのかが至上の命題だった、なんて言ったら大袈裟でしょうか。
『fOUL Ball For Foulmen』 とブッチャーズとの『split CD』はそれがまだ未発達の段階でも、飄逸感丸出しの始まりでした。とにかく感覚を研ぎ澄まし、何度もリフを繰り返すリハーサルの中でさらけ出されたのがfOULの音源です。言葉はまだ英語だけど後のfOULの曲作りのきっかけ、憑依となる作品です。リフ、メロディ、アレンジ、肉体とフォルムの変態性を突き詰めたかった。今朝はイタリアのWRETCHEDを聴いてました。いいね。ハードコアパンクの魅力に未だ絆される。fOULのまだまだ秘めた可能性に挑戦したいって今また想いにかられます。歌もより豊かに歌える。ドラムの大地もベースの学も幾年の時をこえても変わらない事が最近発覚した。作家立花隆作品のextremeさ、あぶらだこのかつて新作を出した際のインタビューで「50年やらないと分からない」という言葉が、不安と未熟にある自身への励ましと捉え、今また聴き直すのであります。
fOUL / fOUL Ball For Foulmen
1月28日発売
10インチ+DLコード
2,750円税込
Side A
1. Eleven
2. Escape
3. A Personal Matter
Side B
1. Sideorder
2. Legacy Of Hate
3. Correct
予約受付中
https://store.kilikilivilla.com/v2/product/detail/KKV-130VL
bloodthirsty butchers & fOUL Split Album
1月28日発売
LP+DLコード
3,300円税込
BLOODTHIRSTY BUTCHERS side
1. Lost In Time
2. Escape
3. Outdoor Miner
4. I Found That Essence Rare
fOUL side
1. Legacy Of Hate
2. Green
3. I Am On Fire
4. From Way Out To Way Under
予約受付中
https://store.kilikilivilla.com/v2/product/detail/KKV-129VL