【約6万字】『WHITE ALBUM2』(2011)プレイ記録
エロゲの最高傑作だとかエロゲ全盛期を終了させた作品だとか、まるで初音ミクを殺した「メルト」みたいな言われようの『WHITE ALBUM2』を半年ほどかけてようやくクリアしました。
Evernoteに感想メモをとりながらやっていたのもあって、合計で約110時間かかりました。エロゲー批評空間のプレイ時間中央値は55時間なので、2倍もかかってますね。
そのメモをほぼそのまま載せますが、言及しているシーンのスクショを貼ったり貼らなかったり。
5万5千字あるので超絶長いです。
当然ネタバレ注意
ーーーコピペ開始ーーー
-introductory chapter-
北原春希:主人公。堅物委員長で軽音楽同好会のギター。学園祭ステージのためバンドメンバーを探して奔走する。小6で親が離婚し、母と二人暮らし。
小木曽雪菜:3年A組。ミス峰城大付でお嬢様だと認識されているが、実は貧乏な境遇でせっせと働くいい子。ヒトカラの女王
冬馬かずさ:3年E組。有名ピアニストを母に持つ神童。音楽科から普通科に移り、第二音楽室を独り占めしている。
飯塚武也:軽音楽同好会会長兼ギター。女好きの典型的な主人公の親友ポジション
主人公は、お人好しで鈍感な典型的エロゲ主人公でうーんという感じ。
テキストの地の文も、妙にブンガクっぽい高尚さを出そうとして滑っている悪い意味でエロゲらしい文体。「〜〜ってことで。」「〜〜なわけで。」「〜〜だったりして。」「〜〜なもので。」みたいな語尾が気持ち悪い。不完全な文型が多い。
こちら(プレイヤー)に語りかける距離感にむず痒さを覚える。
雪菜とのカラオケシーンがとにかく最高。挿入歌BGMが流れ出すタイミングが完璧すぎる。これぞゲーム。
「趣味は歌うこと。特技は歌い続けること。3時間までならノンストップでも平気です」・・・名セリフ過ぎる。
自分も「趣味は踊ること。特技は踊り続けること。3時間までならノンストップでも平気です」と言いたい。
ここぞという力の入れどころで、ちゃんと名シーンにしてくるのは名作の風格を感じる。
雪菜は既に自分もかずさも春希に惹かれていると分かっている。その上でかずさを同好会へ勧誘する。意外と強かで本心が読めない。
雪菜「北原くんと話してると、どんどん自分の性格が歪んでいくのがわかるよ」
かずさ「あいつは……天敵だ」
ヒロイン2人と主人公の三角関係に期待
主人公のモノローグ(地の文)は気持ち悪いが、キャラ同士の会話は結構上手い。
なるほど〜〜〜話の展開が上手いな〜〜。
かずさをどうやって説得するのかと思ったら、雪菜の家庭の事情を持ち出してきて雪菜の参加が危ぶまれることになり、
性格も家庭環境も何もかも正反対だからこそ同情(?)させて、「雪菜がもし親を説得できたら学園祭出てもいい」とかずさに言わせる。
これ、この時点で2人とも主人公に気はあるけど、それ以上にこの2人の絡み、関係がかなりアツい。
百合とかじゃなくて、同じ人に惹かれるライバル関係だからこその真逆な2人のいがみ合いと想い合いが……みたいな。
雪菜にしろかずさにしろ、強く振る舞うときと弱さを見せるときの切り替えが秀逸。
ヒロインの魅力を引き出すのがうまい。雪菜も素敵だけどかずさも可愛い〜〜〜
課題曲は思い出と出会いの曲「WHITE ALBUM」。相変わらずSEやBGMのタイミングが素晴らしい。
女子2人が話している後ろで春希が練習しているギターの音が流れているなど。(しかも、休憩時間で窓を開けている(から隣の教室からの練習音が聞こえる)というのを直接セリフで説明せず、「ふぅ〜、気持ちいい風」「…寒い」などと婉曲的に表現するのが心地よい)
そもそも、最初に3人が出会ったのが、第一音楽室・第二音楽室・屋上のそれぞれにいて、森川由綺「WHITE ALBUM」という"音楽を通して" セッションで知り合ったのだから、
本作において、「姿は見えないけど音は聞こえる」という、離れた場所からの聴覚による相手の存在の認知とコミュニケーションは重要なモチーフだろう。
雪菜「過大評価って、しすぎるものでしょ?」 雪菜パンチライン繰り出しすぎ
雪菜「合ってるよ?北原くんのギターと」
うわ〜〜〜。ギター音に合わせて少し前からピアノも流れていたけど、やっぱりかずさが雪菜と会話しながら片手間で弾いていたんだな!
まじで音響面と会話を融合させてストーリーに活かす手腕が半端ない。
音楽も会話も「相手に合わせる」ことが大事。
だから武也は打ち込みでハブられて、3人でバンド練習をしているのか。
か〜〜〜〜冬馬かわえええ〜〜〜もうお前ら結婚しろ……!
苦いのも酸っぱいのも全然駄目な冬馬かわいい
地の文が、会話を挟んで連続していることが多々あるけど、プレイヤー側はその連続性に気付きにくいから悪手だと思う。
おそらく脚本を書いているテキストツール上では連続性が分かりやすいのだろうけど、一つ一つクリックして読んでいる側としてはそれが分からない。
森川由綺と緒方理奈
緒方理奈って宇多田ヒカルがモデル?ミーハーでメジャー指向。最近の曲は英語詞
この2人がヒロイン2人とのアナロジーになったりするんかな。
雪菜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「明日まであと1時間」な晩の電話越しの会話、完璧だった。
会話中、画面の視点が春希と雪菜のどちらにあるかの切り替えまで完璧。
電話越しに聞こえる台詞と、"こっち側"でぼそっと生の声でつぶやく台詞の塩梅。
「もう0時10分」「じゃあもういつもの私だね」から、「雪菜"が"いいな」、そして電話を切るタイミングまで完璧。
参りました。
理想的な、自分の好みの三角関係という感じ。
単にヒロイン2人が主人公を奪い合うのではなく、3人で仲良く過ごすことに居心地の良さを感じている雪菜。
「まなかのことが好きなひーくんが好き」なちさきじゃん……!(凪あすは三角関係どころでは終わらないけど)
秘密の2人練習&宿泊を雪菜に隠していたのも、恋愛的な意味よりも、仲良し5人組にハブられた中学時代のトラウマを刺激するからショックを受けていた。
「どうして今の私になっちゃったんだろう」「これも全部高原くんのせいだからね」と告げてまた自己嫌悪をする雪菜が本当に好きだ。人間を描いている。
シャニマスの最高のシナリオがずっと続く感じ。
機微が分かってる。
「なんで私に秘密で2人で練習してたの!」と怒ったりヤンデレ化するなどの安直なキャラは描かない。
自分のとは色違いのトラベルセットを見つけた、という描写だけに留まって、その後で雪菜が春希のトラベルセットを携えて「ちょっとこれどういうことよ!」みたいな露骨なやり取りは絶対にしない。こういうところが凄く信用できる。
かずさだってツンデレでもクーデレでもなく、春希の言う通り、「ちょっと人当たりが悪いだけの普通に良い奴」だ。
ピアノソロを弾いてくれという春希のお願いを、2回目の煽りですんなり聞き入れるのも「ちょろい」のではなく、春希の想いをしっかり慮った上でのこと。
台詞回しが上手すぎるので、マジで台詞だけで話を回してくれないだろうか。
まぁ主人公のモノローグ地の文もだんだん慣れてはきたけど。
というか、話が進んでだんだんと春希が好きになってきたので、少々独白がウザくても許せるようになってきた。
「本作は地の文は下手だが会話は上手い」というよりも「自分は地の文に関してはうるさいが上手い会話のハードルは相対的に低い」と結論するほうが妥当だよな。
というより、ガイブンが基準になっていて、こういうラノベ調?の1人称の地の文にアレルギーが発生しているだけな気がする。
あと『JR』にしろ『もしもし』にしろ、単純に会話文のほうが好みってだけかもしれん。
学園祭ステージと、その後の逢瀬まで。
ステージ、本当に素晴らしかった。演出が……
ノベルゲーなのにこちらのクリックが反応しなくなり勝手に動画のように進むあの演出ほんとズルい。超必殺技
その後……普通のギャルゲだったら、あそこでキスをするかしないかの二択が絶対に出ると思うんだけど、そうはせず、あくまで春希が(プレイヤーの意志に関わらず)自分で選択する展開には、やっぱりこれは一本道で一切選択肢が無い系のギャルゲーなんじゃないかと思った(だとしたら私が嬉しい)。
1つの物語の質にとことんこだわっているということだから。「1人しか選べない」ことの重みと残酷さをちゃんと扱っているということだから。
もしかして、本作がエロゲーを終わらせたってのはそういうこと?ルート分岐を前提にした作品をルート分岐せず越えてしまった、みたいな。
事前情報を仕入れていないのでまだわからないけれど。
ここまでの展開としては、三角関係モノとしてド王道。
ここからが本番、という感じ。
かずさには「ずっと一緒にいて」と言うのに、あくまで雪菜の方が同じ台詞を春希に言うというコントラストが……
そしてその上でのアレだからなぁ……
凄いのは、ヒロイン2人ともほぼ対等に魅力的に描けているところ。
脚本上、魅力が釣り合っていないといけない2人であっても本当にそういうキャラとして描くことは至難の業、というかほぼ不可能だ。
どんなに慎重にやったって、属性の人気の非対称性とか、ストーリー上での要請から、勾配が生じてしまう。
もちろん本作も完全に対等ではないだろうけど、この時点で、自分はどちらの人間も本当に好きだし、一般的にどちらのほうが人気なのか予想が難しい。
うーん……かずさかなぁ。高熱出しての寂しがり屋の駄々っ子帰りはインパクトありすぎた。パワーちゃんみたいだった。
雪菜、完璧美少女なのにポジションとしては負けヒロイン臭がすごくて(プロローグの彼女は……)、でもファーストキスは獲るという絶妙なバランス。
負けヒロイン好きの自分でも、雪菜とかずさのどちらがより好きか現時点ではまったく決められない。
「ずっとこの仲良い3人のままが良かったのに」と叶わぬ願いを抱くちさきポジションなのがよりによって主人公なんだよな。
大学編楽しみだ〜
雪菜と付き合った状態で3人の仲を保つのは、恋愛が友情より優勢するという規範への挑戦だなぁ
雪菜とかずさの関係もいいんだよな〜〜
「かずさがもし男なら好きになってた」「私がもし男なら雪菜を好きになってた」
雪菜「春希くんは、かずさのこと、神様みたいに思ってる」
千早→新やないかい!!!ちはやふるの男女反転ver. みたいなところはあるのか?
