NO NO NO~You Don't Know Me! Side Stories vol.3 Endo(whereisyourroom)インタビュー by SK (NO NO NO)
KKV Neighborhood #66 Interview - 2021.02.11
You Don't Know Me! Side story3は、富山のEndoさんにインタビューさせて頂きました。Endoさんの人柄が色濃くでた渾身のインタビューぜひ沢山の人に読んで貰えたら嬉しいです!よろしくお願いします!
SK 改めて簡単な自己紹介からよろしくお願いします!
主に金沢市を拠点に企画やディストロをしているwhereisyourroomのエンドーです。住んでるのは富山県射水市。この度リリースされるアルバム『NO NO NO』をお取扱いさせていただく1人です。よろしくお願いします。
SK where is your roomという名前で活動をはじめたのはいつ頃からですか?企画ライブやディストロをはじめたきっかけや思い出のエピソード、名前に込められた想いなどをお聞かせください!(whereisyourroomとスペースなしの表記をよくみますがスペースなしの拘りもある感じですか?)
ディストロを始めたのが2012年だったかと思います。始めるにあたって何か屋号が欲しいように思いました。必要であるとも。
当時は、というか今も変わらず友人とYOUR PEST BANDについて盛り上がっていて、屋号についても何か好きなものからあやかりたいなと思っていました。YPBのバンド名から単語をひとつ拝借し"Where is your room"という屋号にしました。
Where is〜という命名に至っては自分の人生だったり、それにまつわることの多くも根無草みたいだなーと当時感じるところがあり、そういったことに起因してもいます。
自分の根城は一体どこに在るのか、この先はどこになっていくのかといった自問自答的な。
あとは自分自身や他人に向ける好奇心を言い換えた言葉でもあったのかと。
※細かいところまで着目して頂いてるのでスペースなしの表記について捕捉です。2018年にやらかしてしまった酒での大失敗にて心境に変化が起こり、その際に屋号の表記を"Where is your room"から現在の"whereisyourroom"と変えました。
正直そのときは自暴自棄にもなったりもして「これまでのWhere is your roomなんてクソくらえだ」と思ったこともありました、苦笑。これから少しずつでも変わろう、変わらねばという当時の決意の痕跡でもありますね。
※※妙なことにこの屋号を使い始めてから生活というか体質的なところにも、まるでこの名に影響を受けているかのようなところがあって、誰かの家に転がり込むような機会がめちゃくちゃ増えてしまいました。笑。
その名の通り「部屋を訪ねてくるヤツ」みたいな…、部屋に押しかけてくるヤツみたいな…。(自分で言うのもなんだけど酒乱が押しかけてくるとかホラーでしかないかと)。屋号を掲げる前とかは全然そんなことなかったんですけどね、我が事ながら不思議なもんです。レーベル・BLACK HOLEの小坂さんちなんて行ったこともないのに出禁になってるらしいです(笑)。酒に潰れて路上に向かってwhereisyourroomしている回数も数知れず…。早くも脱線しかけましたが、そんな話はさておき回答の続きに戻ります。
ディストロを始めるとなると、もちろん音源の入荷をしたわけですが、取扱いの第一作となったのは徳島+高知の男女混合メロディック・パンク・バンドLEEWAYが最後に残した7インチシングルでした。当然ですが自分にとっては今でも思い入れのある一枚です。それと同時にバンドの主催者オオクボ氏運営レーベル・SHIRAFU RECORDSの過去作品もいくつか入荷させて頂きました。
LEEWAY:ライブ映像
二度目の取扱いは当時ツアーにも何度かライブを観に行った徳島+東京のWORTHWILE WAYのアルバム。それから少し間が空いてようやくYOUR PEST BANDの作品を取扱うこととなります。まずはEpisode soundsからリリースされた7インチ『Other Bore/DICE e.p.』…Snuffy smilesからのリリース、3rd album『TIME TO GO』…YPBヤマザキ氏所属の別バンドSUSPICIOUS BEASTSの7インチ、こちらはDEBAUCH MOODから〜といった経緯を通して国内インディペンデントレーベルと交流していきました。
(そもそも自分は今も当時もリスナーとしてヘビーな方ではないので、ディストロを始めたことによって国内外のバンドについて上記レーベルオーナーからも数多く教わったと言っても過言ではないです。)
その他、基本的にはライブを観に行って出会ったバンドに音源の取り扱いを申し出るといった入荷形態をとっています。
WORTHWILE WAY:ライブ映像
YOUR PEST BAND『DICE』PV
YOUR PEST BAND『TIME TO GO』
SUSPICIOUS BEASTS:『Sunshine in the trash』bandcamp
企画についてですが、ディストロの初入荷から暫く経って2015年の4月、富山市のLOG SESSIONというハコにYOUR PEST BAND、金沢からDOWNSをゲストに迎えてやらせてもらいました。
ディストロや企画をやろうというきっかけとしては、富山でそれらの先駆者としてTH3EE DAYS AWAYムロタさんのことを知ったことが大きいです。ムロタさんの様に、ムロタさんがしていた活動をお手本に、自分も好きなバンドをディストロや企画を通して関わっていけたらなという風に思いました。ムロタさんと初めて会うタイミングとなったのが初企画のときでした。
SK はじめてライブに行くきっかけ、音楽にハマるきっかけなどのエピソードを教えてください!
