【夏はエロゲ】『水夏』プレイ日記⑤~√回収,追補,まとめ~
夏休みの最後になってあわてて貯めていた宿題を一気に提出する生徒の図
『水夏』プレイ日記も今回で最後です!
内容は、『水夏 A.S+』での追加シナリオ「追補」と、本編での未回収√です。最後にかんたんな総評もあります。
・プレイレポート
追補
・0章
2001.7.1
ビジュアルノベル形式。主人公=三柴亮介。病に伏している。亡き母親の幻影。父親が医者? 看護師新海さん。
僕の中にある「空間」が他のもので占められているため、食欲がない。
深夜の家出。寝たきりだったのによく自転車漕げるな。
え、常盤村の住人じゃないの? 隣村とか? それとも住んでる地名を知らされてなかっただけ?
お嬢とは別の銀髪死神少女(おそらく)。真っ黒のローブを身に纏って暑そうだったお嬢とは対照的に、露出の多いアラビアンな服装。連れているのは黒猫ではなく白いインコ(CVがお嬢と同じ?)
亮介は、早く母の元へ行きたい(死にたい)と自分が深層心理で思っているのではないかと苦悩している。死神の眼差しもまた、母や父のそれと同じ、自分の向こうに何かを透かし見るようなまなざしだった。
表情の乏しいお姉さん風の少女に見下される構図いい。目尻が垂れ下がった表情の立ち絵も好き
うおーー わりとすぐ赤面しちゃうんだけど破壊力がすごい 赤面映えするための白磁器のような肌だったら嫌だな
「ジュース一本120円という世間の推移」……時代を感じる。もう120円でも安いようになってしまったよ
とりあえず7.3まで。
A.Sでの追加エピソードだから短編かと思ってたけど、これ普通に本編の一章と同じ分量だな
内容的にも、新しい男主人公に新ヒロインで、ふたりが出会って共感しあい仲を深めて……という、めちゃくちゃお決まりの展開をお行儀よくやっている。ヒロイン(名前がない)さんのキャラはかなり好みだけど。
7.4
母は自分を別の誰か(母の想い人?)の生まれ変わりだと見ている。ナイフを取り出す。自殺もしくは亮介が殺したのか。
死神視点。彼女が亮介を透かし見ているように、亮介も彼女の向こう側を透かし見ている。
そういや家出少年なんだった。忘れてた。よく見つけたな。
逃げる途中の夜道でナイフを拾う。すごいトラウマ。
初キス→シーン。「檻」の比喩が陳腐だ。
亮介は死神少女に別の誰か(母親?)を見ているのだと指摘される。みんな同じことをしている。
少女は亮介に「死者たち」を見ている。亮介のなかの「空間」は死者の国に繋がっている?
7.5 帰宅。
……拾ったナイフで誰を傷つけるつもり?
>自分を
えっ、母の想い人って看護士の新海さん!? そういうことか……。
父は、妻が死んでから理想化して愛せるようになった。同じように、どうしても憎い妻の想い人を透かし見てしまう息子を理想化して愛するために、父は亮介を毒殺しようとしていた?
7.7未明、亮介は母の命日に父と決別した。
「僕は、母さんと一緒になりたいのか──?」
>そうだ。
少女が亮介を殺してBAD END...
>違う。
おなじEND。
このサイトのとおりにEND2を見てみる。
TRUE ENDおわり。
「死にたがり」を恋愛で克服して、そのことで死神少女とは一時的に別れなくちゃいけなかったけど、筋トレをしながら前向きに生きていたら再会できました。そ、そうですか……。
再会した彼女は死神ではないのか? 同じ服着てたけど。まぁどうでもいいくらいに虚無なシナリオではあった。お仕着せのトラウマ的マザコン話も陳腐なら、それを乗り越えてヒロインと幸せになるハッピーエンドの作り方も軽薄すぎる。
・夏休みのクリスマス
上代蒼司の入院手記より抜粋? 誰だっけ、本編に出てきたっけ。
上代萌。かわいい
兄妹2人だけの生活。やっぱ新キャラか。
……いや、上代蒼司って2章の絵描きの主人公じゃん! なんか最終的に死にかけて入院してるってことか。
そういや妹と二人暮らしだったな! 電話越しにしか出てこなかった彼女がこの萌か。「兄様」呼びしてるブラコン。
蒼司とさやかの子供、上代三田(さんた)!?