春希 - 千早 主人公。2人の異性から好意を向けられる
かずさ - 新 天才。主人公に神様だと思われている。黒髪
雪菜 - 太一 世間からは完璧人間だと思われているが苦労している。負けキャラ臭がすごい。茶髪
3人でのクリスマス温泉旅行おわり
まーーーじでこの三角関係フクザツで歪だ……修羅場って感じではなく、もっとポジティブな面も多分に含まれているからこそ余計に難しい。
雪菜がいちばん「3人でいること」にこだわりたくて、でも本当にそれだけなら、かずさに取られる前に春希に告白するはずがない。
この矛盾を彼女自身がいちばん持て余していて悩んでいる。
それに他2人は敏感だから、どちらも壊さないようにめちゃくちゃ気を遣っている。
春希も、雪菜に対する恋愛感情や性欲をどう扱えばいいのか苦しんでいる。
えげつないのが、むしろ3人の仲をちゃんと存続させるために、雪菜との関係を進めようとまで思ってしまっていることだ。
友情が恋愛の建前になるどころか、恋愛(性欲)が友情の建前になっている。
そのように道具的に考えられるのは雪菜からしたらたまったものではないだろうが、彼女が蒔いた種だしな……
かずさも2人に気を遣って遠ざかろうとするが、雪菜に誘われて3人で過ごし、その関係の特別さを噛み締めもしている。
だからこそ、春希への想いを絶対に育ててはいけないと強く自分を抑制し、また2人から遠ざかることになる。
雪菜の身勝手な願望が発端でここまで面倒くさい事態になっているのだが、雪菜はそれに自覚的で苦しんでもいるし、
春希は春希で完全に受け身ではなく、2人に好意と憧憬と性欲を覚えていることは事実なので、責任を感じて自ら背負おうとするし……
そんな2人に対してはややパッシブなかずさではあるが、2人と関わるなかで2人への好意も確実に醸成され、それを認めたくなくて、というより認めてしまっているからこそ余計に距離をとろうとしている。
ここからどうなる?まだ序章なの!?
雪菜の誕生日パーティ(の雪の夜…)、卒業式(の雪の夜…)、そして冒頭にあった空港での別れのシーンに辿り着いて序章終了
とんでもなかった。
雪菜の誕生日パーティにかずさを連れ戻しに行って路上で初めてキスをするシーンでは冬馬かずさになっていたし、
出国するかずさに会いに空港へ向かう電車内で全てを打ち明けた後のシーンでは小木曽雪菜になっていた。
試合に負けて勝負に勝ったかずさと、試合に勝って勝負に負けた雪菜
救いようがないのは、2人ともが自分の勝ちよりも負けに囚われていることだ。
かずさとヤっちゃいましたと告白した春希に対して雪菜がまったく怒らず困惑せず、むしろ謝っていたのが本当に恐ろしいし哀しい。
「わたし、本当はそんなに春希くんのこと好きじゃなかったんだよ。ただ3人で一緒にいたかっただけなんだ」なんて哀しい台詞だろう。
確かにことの発端は雪菜の「3人でいたい」というわがままなのかもしれないけど、それってそんなに責められることか?
誰かを好きになることの罪深さと何が違う?
ただ、この三人が出会ってかけがえのない日々を過ごしてしまったことが悲劇の始まりで……本当にやるせない。
かずさとの行為シーンも泣きながら読んでいた。エロゲのHシーンで泣けて仕方がなかったのは初めて。
ウエルベック読んでるときみたいな感じ
ここまでが、ちはやふるでいう小学生編。
ここからが本番……なんだけど、いきなり3年後で、しかも新ヒロインが大量に投入されるとはビビった。
相当な覚悟をして臨まないといけない。僕はいまとんでもない作品と対峙している。
closing chapter
後半始また。
雪菜の医学部との飲み会、そして冬馬かずさの記事を春希が包み隠さず書き上げるまで。
千晶さん、ストーリーは棚に上げれば1人の人間としてはいちばん好みだ。ミカさんやそふぃさんなど、だらけきって飄々としている人に憧れる。
先輩じゃなくて同級生というのがまたいいね。春希には恋人らしく惚れないままでいてほしいな〜行為シーンはあってもいいからさぁ
編集上司と似姿後輩も、どちらもいいキャラしてる。あんまり恋愛にたどり着く未来は見えない(そうなってほしくない)けど……
で、大学編だが……
一気に年月がジャンプし、「過去」になったあの日々を引きずっている……というのもめちゃくちゃ好みな展開。凪あすみたいな。
おやすみプンプンの小学生編とか、ちはやふるの小学生編とか……
最初はスキップされた学園祭ステージでの『届かない恋』の場面が、こうして後から様々な人物の視点からリフレインされる構成に参る
大学編に入って頻繁に選択肢が出てくるのに驚いた。とりあえず全部1を選んでるけど、これでルート変わるの?てかヒロインごとのルートあるの?
そういうので収集がつかないくらい本筋がヤバいことになってるんですが。
医学部飲み会の夜の、雪菜と春希の公園での会話シーンは本当にエゲつなかった。
お互いが本心とは反対のことしか言わない……運命はなんて残酷なんだ。ああいうところでは選択肢でないんだよな。
プレーヤーのマウス操作1つで左右できるような薄っぺらい展開やキャラ作りはしていない。ああなることに必然性がある。からこそ余計に悲惨
(雪菜がパーティで仲良くなった女子ってのが後に絡んでくるんだろうけど気になる。名前忘れた)
あと親友武也と依緒ちゃんの関係も普通に気になる。武也応援するぜ……
この2人と同じように、雪菜さんを本気で応援したくなってきた。春希ぃ〜〜〜お前ちゃんとしろよなぁ〜〜〜〜〜色々と辛いのはわかるけど〜〜〜
ホワイトクリスマスの雪菜との逢瀬
前回の医学部飲み後の対面と同様、本当に辛く完璧な展開を示してくれた…
そして…
おそらく千晶ルート、上司ルート、真ルートの3択で、
上司ルートは未解放だったのでとりあえず千晶を選んだ。
・千晶ルート(1周目)
千晶、都合の良い女すぎる
処女だったのも含めて
何より、彼女自身が追い詰められている春希を茶化しながら優しく包み込む役割であるとこを望んでいるのが何重にも都合がいい。
まぁでもメイン2人との三角関係が重すぎて、後編からの新ヒロイン3人は多かれ少なかれこうした「都合の良い逃避先」の側面はあるのだろうなぁ。
それはメインストーリーからすると誠実だ。
ちゃんと、都合の良い逃避をしてしまうまでの描写を丁寧にやっているので。
千晶がゼミ打ち上げをサボって電話越しに息が荒かったときの説明はこれからされるのかな。
事後っぽかったけど結局処女だったし。
ーーー
約3時間ほどで千晶ルートおわり
え、これで終わり!?と驚く締めだった。
つくづく、雪菜と、そしてかずさの3人との物語なんだなぁと思った。
だから他のヒロインは一時的な逃避救済先にはなるが、春希に最後まで冬を越させてはくれない。
千晶は春希がいないとロクに学校生活も送れない人間だったが、「千晶がいないとダメな春希」を千晶は求めていた。
相互依存して共に世界から引きこもって堕落していく関係。
こういう『空の青み』みたいな退廃的なのめちゃくちゃ好み。完璧だった
千晶が無言で数時間いなくなったときに春希が自分でも信じられないほど動揺し強烈な孤独感に襲われ、いかに千晶に依存しているかを痛感するくだりとか分かってんね〜〜ってかんじ
思うに、千晶は実は自己評価がものすごく低いというか、自分が誰かに頼らないと生きていけないぶん、その見返りとして自分もその人に何かを与えないと気がすまない人間である。
転部してきた春希と出会いたての頃は一方的に頼っていたとはいえ、思いつめていて女性と接することを忌避する孤独な春希にとって「女らしくない女」である千晶は貴重な友人であり、それが一種のテイクになっていた面はある。
しかし、単なる友人に留まらず、いちど精神的にも肉体的にも強く結びついてしまったからには、元のような軽いギブアンドテイク関係には戻れない。
だから、立ち直って1人でちゃんと生きていけるように戻った春希の側に彼女はいることができない。
切ない……千晶……
正直、かなり千晶が心配になった。春希と出会うまでどうやって生きてきたんだ。これからどうやって生きていくんだ。
処女だったのが信じられない。依存し合える人を常に欲するわけではなく、春希が特別だったにせよ、1人で進学/卒業したりなどまともに生きていくことは不可能だろう。
母親との家庭問題もまったく解決しなかったし……
結局ゼミ飲みドタキャンしたときの事後っぽい千晶は何だったんだ……気になる
確か最後の夜の騎乗位プレイ中に、小声で「私に春希が刻まれるのはいいけど、春希に私を刻んだって意味ないのにね……(でもヤりたいの)」的なことを言っていた。これは、春希ともうすぐ離れることがわかっているがゆえに、一緒にいられるうちになるべくたくさん愛する人の証を自分の身に刻んで覚えていられるようにしたい。逆に立ち直って1人で生きていけるようになった春希には自分のことを忘れてほしい、ということ?