今から15年ほど前にタカマツという人物と出会いました。現在はTONY'S BITEの主催者としてGt.Vo.を担当し活動しています。出会った当初に彼が始めたバンドを観たことが以降バンドシーンにのめり込む事の発端でもありました。その当時SUB STREAMが活発に活動していたことも大きいですね。
(TH3EE DAYS AWAYのことやYOUR PEST BANDはじめとする国内の現行バンドや金沢のパンクシーンのことなど〜今の自分にとってウエイトの大きな存在についても概ね彼から教わりました。)
そしてDOWNSとの出会いからはさらに拍車がかかり、金沢のローカルシーンにハマっていきます。特に、毎月定期開催のパンクDJイベント『UP SIDE』にはあしげく通うようになりました。
※UP SIDE=60's〜70's〜80's〜国内外現行モノで全DJアナログレコードがメインフォーマットといった感じのパンクDJイベント。毎月最終火曜日BASE Kanazawaにて開催。現在の主要DJ陣についてはDOWNSのマツオさんとアンドウさん、そして一部界隈にて著名なザザンボさんの3名。
最近はゲストDJとしてP.C.2ボーカルのヒロヤスさんや、広坂シュプレーモの店主・U-kenさんらがプレイする場面もよく見かけます。本来イベントの主催人物の一員でもあるシノブさんが現在活動休止中なので、氏が再びターンテーブルの前に立つ姿を待ち遠しく望んでいます。
SK 好きな地元のバンドやお店等をご紹介ください!
TONY'S BITE、DOWNS、LEFT NERVE IMITATION、P.C.2、CELLLIGHTS、TEENAGE LOVE BOMBS、BEAT GENERATION、ULTIMO RAUSEA、Slept、SUB STREAM〜などの金沢と富山のバンド。
再生リスト 金沢パンク界隈
好きな店はBASE Kanazawa、広坂シュプレーモ、NEW HAVEN、AFTER ALL RECORDS、すしべんです。
SK 好きな音楽 影響を受けた音楽や小説 漫画 映画などを教えてください!