まじで上代萌さん最萌キャラなんすけど。表情差分も豊富だし、良すぎる。ブラコン設定だけいらないが、どうやらこの外伝では兄の息子?との関係に焦点を当てるっぽいので、妹キャラではなく"叔母"キャラのおねショタみたいになってて素晴らしい。
あとそもそも女性視点/主人公なのがいい。
おわり! 35分くらい。シーンは無いけど、いいですね、こじんまりしたおまけ短編で。
神社の賽銭箱にあつめた「みんなの力」とか、一万円札の短冊とか、4章ともけっこう繋がっているっぽい。暴走バス運転手は華子だろうし。
・本編未回収√を見る
・2章 美絵√
2章であのツインテ後輩(若林美絵)にキスされる選択肢が新たに発生している! そして萌の立ち絵も出てきた。ここ明らかに追加要素だよな。美絵√入ったか。美絵より萌√ないの?
蒼司が美絵とキスしたことでさやか先輩とあのヤバい父親(白河律)との関係が知らん間にあっさり解決してて草
先輩こっわ!!パニックホラー演出じゃん
若林ってあの3章の精神科医の妹か!!!
美絵の散らかった部屋いいな
一家団欒。美絵のさらに下の妹さんのマセ具合がすごい コメディ調
白河律は千夏(死神)と延命の契約をしていたのか。でも娘と仲直りできたのでそれを打ち切った、と。
美絵の母親が8年間寝たきり。
美絵と蒼司との昔の出会いのエピソード。後付け感がすごい! ひとつ年下の子に「あたしの弟になる?」と言われる。
画家(男性)が二人と、モデル(女性)が二人。律が蒼司に「どちらを選ぶ?」と持ちかけて、蒼司が律にこれまでのことを感謝しているかんじが典型的なホモソーシャルってかんじでキツい。
美絵の首を無意識に締め上げようとする蒼司の手。こわ
やっぱ蒼司視点で客観的に見る萌よりも、萌視点でのほうが魅力的だな。
蒼司の両親が交通事故で殺した相手が、美絵の母親ってこと? プリリズRLで見た展開だぞ
また二重人格・統合失調症持ちの主人公か? 「上代蒼司は若林美絵に嫉妬していたのだ」
美絵の年下幼馴染ガキ大将の結城くん、本編だとモブ悪役だったけど良いキャラになってるな。
4章のちとせが着物姿で通院してるところに出くわした。
自身のシリアスな物語を精算して脇役に徹したさやか先輩はやっぱり魅力的だ。
美絵の妹と弟も、この母親の子なのか。8歳以上には見えないけど……
2章 美絵√おわり!!!
長かった……これ元々のバージョンでもあったのか、A.S+での追加シナリオなのか分からん。
すごいベタなプロットだけど、文章は上手いし、深いことをやっている気もする……が、わたしにはよくわからなかった。
結局、美絵の母親が事故の加害者というわけではなかったのか。ただ巻き込まれただけで。よくわからん。
これでもまだ2章の未回収ENDがある…… 普通にさやか√のほうだよなぁ
>二択はちょっと……
>さやか先輩の絵を描く
あー、蒼司の親の過失だったのか。なるほど〜、それで慰謝料を若林家に払ったから、上代家は貧乏で若林家は長男が医大に行けるくらいには余裕があり、そのことで蒼司は逆恨みのようなものを若林母(被害者)に対して抱いており、その自己嫌悪もあるのかな。
この選択肢だと美絵ではなくさやかを愛していることになっている。
病院から出たあと夜の駅前で蒼司が会ったのって彰か。
すげえ適当なかんじのさやか先輩ENDだ……
これで、多分残りの2章の未回収はすべて、もとの さやか-律√のほうだと思う。
・2章と4章の未回収√
2章 BAD END(朱い月エンド)おわり 少年からさやかを助けた蒼司が出血多量でそのまま死亡
4章
【学生服の少女END】はもう開放していた。
【夏祭りEND】
7.28 メデス曰く、やさしい魂が死後きちんと彼岸に運ばれなかった場合、死神になる。
8.2 華子も宏もちとせも無事。お嬢との思い出は夢かと思われたが、神社の七夕の短冊には今年の夏に会おうと伝言が描かれていた。お嬢(亜季)は夏休み明けからちとせと学園に通うことになるらしい。……ふつうの人には見えないってことはまだ死神ではある? なのに学園に通うってどういうことだ。全然よく分からんけど、まぁなんかお仕着せのハッピーエンドって感じで好きではない。
この「鬼籍」エンドが未回収。【鬼籍END】 お嬢行方不明バッドエンド。
2章と4章がなんかまだ微妙に回収できてないけど、「閉幕」が開放されてるし、いいか!