かずさの声真似を千晶がしていた最後に「今お前と一緒にいる女はロクでもないヤツだから気をつけろ」と言っていたことからも自己評価の低さが窺えるというか、自分はまともな人間ではなく、まともな人間と一緒にいてはいけない。まともな人間に迷惑をかけてはいけない……的な強迫観念があるように思える。
というより、初めて強く人と愛し合い依存し合う体験をしたことで、そのある種の反動としてこうした強迫観念が形成されたのではないか。
それまでは、周りの人にテキトーに頼って迷惑をかけながら生きていくことに何も疑問を抱いていなかったが、1人の人間に深く頼られ頼り合う体験をしたことで、彼に対しては元のテキトーな関係には戻れなくなってしまった。
または、立ち直ってしまった春希に「失望」した可能性もある。
一度深く落ち込んで千晶に甘えないとダメになった春希に、「こいつもこのままいけば自分の同類になってくれるのでは」と期待したのではないか。
そう期待して、「治療」と称して2人で引きこもり堕落生活を推し進めた千晶だったが、過去を全て打ち明けたことで春希は「全快」してしまう。
なーんだ、結局こいつも私とは違う世界の、ちゃんと生きていける人間のままなんだな。そう千晶は失望し、いちど期待してしまった自分が馬鹿らしく思え、これ以上彼の近くにはいられなかったのではないか。
千晶がメンヘラでないのは、立ち直った春希を糾弾したりしつこく粘着したりはせずに、キッパリと関係を断ったところに現れている。
やはり自己評価が低く、普段あれだけ怠惰で人に頼ってばかりいるのに、根本的には人の迷惑になることを恐れている節がある。
依存し合える特別な人がいないと生きていけないくせに、自分が特別な人の負担になることに耐えられない……なんて残酷な倒錯なんだ。
春希と過ごすうちに、そんな自分のどうしようもない性質に気付いてしまった彼女は、絶望し、それを彼に悟られないうちに姿を消した。
マジで千晶救われない。千晶バッドエンドじゃん……
でも、人生で初めて出会えた「特別な人」との思い出、彼から刻んでもらった証をずっと大切に彼女は生きていくんだろうな……
生きていってほしい……強く……これが身勝手な押し付けだとしても……しっかり生きていない彼女が好きなハズなのに、終わる頃には、彼女にしっかり生きてほしいと願わざるをえない……こんな倒錯的な自分を許してほしい……
千晶は「女らしくない女」と春希からは評されていたが、かなり女性ジェンダーに縛られている人間だろう
千晶と一緒に学園祭ステージのビデオを見るシーンは泣きそうになった。雪菜と一緒に、千晶が塗り重ねるように歌う『届かない恋』……ウッ
3人の全てを打ち明けて、千晶は春希の最良の理解者であり安心できるパートナーとなったが、セラピーが功を奏したが故に春希のメンタルは急速に回復してしまい、千晶との関係の終わりは早く訪れることになった。
プレイシーンは全体的に他のゲーム(Euphoria, サクラノ詩など)と比べて短めでサクサク進んで良かった。
ガーターベルト/キャミソールの上半身CGも見たかった。
・小春ルート
24日に春希が雪菜とクリスマスデートできるよう小春がバイト先で企んでいたことに気付く。
やっぱり新ヒロインにはルートに入ったら3人の過去を打ち明けるんだな。
でも、千晶に話したのはたくさんヤりまくった後だったが、小春にはまだ恋愛関係にも肉体関係にもないかなり早い段階から話したのが異なる。
話を聞いて雪菜にキレる小春。問題を自分ごととして真っ直ぐ向き合って解決しようとする。
特に何も言わずに、想像でかずさの真似をして戯れる千晶。問題から逃げ続け引きこもり堕落することを薦める千晶。
小春の友達の亜子、ハスキー気味の声もパッツンショートの髪も顔も、落ち着いた性格も推せる……
小春を責めるときの冷たい声、いい……
小春の場合は、ただ春希の回復先になるだけじゃなく、その役割を交換して反復することになる(その過程で急速に接近していく)んだなぁ
千晶の場合は、クリスマスからすぐにズブズブだったから、千晶と連絡が取れなくなってからやっと雪菜との関係を考え始めたけれど、
小春の場合は2月までもつれ込んで、回復してもまだくっつかないから、当然雪菜との関係、再び裏切ることになるのを考慮しながら小春と距離を縮めていく必要があり、千晶のときより遥かに「ちゃんと」関係を構築しようとしている。少なくとも春希側は。小春は……友人関係の悪化で逃避的に春希との関係に耽溺する節がありそうだけど。
一番可哀想なの、実の姉の何年も付き合ってる彼氏を自分のクラスメイトの女子に取られるたかひろ君だよな……
これまでやってきたサクラノ詩やサマポケなどでは、共通ルートでは誰も好きではない主人公が各ルートに入ってからそのヒロインを好きになっていた。
それが、倫理的な問題を回避して複数ヒロイン性を成り立たせる最適解だろう。
しかし本作では違う。
選択肢のない序章において決定的に主人公は人を好きになり、人と恋人関係になる。(違う人を)
その上で、2人への想いや関係をめちゃくちゃ引きずったままに新ヒロインと接近し、恋愛関係になる。
つまり、必然的に、新ヒロインルートは雪菜(やかずさ)への「裏切り」になる。その葛藤をすごく丁寧に描いているから信頼できる。素晴らしい。
千晶ルートではそもそも、雪菜と決定的にやらかした後の現実逃避としての退廃的な関係だったためそれほど裏切りの背徳感はない(引きこもっている背徳感はあった)が、小春ルートでは、バイトをしながら、すなわち世間との繋がりをしっかり確保して真人間として生活しながら裏切ることになるため、より背徳感が大きい。
背徳感を覚えるのが春希だけでなく、小春も含めてというのがより悲惨なのか、それとも「都合がいい」のか。(そこまで鏡写しの2人)
小春の現実逃避先として春希が受け止めているというエクスキューズができるもんなぁ。
しかし付属高校に春希が乗り込んで解決するわけもないだろうし、やっぱり新ヒロインルートはどれも2人で堕ちてゆく展開なのかな。
大学入学してそのまま付き合いそうな気もするけど。
上司は千晶小春と違ってまっとうな大人だから、そんなに背徳感は無さそう。
そういえば、このゲームのヒロインは全員、主人公と以前から交流がない、ストーリー内で新しく出会って仲良くなる人ばかりだな。
「実は主人公と幼少期あるいは前世に因縁が……」なんていう手は使わないのが好感持てる。
現実的で真摯に人と人の関わり合い──出会いと別れとその間の夢のような/地獄のような時間──を描いている。
「武也と依緖と雪菜と4人での春休みのスキー旅行」が、決して辿り着けない虚像の城みたいになってる
それを云うなら雪菜の素肌が本当のゴール地点ではあるが。
全てにおいて「誠実」なんだよな、春希も他の皆も。
自分の欲望にも……
どんな展開も説得力がある。
小春、学校での状況は可哀想だけど、でも非難されている行為自体はまったくその通りなんだよなぁ……
どこかのすば日々のような理不尽ないじめではない。そういうところもリアル。
そりゃあ幅を利かせてた品行方正成績優秀委員長がそんなことしたら物議を醸すよ。
春希は、歳下の処女に対して、というのもあり、また彼女の精神状態ゆえの安心させたいという想いもあり、ものすごく真摯に気遣ってことを薦めようとしていた。
配慮がすごい。
それでも、どんなに配慮を重ねどれだけ傷つけまいとしても、結局はあんなにも痛みに泣き叫ばせてしまうということに、「暴力」以外ではあり得ないことに、人間の、生き物のやるせなさと、それから少しの胸のすく思いを感じた。
こういう描写も誠実だよなぁ
たかひろ君と亜子だけが良心
セックス中がいちばん心にくるんだよな……
本作でのHシーンは今のところ全て「背徳」や「堕落」「逃避」が根底にある。
ただ何も考えずにイチャイチャしているのではなく、何も考えたくないがためにセックスに耽溺し、そしてそんな自分たちの状況を俯瞰して考えてしまう。
普通、エロゲのHシーンはプレイヤーに気持ちよくなってもらうためにあると思うんだけど、本作では決して外部のプレイヤーのためにではなく、
キャラクターたちのためにある。(具体的には、露骨な淫語がほとんどない。)
Hシーンに突入していきなり別空間に変わるのではなく、あくまでストーリーの必要な1ステップとして置かれているだけで、日常生活と地続きである。
(だからこそ、日常生活の悩みもプレイ中に抹消されるわけではない)
それはそれとして、小春とのプレイはなかなかに破壊力がある。
歳下で性に潔癖な少女が快楽を知る王道の魅力がある。(んだけど、彼女の置かれている状況の辛さがたまに見え隠れし、それを必死で隠そうと忘れようとしているのが余計に健気で哀れ)
中川さんほんとえっち
ほんと千晶のときと真逆だよなぁ
千晶とは、春希が大丈夫になるまでの一時的な関係だった。
今度は、春希ではなく、小春がまた大丈夫になるまでの一時的な関係、であると小春側がなんとか思い込もうとしている。
好きになってしまったがための悲劇、と、生まれてきてしまったがための悲劇、は相似形にある。
どちらも動物的、生物の本能に基づくものだから。(保守側)
どいつもこいつも(幸せになる)先が見えねぇ〜〜〜
ここでの恋愛なんて忘れてしまうのがいちばん良い気がするんだけどそれが簡単にできたら苦労はしない
「ごめんなさい…………(小木曽先輩)」
テキストに無い台詞で無音キルしてくるのやめろって!!!!!心臓に悪い!!!