12歳の頃に『尾崎豊』を知ってしてしまい、中学一年頃からは一匹狼やアウトサイダーを気取っていたような気がしてます。当時複雑な家庭環境でもあったので、思春期の頃の精神状態は特に荒んでいて…そういったものに強く憧れていたとも言えますね。
それから世代的に銀杏BOYZに直撃しているということもあって、それらの影響も大きいのだと思ってます。初めて読書に没頭した作品も歌詞に出てくる『グミ・チョコレート・パイン』であったりしてますし。それ以降も大槻ケンヂ他著作品やグミチョコに登場する沢木耕太郎、筒井康隆などを読み過ごす時期があったりもしました。学生時代もそして今でもそんなに本を読むタイプではなかったですが、沢木耕太郎の『凍』という作品は二度読みました。(深夜特急は5巻の途中で放り出してます…)。
漫画の方はサブカルチャーが流行り始めていたこともあってジャンル問わずに割と広く浅くって感じで20代中頃まではよく読みました。少年マンガ〜青年マンガ〜少女マンガも読みました。中でも『預言者ピッピ』は刊行のペースも含めて現在も好きな作品です。近未来SF漫画。刊行のペースはハ◯ター・ハ◯ターよりも遅い作品なのですが、未完結ながらとにかく設定や内容が素晴らしいです(既刊2巻)。あと最近だと魚豊さんの新作『チ。』がおもしろいです。こちらは地動説が生まれる背景についての漫画です。(こちらも既刊2巻です)。
好きな映画は月並みですが『ショーシャンクの空に』、一番衝撃的な記憶が残っている映画としてはトレインスポッティングが有名なダニー・ボイル監督作品の『127 HOURS』です。実話原作のトレッキング遭難事故からの脱出モノ。それから国内では2019年に公開された『GOOD VIBRATIONS』本作はたまたまVODOVOのトールさんと観ることになったのですが、作品を鑑賞したその一日が、その後今現在にも関わっていくひとつの出来事でした。
映画を見たのが今池にある名古屋シネマテークで、その約半年後に同エリアにRecord Shop A-Zがオープンしたことなども個人的に印象深い出来事となりました。
A-Z初入店時、カウンター奥でタバコを吸うカズキックくんの姿が個人的にはテリー・フーリーを彷彿とさせられ、映画にあったようなシーンを映画を観た町で追体験として見ているような感じがありました。良い店になっていくように直感もしました。実際にA-Zは現在のパンク・ハードコアのシーンにおいて重要な場所のひとつとなっていることはいちファンとしても感慨深いものがあります。
それから現在は大切な友人のひとり、704くん(TV DINNERSのDrums, NAG NAG ZINE COLLECTIVE, MIND CONTROL *DJ event, ex-Marcela)と初めて出会ったのも、この映画を観てシネマテークを出た直後の出来事でした。
『GOOD VIBRATIONS』Trailer
Record Shop A-Z : web shop
SK 富山から車で神奈川までライブ観にきてくれたのにはびっくりしました! 運転はお嫌いじゃないんですね? NO NO NOが海外のバンドのサポートをする時がきたらツアードライバーをお願いしたいなと思いました!(笑)
長距離運転で心がけている事などはありますか?(笑)。
おお笑。NO NO NOとのツアーはめちゃくちゃ楽しそうなのでドライバーの依頼はいつでも大歓迎です…!(むしろこのインタビューは、そのオファーが目的だったのかな?と勘繰ってしまいます(笑)。
さて車の運転ですが、嫌いでもなければ別に好きでもない…といった感じです。エンジン音にテンション上がる、〜とかいったタイプではないですね。
車で出かけるたびに、毎度カートラブルや交通事故といったリスクも頭によぎるので、それこそ「行けるところまで行けたらな〜」という思いではあります。それでも何よりも"そこに行こうとしたい・向かいたい"といった気持ちがドライブの原動力となっているのだと思います。出発時間に自由度があったり、宿を抑えなくとも車中泊をできる点については貧乏旅行やハングアウトに適しているような気がします。
運転で心掛けてることは安全な速度や十分な車間距離、無理せず適度に休憩する〜といったごく普通のところです。(スピード狂みたいになってた時分もあるにはあるのですが、スピード出しても運転後に疲れが残ってしまうだけだったり、疲弊感に気が付いて以降そういった運転の仕方は辞めました。)
あとどうしても山越えが多くなってしまうので、四季折々の木々の色とかを眺めてしまったり、土地勘のないエリアでの街並みや開発の推移を眺めるのとかも、結構おもしろいです。道の名前を覚えたり、その由来を空想してみたり、なんとなく東西南北を考えたりするのも割りかし好きかもしんないですね。運転中にかけるBGMがロケーションとマッチしたときにはただただテンションもブチ上がったりして…ハンドル握りながらそういった瞬間を待っていたりもしています。
こうして書き起こしてみると、自分で思ってたよりは運転楽しんでいるのかも?と今になって気付きました。ツアードライバーも、もしかしたら向いてるのかも笑。けどなんか、楽しみ方がなんというかジジーみたいだなーとも。ちなみに31歳です。
SK 最近お気に入りの音楽や、なにか現在ハマっているものや事があればぜひ教えてください!