・閉幕
え、亜季ちゃんじゃなくて水夏ちゃんなの? そうですか……
いっしゅんで終わった。主題歌付きの真スタッフロール
・外伝・始まり
約45分
語り手の女性誰だ? 声聞き覚えがすごくあるのだけど。
お嬢(水夏)の姉? まだ死神になっていない前世の話か。川が真ん中に通っている町。
アルキメデスを裁縫でつくっていた、手先が不器用な姉か。
実の姉じゃなくて、このひとも死神だったのか。
お嬢は名家の娘なのか。両親は自分を気にかけてくれない。
地震が頻発する。
この青年も意味深だな。死神が見えているのでもうすぐ死ぬのか。語り手は青年のことが好き。
「この地方の習わしから、"お嬢"という呼称も不自然ではなかった」
メデス視点の語り。お嬢が鎌をつくって渡す。
青年追い剥ぎに遭って死亡。お嬢への新薬はなんとか守り抜いて死神に託した。聖人すぎる
お嬢はあくまで自分の意志で死神になることを選んだ? この世に留まるために。
お姉さんの生前の妹とお嬢は生き写しだった。だからお嬢に固執して、妹のようにそのまま成仏させてしまっていいのか悩んでいた。
お姉ちゃん死神が、死神の証である時計をメデスに渡す。「死神を終えて……天使になるまでの時間の長さ」を表すもの。4章の最後に千夏が持っていた壊れた時計やね。やっぱりこの人が千夏の前世みたいな存在か。
死神は天使に昇華する際に、メデスに宿る。そうして新たに死神になったお嬢を見守る。
「人を好きになる気持ち」を探しにいく、という設定が気に入らないんだよなやっぱ。しかもそれをお嬢というロリキャラにやらせるのが……。あと、アルキメデスとお嬢(と千夏)の絆、みたいな感動要素もピンとこない。メデス、「そういう風」に造形されすぎててな……。『吾輩は猫である』の諧謔性みたいなのは骨抜きにされてるし。
お嬢が日本に行く理由もなんもなくて草
挿入歌エンドローーーール!!
とりあえず画像は全部回収したし、グランドEDも流れたのでおわりでいいだろ。おわります。
・まとめ
1章と3章は面白かった。2章と4章は好きじゃなかった。
1章……ベタだがよく出来たシナリオで、こういうのを古典的名作というんだろうな、と感じた。田舎の村、神社という要素をちゃんと扱ってくれていたのも個人的に最高。歪な父娘関係とか、主人公のヒロインへの罪悪感とか、細かな要素まで見事としか言いようがない。
2章……芸術家で喧嘩も強い、的なイキリがかなりきつかった。歪な父娘関係をあっさりと大団円に持っていくのに戸惑った。さやか先輩のキャラは好き。(初見ではただのモブだった美絵に√が用意されていたのには驚いた。お話は大したことないけど美絵はそこそこかわいいんじゃないでしょうか。)
3章……物語開始時点で男子主人公に彼女がいる設定のエロゲに弱い。浮気、三角関係、不能……最高!!! お爺ちゃん医師と少女の病室パートも良かった。でも透子さんはさすがにヤンデレ過ぎて引きました。。
4章……満を持してのメインヒロイン登場なのに、いちばん「これでどう感動しろと?」と引いたままダラダラと終わってしまった。死神という人外ヒロイン(しかもロリキャラ)を「可哀想」属性にして、それと病弱な妹を天秤に掛けようとするプロットとか、メデスや千夏の存在とか、実は主人公が昔一度死んでて命を分け与えられていた設定とか、要素を詰め込むほどに自分の苦手なものばかり増えていって白けた。お嬢にそんなに同情できなかった時点で終わり。
おまけ(追補)……0章の死神少女のデザインはやや好みだがシナリオは虚無。短編「夏休みのクリスマス」の主人公:上代萌さんが可愛かった。以上!!!
20年以上前のゲームということで、シナリオ分岐の回収が面倒くさかった。既読スキップ機能とか無いし……。
その代わりなのか、既読シナリオを読むときに「あらすじで読む」機能が付いているのは初めて見たのでびっくりした。サーカス作品では一般的なんだろうか。この機能の有無は、シナリオとは、ノベルゲームとはなにか、という点で地味にかなり重要だと思う。
夏の田舎ゲーとしては……1章だけでやる価値はあったと思う。
同じ村、同じ時期を舞台にしたオムニバス形式というのも珍しくて良い。
褒めたいんだけど面白くなかったところも多過ぎるので、微妙な評価にはなってしまう。
エロゲー批評空間にも投稿しました~(リンクはnoteからBANされると分かっているので貼りません)
ってことで、およそ1か月半かけて『水夏 A.S+』(ほぼ)完走しました!!
そろそろ夏が終わる……? いやそんなことないか…… 今年の夏、9月末くらいまでにあともう1本できるかな~~~?? 夏、終わるなっ
それではみなさん、ご一緒に~~~
夏は、エロゲ~~~~~~~~~!!!
次回のエロゲプレイ日誌でお会いしましょう……
See you, next ero-game Summer…
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