「ごめんなさい」と連呼しながらの性行為って……最高
そういえば千晶も小春も、最後のセックスでは体に「跡」を残してもらいたがってるんだよな……本当に罪な男だぜ北原春希
2人以上に上司ルートが想像できないんだよな……
いやまぁ、立場的にも年齢差的にも性格的にも上司が春希を包み込んで励ます役割になるんだろうけど。千晶ルートになっちゃうよな。
でもあの人も小春のように何かに追い詰められて春希に依存するかなぁ
>その、引用符付きの、前のメールから転送されたような、けれど雪菜のものに間違いない文章を…俺は、受け取った覚えなんかなかった。
どゆこと!?!?!?!?
→そういうことか。あー怖かった。
武也×依緖、いちばん推せるCPなんだよな・・・
武也の春希への言葉がいちいち的確過ぎて・・・
序章で軽音楽同好会からハブられてたときとは大違いだ。
千晶のときは関係を周りには一切知られないまま終わったけど、小春はそうもいかないよなぁ。
千晶は春希と真反対の人間で、小春は春希とそっくりな人間
たしかに小春と春希はそっくりだけど、周りの環境(いかにサポートしてくれるか)が全然違って、その唯一の差が決定的なんだよなぁ
矢田さんへのあの最初の一言が・・・
ほんとストーリーテリングが上手いよ。
確かにあれはひどい対応だったけど、当時の春希の心境を考えたら仕方ない面もあるからなぁ
小百合ちゃんそこで泣いちゃうんだ……見直したぞ
大天使亜子、BGMと化した小百合
でも小春ルートはこうしてちゃんとHパート終わってもヒロインの問題を解決しようとするんだな。小春らしい
そう考えると千晶は本当に春希以外に親しい人が周りに(母親ですら)いなかったんだな……だからあんなぷつりと音信不通に……いかん余計千晶のことが重くのしかかってきた。
そうだよなぁ、矢田さんから全てが始まったんだから、彼女と決着を付けるべきだよなぁ
こういう展開に説得力をもたせられるの凄い。確かに、開き直って学校関係はどうでもいいと思ってしまっている小春を動揺させられるのは卒アルの写真なんてものじゃなくて、「矢田さんが大学推薦を取り消した」って聞くことだよなぁ。それくらいしか思いつかない。
亜子×小百合はまだですか?
あれ?もしかして千晶ルートってバッドエンドで、最初の方の選択肢次第で別のエンドあったのかな
で、今やってるのは小春のtrueエンド?
なんでそんなにたかひろ君は良いやつなんだ。小春×孝広ルートありそうだな
・・・そこで小春は姉ちゃんを連想するのか!!!あ〜〜〜ここで雪菜→春希へのメールを勝手にいじった件に繋がってくる!!!天才かよ
あああぁ・・・・・・「小木曽だけにはそんなこと言われたくない」うわあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜
やっぱり罪悪感、加害者意識が中心テーマだ・・・
「あなたは悪くない。私が悪い。私はこんなにも最低な人間だから優しくしないで」
というこじれた意識をどいつもこいつも抱えていて、どんどん救いようのない状況に陥っていく……
のが性癖だから、正直言って、テキストを読みながらずっと「あぁ^〜」と絶頂している。
WHITE ALBUM2、最高のゲーム
死ぬまでにこれができて良かった
これを越えるギャルゲーをちょっと想像できない
小春……
確かにそうなんだよ、「わたし以外が幸せになるのが正しい」と思って自分の恋路を諦められれば、みんな上手く行ったんだよ。
そもそも雪菜がそうなんだから……
千晶みたいに道徳観も社会性も全く無いやつのことが大好きだけど、小春のように道徳観が強固すぎて自分で自分を縛り付けて追い詰めてしまうやつも大好きだ
んーやっぱり春希→小春への態度は男女という以前に年齢差と性格がきわめて近いところから来る、絶妙な先輩風、上から目線、マンスプレイニング感が拭えないな。
自分より色んな面で弱い立場の存在に対しては、いかに優しく慎重に接しようとしても、どうしても暴力性と加害性を帯びてしまう。
セックスであれ日常のコミュニケーションであれ。
小春も矢田さんのこと「あんな自分勝手なコ、大好きじゃなきゃやってられません!」って認めるんだ…w
正直、プレイヤー目線では矢田さんかなりヤバいヤツで好きになれそうにないんだけど、それで小春と矢田さんの3年間を否定することは絶対にできない。
ということをこうして示すの・・・天才では?
「もうちょい矢田さんをマイルドに描写したほうが良かったのでは…」とか思ってた自分が浅はかでした。すみません。
全てのキャラクターをプレイヤーに好きになってもらう必要はないんだよな。作品を、ストーリーを好きになってもらえれば。
それはある意味で、もっともフィクションのキャラクターを尊重する態度だろう。
プレイヤーに媚びて親しみやすいキャラ付けをしなくとも、作品内でもっとも自然な形でその人間の在り方を決められるということだから。
「人間としての小春」 フィクションのなかの、リアルな人間
「先輩は、小木曽先輩と幸せになるんです。ずっと前から、そばにいる人たちと一緒に」
これ、ギャルゲーのサブヒロインの有り様として非常にクリティカルだよな……所詮追加キャラ、数合わせでしかない存在……
どんなにルートの完成度が高くても、「あったかもしれない世界線」「アナザールート」でしかあれない運命……
しかも、上で書いた、「春希と小春の最大の差」がまさにこれだもんなぁ
小春true(多分)エンド終わったーーーーっ!!!!(そして千晶ルートがtrueじゃなかったことがほぼ確定した……)
いや〜〜〜〜〜〜、参りました。
まず言っておくと、小春のtrueエンドを見て、やっぱり自分は雪菜がいちばん好きだと思った(正ヒロイン志向)
そんな雪菜推しの自分からしても、これには納得させられるというか、こんなに丁寧に雪菜と小春、そして春希の間で話し合いが持たれて折り合いがつけられる様子を描写されたら文句は言えませんよ。
小春の学校での境遇に雪菜がいちばん近い経験をしているのも、そういえばそうだったな、となったし、小春-春希の類似性だけじゃなくそういう共通点もあるのかと唸らされた。「昔のあたしを救いたいの」は半分方便で、半分は本気だろうな。
正ヒロインを新ヒロインが横からぶんどる(春希目線では「乗り換える」)なら、これくらいしてもらわなくちゃ納得がいかないし、こんなにしっかり描かれたら納得するしかない。
そう、新ヒロインのtrueエンドってことは、もれなく「雪菜が失恋するエンド」でもあるんだよな……
雪が降るなかで喫茶店から春希/小春が出て、窓越しに見える雪菜の様子の対比、完璧すぎる。完璧すぎて何を言うのもおこがましいくらいだ。
で、小春ルートの終盤の本軸は、矢田美穂子たちとの和解だけど、まさか卒業までに仲直りするんじゃなくて、しかも小春がマジで推薦を蹴るなんて思いもしなかった。ご都合主義を徹底的に避ける。ほんとストイックだな……
結局青泉大の二次募集は落ちて浪人するのもストイック。そこまでやられると、最後の最後に絵に描いたような和解が待っていても良かったねぇ!と歓迎せざるを得ない。(実際は1年距離を置いただけで、問題の北原先生とガッツリ付き合ってる状況なのに仲直りできるのか怪しいところだが、まぁその緩衝材としても雪菜の中学同窓会のエピソードはあったのだろう)
美穂子が最後まで「諸悪の根源」と呼ばれていたのが良かった。(冗談気味にだろうけど事実は事実なので)
いちばん気になるのは、亜子……大学で彼氏作ったのか……?俺以外のヤツと……。孝宏君なのか!?言えッ!!!