うちのディストロでも取り扱い中のARCADIAN STARSHIPの『DEDICATED TO WINSLOW LEACH』がめちゃくちゃ良いです。(THE SLEEPING AIDES & RAZORBLADES Gt.Vo.のシラハマ氏宅録作品)
この作品を夜中に高速道路運転しながら聴くのがめちゃくちゃ最高だと個人的には思ってます。ソロ名義にもありますが、まるでその名を冠した宇宙船に乗っている気分にでもなれるかの様な。本作についてはパワーポップ〜インディーポップファンのみならずとも手に取るべき内容だと思っています。いちファンとしてこちらは大大大スイセンです。
本作は昨年11月にテープ+MP3がリリースされていますが、今年2月にDEBAUCH MOODからLP+CD版もリリースされるようなので、まだ未所持の方にも是非一度聴いてもらいたいです!お好きなフォーマットで!
ARCADIAN STARSHIP:『Dedicated to winslow leach』bandcamp
そしてこちらも取り扱い中ですが大阪のOOPSの7インチ。これもかなり良い!と思いました!フレーズがめちゃくちゃポップでもあると同時に、根っこの部分においてはまさしくハードコアパンクのアティテュードを感じています。ライブのステージングにおいてもめちゃくちゃボルテージ高いです。各楽曲のオルタナティブなアプローチに衝撃を受ける人は多いのではないでしょうか。OOPSはライブもめちゃくちゃ素晴らしいので、NO NO NOが活動再開後には是非とも対バンしてほしいバンドのひとつです。
OOPS『Out of pictures(7')』bandcamp
SK 今後やってみたいことや、whereisyourroomの予定などがあればぜひ教えてください!
今後も富山や金沢を中心に自主企画を通してバンドシーンに関わっていきたいです。タイミングが合えば県外でも企画をしてみたい。(実は告知に至らず中止になったのですが、昨年は名古屋のRippleで企画を行う予定とかもありました。)
ディストロについてはできる範囲の事を今後も継続していきたい。今までは手売りに拘っていたのですが、そろそろ通販にも対応したいなあという思いもあったりしています。
今後の予定としてですが2021年4月に企画主催が決まってますので、この場を借りて宣伝させていただきます!今回はまだフライヤーを準備できていないのですが、内容は下記の通りです。
2021.4.17.土曜@広坂シュプレーモ
石川県金沢市広坂1丁目1−48 ウナシンビルB1F(ターバンカレー本店の下)
ACT
・the GERØS
・BLACK AND WHITE
・VODOVO
・P.C.2
・DJ MOKUO(OPENNING UP, SOME HOPE!, TARGET MAARK)
・DJ SEIKO(MITO PUNK AMAZONES)
...and more!!
the GERØSライブ映像(2020)
VODOVOライブ映像(2020)
BLACK AND WHITE『Mortal sin』PV
クレジットを見てピンとくる方には是非ともご来場して頂けますと嬉しいです!そしてand moreの追加出演者等についても今後楽しみにして頂けますとなによりです。
※当日は感染症対策を講じての開催を予定しています。
※※オープンスタートを記載していませんが19:00 or 19:30 Openを目標に現在調整中です、チケット代については予約 / 当日共に2,000yenを予定しています(プラス1ドリンク別*酒類600yen〜**ソフトドリンク400yen)
詳細については後日のアナウンスをお待ちください。
※※※お問い合わせ等あればページ下部記載のSNS等の連絡先にてお気軽にご連絡ください!
SK なんでも伝えたい事や、お好きに書いてください!
NO NO NOとの出会いに感謝。SKくんたちのボルテージやバイタリティの高さに倣って自分も活動していきたいと思ってます。アルバムのリリースが迫ってきていて、こちらも日増しにドキドキとしています。何よりもライブが素晴らしいバンドですので活動再開については待ち遠しい限りです。
SK 最後に、お酒での失敗エピソードをよくききます(笑)。 お酒に関する事で特にこれは!という出来事があればぜひ一つ教えてください!!
ありがとうございました!
2018年9月の東京にて、ライブ会場で早々とぶっ倒れたのをきっかけにホームレス寸前と化したり、東京での十二日間の漂流を何人かのバンドマンに救済してもらったり…という一件が人生トップレベルにヤバかったように思います。人生のどん底や天井を同時に味わった日々でした。
自分が言えた立場ではないでしょうが、全国の酒乱カスのみなさま、お酒は楽しく飲みましょう。こんなご時世ですがヤケ酒に関してはホントほどほどにしときましょう…
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