キュウリを救いたい-知られざる栄養素
皆さん、お疲れ様です、小池です。
最近暑くなってきましたがいかがお過ごしでしょうか。
わたしは最近冷菜づくりに凝っておりまして、特に漬物作りに熱中しております。
冷たくて夏でもたくさん食べられますし、生野菜の歯ごたえが最高なんですよね。
そんな漬物の中でも、特に私が好きなのがキュウリの漬物。食感もいいですし、いろんな味付けによく合う漬物の優等生です。
なのですが、最近友人から心無い一言を投げかけられました。
「キュウリって栄養ないじゃん。食べてもデメリットしかなくない?」
なんということを言うのでしょうか。
たしかにネットでキュウリを調べると、野菜の中で一番栄養が無いだの、消化に使うカロリーのほうが多いだのとネガティブな情報が出てくるようです。
しかし栄養とはカロリーだけで見るものではありません。
キュウリのイメージアップのため、古くから日本の食卓を彩ってきたキュウリがいかに栄養的に優れているのかをここで紹介していきたいと思います。
1.カリウム
キュウリは可食部100gあたり200mgのカリウムを有しています。
必須ミネラルでもあるカリウムは、余分な塩分を体外に排出してくれるため、生活習慣病の予防に効果のある栄養素です。
また、カリウムは汗で流れていってしまいやすいため、汗をかきやすい夏場に不足しやすくなります。
夏が旬のキュウリは汗で失われたカリウムの補給にぴったりの食品と言えるでしょう。
2.ビタミンC
キュウリはアスコルビン酸酸化酵素という酵素を持っており、これがビタミンCを破壊すると言われています。
そのため栄養を壊す悪者のように言われておりましたが、これは最近の研究で誤りであることがわかりました。
破壊する、というのは「還元型ビタミンC」が「酸化型ビタミンC」に変異することを指しています。
酸化型ビタミンCは体に影響を与えないため栄養としての価値のないものであり、還元型のビタミンCだけがビタミンCとして働くそうです。
しかし研究によって、変異した酸化型ビタミンCが体内で再び還元型ビタミンCに戻ることが分かってきたのです。
そのためキュウリがビタミンCを壊すということ自体が誤りであり、栄養的なデメリットではなかったということになります。
キュウリ自体も100gあたり14mgのビタミンCを含んでいるため、ビタミンCをキュウリで摂取することができます。
3.食物繊維
キュウリは100gあたり1.1gの食物繊維を含んでいます。
食物繊維は血液中の糖や脂質、ナトリウムを排出したり急激な血糖値の上昇を抑える作用があり、カリウムと同じく生活習慣病の予防に役立ちます。
また、水分も多く含んでいるため便を柔らかくし便秘を防いでくれます。
忙しくて外食が多くなりがちな方こそ、キュウリを積極的に食べることで健康に過ごせることと思います。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
なんとなく悪いイメージのあるキュウリですが、ちゃんと調べてみたらとても優秀な野菜であることがわかる、とても素敵な食材です。
最近はトマトやキャベツなどの野菜が値上がりしており、安価に栄養を取ることが難しくなってきました。
そんなこの夏を元気に過ごすために、食卓にぜひともキュウリを取り入れてみるのはいかがでしょうか?
※出展
参考にしたキュウリの一般成分表
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06065_7