次は上司ルートをやる予定が大幅に狂って、小春のbadを見るか、千晶のtrueを見るか。おそらく序盤の選択肢によって変わるのだろう。
・千晶ルート(2周目)
→千晶と小春の対面シーンが見れた!これ千晶trueっぽいな。
小春の前での千晶は雪菜をトレースしてるのか?雪菜のことこの時点では知らないよな。なのに春希の今の状況の本質を見抜いているってことか。
えっ!?!?
医学部との雪菜の飲み会で千晶!?
雪菜が初めて会って意気投合したって女子、千晶だったのか…
えっ!?!?!?
千晶が演劇部?の主演女優? そうか、だからやけにtrueで演技シーンが増えてるのか
これは……ぜんぜん千晶のこと、千晶が春希をどう思ってたかをわかってなかった。勘違いしてた。千晶の演技にすっかり騙されてた。
えっ!?!?!?!?
千晶は母さんとホントは仲良かったの!?嘘だったんかーーーい!!!!すっかり騙された。
千晶trueルートマジでヤバそうな予感しかしない
ゼミの忘年会の日、そういうことか〜雪菜と会ってたんだ。(偶然に)
「ものすごく濃い特訓」ってのは雪菜の人間性や振る舞いが演技者として参考になるってことか。
主演女優といっても、コロコロ役を切り替えられるわけじゃなくて、むしろ1つの役に入れ込んでしまって切り替えに苦労するタイプか。
千晶は、春希と雪菜のことを知った上で2人それぞれと会っているわけだよな……
春希と一緒にいるのは俳優として成長できる(面白い)から?
雪菜とのことを知った上で春希を奪おうとしているんだよな
あーここのさくらんぼの茎結び、雪菜のトレースだったんだ。それを観た春希の反応もまんま一緒で芸が細かい。
うわ〜〜〜〜
マジで「冗談」だったのか……駅のホームでの初キス。
全てが伏線というか、違う意味をもっていた事に気付かされておののいている。
にしても、小春ルートはtrueのみなのに、千晶ルートはbadとtrueがある非対称な構造、ホントにあるのか?
酔っ払う雪菜との夜のメールのやり取り、そしてモーニングコール。これは笑う
千晶ルート入る。どこまでbadと共通なのか?
……引きこもり同棲が始まって、朝起きたら千晶が荷物置いて外出してたところで止まった!コンビニで上原(千晶の所属する劇団の座長)と通話してたのか
おいおい俳優だけじゃなく脚本まで書くのかよ。
姫(千晶)は「冬の物語」にこだわっていて、「ものすっごい"集中"して」春希と恋愛をしている。"稽古"
恋愛という稽古のなかでしか生を満喫できない。・・・じゃあなんで処女だったの?
うわぁ…そうか、やけに「女」という通念にこだわってると思ってたが、稽古のなかでしか「女」になれないからか。
俳優としての引き出しとして「女」を持っておきたいのに、これまで最高の恋愛が出来ず、「女」がわからなかった。
「男に興味ないのが姫の唯一の弱点だった」
うわ〜〜〜
コンビニ行くだけでやけに時間食ってたのは電話してたからか。
そして春希が寂しくて泣くところまで見越している……ヤバいぞこの女
人生が舞台稽古。ちょっとトガタっぽさあるな。ロールプレイというか、メタキャラっぽさが。
ぜんぜん予想できなかったな〜〜〜悔しい
これ、ルートでは最終的に千晶のこの狂った本性が"矯正"されるのか?(春希との、舞台が終わっても終わらない真の愛に目覚めるとかで)
そうはならないと信じたい。というかマジで予想できん。矯正というか、本人でも芝居と素の境界がわからなくなるとかかな。
後期クイーン問題みたいな感じよな。後期エロゲ問題?
「ヒロインとの熱々イチャイチャ感動の恋愛をしたとして、それが全て彼女の"演技"であったらどうするのか?全ては彼女によって仕組まれていたとしたら?もしそうでも、主人公=プレイヤーはそのことを決して感知できない」
処女のくせにやけに春希との行為中に芝居がかった艶やかな台詞を吐くなぁと思ってたが、まじで芝居だったんだな。
でも厄介なのは、千晶のなかではマジで本気で恋愛をしているし、心底春希のことを愛しているってことだよな。初めて本当に人を好きになったんだもんな。
「芝居のつもりなのに本気で好きになっちゃった」ではなくて「芝居だからこそ本気で好きにならなければならない」あるいは「本気で好きになってこそ芝居だといえる」。
「本当の恋」とは何か。芝居だと認識していたら、舞台までの関係なら、本当の恋ではないのか。
そうか、ビデオで流れる「届かない恋」の雪菜の歌声に千晶もハモるのは、まんま"そういう意味"もあったのか……
「そういうことだったのか……!」が多すぎてパンクする
あぁ、かずさを憑依させて真似るのも、まんまそういうことか……
「あたしとは全く逆」
あ〜〜〜。だから、かずさのトレースで「早く立ち直れよ」と言うのか。千晶の本心は逆……
「そこから先は、もうあたしは知らない。北原がどう決めて、どう動くか、それだけだ」千晶の本心は逆……
「あんまり、お前の近くにいる奴に騙されてるんじゃない。そいつは…最低の女だ」問題の台詞。こんなにそのまんまの意味だとは。
しかし深く考えると、結構解釈が難しい。千晶は春希を最高の芝居相手として騙し続けて恋愛に溺れていたいけど、一方で心のどこかでは、春希を騙している罪悪感、あるいは、芝居を続けることへの疑念がある?そんな、普段の千晶が抑圧している意志が、「逆」のかずさの芝居をすることで図らずも浮き出てきた?
「………しまったぁ。入りすぎて余計なことまで言わされちゃった」
つまり、(千晶が思う)かずさは、千晶のことを最低の奴だと言うだろうってこと?
そして、このかずさ芝居が、2人の稽古を終わらせるきっかけになるという……
これ、もしかしてbad/trueの2パターンというより、一度あのbadを通らないとtrueに行けないシステム?答え合わせ編だよねこれ。
1周目では、てっきり千晶は「自分に依存してくれる人を必要とする人間」だから、春希が立ち直ってショックを受けて失踪したと思っていた。
しかし、本当は、千晶は"本物の恋愛"を経験するために春希に接近し、同棲までこぎつけた。それならば、春希が立ち直っても、そのある種正常な状態でも千晶を愛してくれるならば、恋愛稽古はまだ続けられたんじゃないのか?なぜ幕を千晶から強制的に閉じなければならなかったのか?
春希が真人間に戻った状態での恋愛では稽古にならないということか?でも、千晶が最初に出会って練習相手として興味を持ったのは真人間の春希だろう。
出会った頃に戻っただけではないのか?一度ズブズブの相互依存恋愛を経験してしまった以上、健康な恋愛関係では芝居として受け入れられないのか?
引き出しを増やしたいんなら、「健康な恋愛」の稽古をしておいても損はないと思うが。そんなつまらない役の稽古したくない!って感じなのかな。
「千晶にすがるのと、千晶を可愛がるのは違うと思うから」・・・これに習うと、千晶のほうは「ダウン状態の春希とのズブズブな恋愛の芝居をするのと、正常な春希との正常な恋愛の芝居をするのとは違うと思うから」
「俺は基本的にそういうキャラじゃないんだよ」 うわ〜〜〜なるほど〜〜〜〜キャラクターとして振る舞う千晶にこの台詞を言うのか……
「今まで積み上げてきた自分の人生まで否定したくない」 ああああ〜〜〜〜〜・・・・・・ そうか、演技ってある意味で「積み上げてきた自分の人生」を暫定的に"無かったこと"としてリセットして、"新しい自分"の人生を始める行為でもあるよな・・・ほんと、春希と千晶がいちいち対比されているのか。そして、おそらく千晶はそんな"真反対"の春希(とかずさ)に影響を受けてゆく……
依存し合うように隣に座る → 一対一の人として正面切って向かい合う
隣に並び立つ=同じ舞台で一緒に芝居をする → 対面する=「舞台」と「観客」の関係。共に芝居・稽古はできない。真の現実を映すものとして芝居は存在し得ず、それが芝居=虚構だと認識するメタな立場が入り込んできてしまう。
つまり、年が明けて春希が立ち直ってまっとうな朝食を作り食卓を通して千晶と向かい合う、という行為は、もう千晶は春希を芝居相手として見れないこと、春希が舞台から(本人はそうと知らずに)降りたことを象徴している。
春希の自宅という閉鎖空間に引きこもっていたのも、それが「劇場」だったからか。
外に出れば、芝居ではない真の現実にさらされ、舞台は成り立たない。
したがって、春希が初売りに出かけようと提案するのも、「もう芝居はやめよう」と言っているのと同義である。
「ギブアンドテイク」も本当にそのまんまの意味だったんだね。千晶にとっての「テイク」は、芝居の練習になること。
でも、赤の他人を稽古に(それと知らずに)付き合わせる=騙すことに罪悪感を覚えはするのか。そこの良識はかろうじて持ってるんだな。
ただ、「一人で行きていける春希の側」に最初は積極的に千晶がすり寄って行ったんだよなあ。
理屈では、復活した春希とイチャイチャする意味はない…の?どういう理屈だ。
ヤバい、このゲーム、Hシーンでも全く(気が)抜けない。人物の心情の解釈が忙しすぎる。
メモをとりながらHシーン鑑賞ってどんなだよ。現代文のテスト感覚でエロゲのテキストを読む男
春希に自分を刻む意味がない ・・・役者は自分の身に様々な経験を刻んで吸収することで成長するが、役者が観客に何かを刻む意味はない???
普通に考えて、自分の芝居を観てくれたひとに何かを刻めるのなら役者冥利に尽きると思うんだけど、千晶の場合は違うのかな。
人に観てもらうための演技じゃなくて、ただ自分がやりたいからするだけの演技。演技をしている間しか生きている実感が持てないがためにする演技。
おそらく彼女は、地球上に自分ひとりだけになっても、他に誰もいなくても、演技をし続けるだろう。──果たしてそれは演技といえるのか???
異常な役者である千晶が正常な役者観に矯正される(自分が他者に影響を与えることに喜びを感じられるようになる)展開か?
「身体で覚えておきたいんだもん。本当のあたしが、春希にされたこと…」 あぶねえ超重要ワードを見逃すとこだった!
本当のわたしって、やっぱり安直に、演技で春希を愛することをやめて、"本当に" 春希を愛することになるパターンかなぁ
本物であることの証拠として「身体」を明示するのは全く正しい気がする。それにエロゲとしても正しい。
あー……最後に初めて騎乗位をやるのは、春希が立ち直り、2人の芝居が破綻して、それでも千晶が春希に肉体的に惹かれるという関係の転換を体現しているのか。
挿入し、上から千晶が春希を見上げる構図は、舞台上の千晶と舞台下の春希という段差と、千晶もまた舞台から降りようとしていることを示す。
「女って…厄介だね」
よくシナリオ重視のエロゲに「これもはやエロシーン邪魔でしかないwww」と言うことがあるが、真に良いエロゲはエロシーンすらシナリオを読み解くうえで非常に重要なんだなぁ
「あ、あたし…いっつも見られてたじゃんっ。ふ、不公平だぁ…」 見られることが仕事の役者。それを不公平に感じる千晶は既に役者から降りかけている?
「絶対に…受け身じゃないエッチ、するんだ」「あたしにイかされないと意味ないの… 男を、初めてイかせる女、なっとかないと…」
ここまでの能動-主体的な女への執着は何なんだ。
「そうしとかないと…いつか忘れるでしょ。男って、さぁ」
"自分を忘れてほしくない" ということか。先述の、自分を観客に刻んでこそ役者、説に近いか?
千晶と春希の言葉が全く噛み合ってないの凄いなぁ。2つのレイヤーで平行線を走っている。 →2つのレイヤーというのは、地の文/会話文 でもそう。
人間の分かりあえなさと、それでも、しばしば、奇跡的に想いが通じ合う(ように主観的に思える)可能性を描いている作品といえるかも。
会話文と地の文が一体となってテキスト(現実)を形作っているように見えて、実は両者は独立して展開している……ようでいて、時々は通じ合うこともある。
「ありがとうな…本当に。俺、お前がいてくれて、本当によかった」 あ〜〜〜〜〜〜〜
春希を都合良く利用していたつもりの千晶がこんなこと言われたら……
「昔っから思い描いてた通りの人間だなぁって… 世間的には真面目な男性で、女には酷いオトコでさぁ」 (女を世間から排除している酷い発言だ)
これマジでどゆこと? 高校時代から春希を知ってた?1年前から知ってた?
千晶の肉体の重さで眠りに落ち、別れる。
千晶が去り、春希は「ここ数日、一度も開けなかったベッド脇の窓を開ける。」 つまり、劇場は窓から入ってきた現実という名の風に侵食され飲みこまれる。
クリスマス〜年末までの音信不通期間どうしていたのか追及する依緖と武也
この2人、春希と雪菜をくっつけたいというお節介は同じだけど、具体的な言動や個々の春希の振る舞いに対する反応がぜんぜん違うときがあって面白い
それぞれ同性の親友を第一に考えているから、ってのもあるし、武也は恋愛に奔放だけど依緖はそうでないという差もある。
うわ〜〜〜なるほど……2人の差は、まさしくこの2人の関係、お互いへの気持ちのすれ違いそのものに起因する、ということか。
ここで依緖-武也の関係までを春希-雪菜の問題に絡めて物語るの上手すぎる……
やっぱり武也は春希を、依緖は雪菜を第一に考えていて、そのことをお互いがわかっているからこそ安心してお節介が出来る。すごい関係だな…
男女論みたいな感じになった。別にオトコじゃなくても、女性でも振られたら別の人に(恋愛, 性愛以外の形でも)近づいて問題ないと思うけどな。
千晶は雪菜とかなり早い段階からガッツリ知り合って仲良くなって話してる。小春が雪菜とちゃんと話したのは最後の最後だったから、かなり対照的。
依緖武也にバレるのも小春のときより早い。
雪菜「わたしの好きなひとは、嘘が嫌いなの」 これを千晶(晶子)に言うか〜〜〜
千晶絡みでは大学のラジオがよく流れるけど、終盤で話がつながるのかな。千晶がラジオに出るとか。
にしても、雪菜のカラオケに始まって学園祭ステージなど、こちらのクリックを受け付けない強制的な音楽演出が本作では多用されるけど、本来、小説と同じように自分のペースで読めるはずのノベルゲームにおいて、音楽という時間芸術を持ち込んでいると言えるよな。ラジオも映画も、そして演劇も時間芸術。
マジか〜〜〜〜〜付属生だったのか。なるほど〜〜〜だから予め春希を知っていたかのような台詞をどこかで。
演劇部だけは全国レベルってのもどこかで言ってたような。
転部した春希に接近したのもハナからそのつもりだったのか〜〜〜全てが繋がった。
『反復かつ連続』みたいな演劇やってる。
ヒロイン4人分演じる劇の脚本を自分ひとりで書くって、まんまエロゲ(のライター)じゃん
ほんとにメタキャラだなぁ
もしかしてこれ春希が春希役(雪菜役の千晶の彼氏役)をやるパターン!?
和泉千晶 / 瀬能千晶 / 瀬之内晶 / 長瀬晶子
名前がいっぱいある。
"本性" を春希の前にさらけ出すときでさえ、舞台上で "演技" をしなくてはならないところに千晶=晶の業の深さを感じる
これ、今後追加の行為シーンないよな…?小春のときも、3回ほどヤって、問題が彼女の進路や友人関係に移行してからは無かったし。
そうか、千晶は自分が「演技」でキャラを作って春希に接していたのもあるけど、春希を自分が付属時代に書いた芝居のキャラクターとして扱っていたのか。
「キャラクター」とは、それを演じる本人の意志で決まるのではなく、彼と関わる他者によって作られる。みなされるもの。
ここにきて、「3年前の、3人が3人でいられた最後のステージ」の真相を、部外者=観客 によって春希が伝えられるとは……
本当に、メインはあの3人で、終章の追加ヒロインは、その物語をより強く補強する役割を負っているんだな‥…(小春は最後に雪菜の過去と繋がった)
あのステージは実は春希が"演出"していた。当人でも思っていなかったことを、舞台のプロに看破される。
そして、そのステージ=舞台 にはまさに看破した本人もまた、演出ではなく脚本兼主演として(数時間前に)立っていた、という繋がりが……上手すぎる。
この舞台は脚本も演出も完璧だろう。
リアルをフィクションとしてしか消費できない、"主人公の熱狂的なファン" ってまさにトガタじゃん
なるほど〜〜〜 千晶がずっと「女」にこだわってたのはそういうことか!!!
彼女にとって、女=見られる者=役者 であり、男=見る者=見られる者(女)を支配しコントロールする者=演出家 なのか!!!
だから、3年前のステージで真の演出家だった春希に、女=役者としての千晶は魅力を感じたのか!!!
これはめちゃくちゃ面白いな……単なるジェンダーステロタイプと切り捨てられない。フェミニズム的にも非常に面白い視点であり内容だ。
うわ〜〜〜
既に最強のヒロイン2人がいる上で追加ヒロインをどうデザインすべきか、というメタな問題意識が作品内でこうも落とし込まれて明示的に示されるのか。
そうか、(春希による)地の文が会話文と独立して進むのが特徴的だったけど、これもまさに春希が舞台=会話文を、舞台から一段下りた目線から"演出" していると見なせるのか!!!!!やばい、全てが繋がってゆく・・・・・・
狂言回しというか、無声映画の解説役というか、そういう、ひとつメタな(=プレイヤーにしか読めない)情報としての地の文=主人公のモノローグ
一歩引いた冷めた視点で、さも「わかってる」かのように語る変な文体の地の文が気持ち悪いなと始めた頃から思っていたけど、その"欠点" でさえもこうして作中で意味のあるものとして昇華されてしまったら、わたしはもう何に文句を言えばいいんだ。降参だよ降参
三角関係恋愛ドロドロ群像劇としてだけじゃなく、メタフィクションとしてもここまで質の高いものだったとは……
しかも、露骨なメタフィクションではなく、どこまでもリアリズムの中で、ノベルゲームというメディアの性質を最大限に活かしてメタ性を突き詰めて演出している。本当に素晴らしい
全部芝居だったと知って発狂した春希が千晶を舞台上で押し倒したときの
「男のすることじゃないってわかってた」という台詞、普通の、男が女に暴力を振るってはいけない、という意味だけじゃなく、先ほどの男=演出家, 女=舞台役者の図式を当てはめれば、舞台中に舞台に上がって役者を押し倒す(役者に干渉する)なんて演出家のすることじゃない、という二重の(春希自身でも思っていない)意味もあるよな……
春希くん脳が破壊されて発狂して可哀想だけど、そんな状況でもやっぱり「千晶は役者馬鹿だから押し倒されても全く動じず演技を続ける。でも自分は役者でも劇団員ですらないから彼女の振る舞いは馬鹿げたことにしか思えない(彼女にとってはそれが何より大事なものだということは理解している)」という、自分と場を俯瞰した冷静な視点でモノローグをやっていて、どこまでも名演出家だなと思った。
一人称の語り手=主人公=演出家=「男」としての悲劇ってこういうことだよな。絶対に発狂できない。一登場人物としてリアルに没頭できず、俯瞰した視点が捨てられない。舞台に完全には上がれない。片足は舞台下に置き去りのまま。
あーそうか、「3人だけの真実」が外部/世間の知る所になってしまう、というのは何も千晶の舞台の上演が初めてじゃなくて、春希自身が雑誌にかずさの記事を書いたことが最初なのか。そこも似たようなものでリンクしてるんだな
個人の大切な思い出、プライバシーを毀損する暴力装置としてのマスメディアと、同じような作用がある暴力装置としての演劇=芸術=フィクション
報道と芸術って正反対のようにも思えるけど、"リアル" を都合よく編集して搾取/利用するという点では同じなんだな。確かにそうだ。
フィクションの根源的な暴力性。社会=現実に対する責任
千晶をはじめただのダラけたマイペースな相互依存で堕落できる人間を求めている人間だと思ってた頃からスゲー好きなキャラだったけど、
真の素性を知って幻滅するどころかもっと好きになっちゃったな。これもトガタと同じ。
あっちはメタキャラかと見せかけて割と普通の…だったけど、千晶は逆に怠惰でダメなだけの普通のキャラかと思いきやメタキャラだったから逆といえば逆だけど。
でも双方に共通するのは、「〇〇だと思いきや実は……」というキャラ像の転換が自然というか説得力があるんだよな。真実を知ったあとでも以前の人格の魅力が落ちないというか、地続きであって、こういう理由で以前の人格を纏っていたのかと納得できる。それが一層愛おしくなる。
「〇〇だと思いきや実は……」で嫌いなパターンは『Euphoria』。あれは全然ダメ。どんでん返ししさえすれば良いと思っているやり口で気に入らない。
座長(上原)と武也がちょっと仲よくなるのか……w
そして依緖と千晶が会食……ここらへんのキャラの繋げ方がうまいよな〜構成美
そうだよな〜〜〜千晶は別に「全部演技でした。だからほんとは春希のことなんかこれっぽっちも愛してませ〜ん」じゃないんだよな。
そんな程度の芝居に対する向き合い方ではない。演技だからこそ本気で愛している。ここは解釈一致。これだから彼女を信用できる。
そういうことか〜〜〜〜〜千晶初登場シーンから『届かない恋』が大学ラジオで流れるのとセットだったけど、全部伏線だったのね。
作中での伏線という意味と、それから千晶にとっていずれ上演する舞台の伏線という二重の意味がある。
そうか……千晶の件はわりと武也が鍵を握ってるんだな。千晶と同じクラスで、『届かない恋』のCDや権利を握っていたのは武也だったと。
だからbad(音信不通ルート)を一回見せたのか〜〜〜
そうだよなぁ、あのまま普通に立ち直って千晶のことも忘れて普通に雪菜とヨリを戻してもおかしくはないよなぁ(かずさの件は置いといて)
それから、春希が精神的に参ってて依存相手を必要としている時だけガッツリ同棲して、立ち直ったら連絡を絶ったのも、もちろん舞台の脚本の締め切りが迫っているからというのもあるけど、こうして万が一バレて問い詰められたときに、自分のした行為の正当性を主張するためというのもあったのかもしれないなぁ。
バレていない嘘は真実である。演技だとわからない振る舞いは本心である。フィクションだと思われていない作品は現実そのものである。
そうか〜だから、その嘘を見抜いて春希を発狂させてしまった依緖-武也ペアにも責任があって、2人がこうして話に大きく関わってきているのか。
「裏切られてもまだその相手のことが好き」って、春希→千晶だけじゃなく雪菜→春希も同じか。
何事も俯瞰して見られずにはいられない、プレイヤー格の呪縛という話を書いたけど、「俺はなんて最悪な人間なんだ」と卑下する春希の性質もまた、その呪縛から必然的に導かれたと言っていいよな。自分自身を俯瞰する癖が抜けないと、自虐・自己卑下に陥らずにはいられない。
つまり、雪菜と結ばれるためにはモノローグする主人公格から脱却する必要がある???
「どうしてそんな見え透いた演技するの?」か・・・
雪菜って、小春のときもかずさのときもそうだけど、春希や依緖や武也たちから部外者扱いされて、真相を知らせて貰えなくて、それでも動じずに、泰然と真相に辿り着いて受け入れる感じなんだよな。もっとも可哀想な負けヒロインだけど、同時に本作でもっとも強キャラでもある。
「罪悪感」と、そして「許し」の物語なんだよな
雪菜さん、春希のことを理解しすぎている・・・
千晶は3人のファンだからこそ、自分がそれを演劇のダシにする暴力性に自覚的で、自分は3人からすれば部外者であると強く思っている。
(舞台に関係ないのに口出ししてくる部外者をもっとも嫌う千晶だからこそ)
つまり、やっぱり千晶も春希(や雪菜や小春)と同じで、加害者意識を持っている。自分が加害者でないとやってられなくて、他人から許されることにもっとも動揺する。
そういう環境においてもっとも強いのは、全てを許せてしまう雪菜のような人である。
千晶に完封勝ちしてるじゃん雪菜さん
""『正直』という免罪符を得た最低の逃げ"" こんなにこのゲームを体現する言葉ある?
小木曽雪菜・・・・・・・誰よりも強いばっかりに、誰よりも損をする人間・・・・・・真島太一じゃん・・・・
たしかに雪菜の心情がいちばん不可解で、その誰にも(おそらく本人でさえ)全貌が把握できない不在の中心みたいなものを軸にしてこの物語は回ってる
あー春希が演劇に飛び入り参加するんじゃなくて、逆に千晶が主演を降りるのかな
舞台が終わればもう千晶は春希のことを考える必要がなくなる。なら、舞台が終わらなければ?
舞台に立たず、自分が舞台を終わらせられなければ?
なにか幼少期の環境やトラウマ的体験があってこんな宇宙人的人間になったのではなく、「理由なんかない。生まれつきこんなもん」と本人に言わせるのとても良いな。わかり易い背景があっては萎える
すごいやり取りだ。「相手に伝わらないと信じて話しかけるしかない」
どんな相手も演技で受け流す千晶に、春希は「憐憫」と「感謝」でとにかく正直に、真面目に話しかけ続ける。
なんでサブヒロインのtrueルート中にメインヒロインの知らない回想シーンが出てくるんだ〜〜〜!!!雪菜〜〜ウォォォ・・・・
たしかに雪菜は千晶以上に理解不能で、自分さえも騙す名役者なのかもしれない。・・・それが誰も幸せにしなくとも
うわ〜〜〜〜
自分は「かずさの代わり」だと思いこんで春希に付き合ってきた雪菜が、今度は「あたしの代わり」に春希と付き合ってほしいと千晶に譲る……
誰かを演じて、演じている自分に傷ついているやつばっかりだ・・・
ええ・・・・・・雪菜ヤバいなこれほんとに・・・・・・
マジで「あの3人」の関係の絶対性を誰よりも信じている。がゆえに、春希を他の人に明け渡せる。(ただ、小春のときはどうだったの?という疑念は拭えない)
自分すらも、かずさが帰ってくるまでの代替物だと認識しているから……
「春になるまででいいから……ね」か・・・・ かずさが帰ってくるまでってことでいいのか?
ファッ!?!?!?!?!?!?!?!?
何度も吐くほど体調が悪いってそういうこと!?!?!?
まじかよ……エロゲの禁忌に触れてきたな(まぁ例はたくさんあるだろうけど)
千晶は雪菜と春希に肉体関係があると思ってたのか(というか無いことを聞かされてなかったのか)
舞台上で千晶(雪音)が『届かない恋』を歌い、それを舞台の下で観客として雪菜が聞く。3年前とは逆
ラストシーンで胸に手を当てている=本心だという合図
千晶trueおわり
はーーーーーーーーーーーーー
あれよな、千晶は春希に負けたというより、雪菜に負けた感がある。もちろん恋愛的には雪菜に勝ったんだけど。
最終的にマジでトガタみたいな感じになったな。
どこまでも人を愚弄し続ける役者をやめられない千晶でいてほしかったから"普通の人"になってしまって残念な気もするけど、かなり妥当な落とし所ではあったと思う。(最後まで怠惰で問題児(の演技をする役者)でい続けてくれたのは良かった)
妊娠にはマジでビビったけどブラフだった。
雪菜なぁ・・・・・・
振られるヒロインが好きなので、別のヒロインのルートをやるたびに雪菜のことが苦しくて苦しくて、好きになってゆく・・・・・・
見事にこのゲームに踊らされている。
次は麻理さんか〜
正直現時点ではあんまり惹かれていないが、それは小春のときもそうだったから心配はしていない。
歳上、それも仕事上の上司ということでかなり関係が変わってくると思うし、そこに雪菜や武也たちが絡んでこれるのか。
麻理ルート
やっぱり「かずさと雪菜とのこと」を全部打ち明けることでその人のルート入りするんだな。(小春に話すのはやや後だったけど)
あの3人の絶対的な関係があって、その秘密を他者に明け渡すことで、3人の閉鎖関係が綻んで、別の人と恋愛をすることができる。
逆に言えば、そんな重大な秘密を打ち明けてしまった時点で、否が応でもその相手は大事な存在になってしまう。そういう仕組みになっている。
麻理さんの大人の対応いいなぁ。心地良い。
積極的に干渉してくる小春でも、全てを受け入れて甘やかしてくれる千晶でもなく、絶妙な距離感で接している。
それは、おそらくすでに春希に気がある麻理さんが、自分と春希の関係を悪戯に近づけて変質させてしまうことを恐れているからだろう。
上司と部下であり社会人と学生であり、何より春希には別の想い人が(2人も!)いるのだから、私のこの気持ちは決して実現させてはならない。そう思ってめちゃくちゃ気を遣っているのだろう。
つまり、春希に対する優しさもあれど、それだけではなく、麻理自身の事情によって、春希にこうした対応をとっている面も少なくないだろう。
まじか〜〜〜これ完全に千晶trueルート前提で話作ってあるな。これが真の千晶trueエンディングだった。うわ〜〜〜
千晶bad→小春true→千晶true→麻理true→メインルート って順番で完全に固定されてる??勘違いかもしれんけど。千晶だけ2ルートあるっぽいんだよな。(麻理さんが2ルートなければ)
いきなり2ヶ月飛んで2月になっとる!!!!え、これやっぱり麻理さんルートじゃなくて本ルート行っちゃった??
スキー行ってるしやっぱこれダメだ。戻らなきゃ
再び麻理さんルート狙い
まさかのかなり序盤で新ルート発掘。
やった!正式に麻理ルート突入!
「無関心じゃない不干渉」すげえ的確でキャッチーな表現だなおい
麻理さんと連絡を取れないショックを緩和するために年末年始にこっそり激務していたのがバレて麻理さんの自宅へ連れて行かれるところまで。
ん〜結構キツい。というか好みでない。
麻理さんの仕事面とプライベート(乙女)面でのギャップ萌えを狙っているのはわかるし、実際に可愛くはある。
だけど、春希と麻理さんのすれ違いがメロドラマとして予定調和過ぎてあまりノレない。
春希は麻理が自分に好意を向けているなんて思ってもいないが、ストーリーでは麻理さん視点のバカンスシーンなども語られるのでプレイヤーからすれば両想いでいずれ成就するのが予定調和すぎる。高木さんとか僕ヤバとか、そういう鑑賞者にのみ相思相愛だとバレていてそれを俯瞰して楽しむ典型的なラブコメになっている。
それが悪いわけではないが、あまり好みではないのと、これまでのWA2のトーンとはズレていて違和感を覚える。
千晶は真意が分からず非常に面白かったし、小春は真意がわかったうえで親友と雪菜を裏切る破滅の道を辿っていることを1人で背負い込んでしまう悲痛さがあって良かった。
まあつまり、ここまでの麻理ルートはまだ困難や激動の展開で盛り上がる前の序章に過ぎないということだろうと思いたい。
この2人が結ばれる上での課題としては、仕事の上下関係や年齢差といった非対称性・権力関係絡みか。
雪菜との関係にはここでもケリを付けなければいけないだろう。麻理さんと雪菜がガッツリ関わることになるのだろうか。想像できない。
麻理さんや佐和子さん、職場の鈴木さんたち社会人女性(キャリアウーマン)から、家父長制を内面化したような(いわゆる"名誉男性"的な)発言が飛び出るのもかなりアチャーとなる。恋愛することを「女になる」と表現する異性愛規範・恋愛規範とか。
もちろん春希だってミソジニー的な傾向は当然含んでおり、エロゲと恋愛規範・ミソジニー・家父長制は切っても切り離せないが、特に麻理さんたちは仕事に生きる女性として男性の家父長制を内面化している(せざるを得ない)様子が描かれるので余計に哀しくなる。
あと単純に忙しなく働く社会人の話が大きなウェイトを占めるから苦手
もっとみんな休んでテキトーに生きようよ……安岡君をサボり魔のオチ要因として使うんじゃなくて彼をこそ見習うべき。
麻理の親友の佐和子さん、春希にとっての武也、雪菜にとっての依緖のようなお節介親友ポジ
職場では鈴木さんがその位置か。
この物語の主役たちはどいつもこいつも周りのお節介がないと恋愛に積極的にならないがち
そういえば、追加ヒロインの自宅へ訪れるのは麻理さんが初(唯一)だな。
小春も千晶も、春希の部屋には連れ込んでも彼女らの自宅へは全く寄り付かなかった。
二人とも実家ぐらしなので親の扱いに困るからだろうけど。(かずさと雪菜は親までちゃんと関わっていて、やはり追加ヒロインとは一線を画している)
麻理さんは社会人で一人暮らしなのと、歳上であるために春希を自分のテリトリーに「招く」ことで恋愛関係を進展させようとしている。
恋愛関係の権力勾配と場所(どこで事が起こるか)の問題は興味深い。クリスマスの夜のラブホは、春希と雪菜のどちらのフィールドでもないところでやり直そうという2人の関係の危うさと一触即発を恐れる防衛機制(ヤマアラシ)が如実に現れている。それであの有様だよ
春希「強いように見えた冬馬は、実は弱くて…」
麻理(その、どっちかでしか、ないんだな…)
ここいい
春希はかずさのことを二元論的な低い解像度でしか理解できていないということに鋭く気づく麻理さん
自分と冬馬が春希によって重ねられているからこその気づきで、それに憤りと落胆を覚える流れが巧み
春希もかずさのことを当時から何も理解できていなかったというより、離別して年月が経って、精神的にも忘れようとしているからこそ、かずさとの思い出を第三者に打ち明けるときにはこのようにきわめて粗雑で模式的な説明しかできない(無意識に、そうしている)という構造もある。
にしても、「まだ忘れられない元カノ」に目の前の歳上上司を重ねる行為ほんとヤバいよな……
麻理さんはもっと怒っていいが、彼女も春希に絆されてしまっているためにそう言ってもらえて嬉しくもあるから強く出られないジレンマがあり、こうしたジレンマは予定調和が約束されているぶん正直あんまりノレない。(上でいったことの繰り返し)
自分が精神的に弱っていて甘えたがっているだけなのに「またこのひとは、直前で逃げるんだ。俺を、放り出すんだ」と言ってしまう春希は本当に救いようがないが、救いようのなさが上手く表現されていてよい。
ただ、やっぱり麻理さんはもう惚れているから、いくら春希が甘えても、むしろしっかり甘えるほどに麻理さんも喜んで2人幸せに救われるというどう転んでも安全安心の流れしかみえない。どうなる?
自宅に連れ込んでおいて、相手を残して自分だけ去るという構図、麻理さんの春希に対するフクザツな心情と関係のあらわれとして面白いな
いくら理不尽な物言いだとしても、「自分がこんなにツラいのはあなたのせいだ」と言うこと。これが、春希が雪菜に対して絶対に出来ないことであり、だから2人には幸せな道が見えない。
でも、別の人になら、バイト先の上司で頼りになる歳上の女性になら、不躾にも言える。
自分を理不尽で不合理で暴力的な存在として、そのまま相手に受け入れてもらおうとする、どこまでも暴力的な行為をすることができる。
つまり、春希の根本的な問題は、いかに倫理から逸脱できるか、であると言えるかもしれない。
恋をするとは、相手に想いを伝える行為とは、本質的にレイプと同じである。
どうしてもレイプしたくない春希がそれでもレイプをするまでの物語。非常に政治的に問題のある表現だが。
ただ、相手をレイプして(自分の率直で理不尽な甘えをぶつけて)も相手に許されるのは、それどころか相手に喜ばれるのは、当然ながら都合が良すぎる絵空事である。「理解のある彼くん」概念と同じだ。
だから今のところ自分は麻理さんルートにはノレないし、いつまでもうじうじしている雪菜との関係のほうを応援したくなる。
ただ、めちゃくちゃ理不尽な言動を麻理さんにとっている間にも、地の文(心の声)では、自身の言動の不合理さ・ヤバさをひたすら客観視して(るように振る舞って)自己批判しているのが何というか、春希だなぁ、と、WA2だなぁと思う。
とか言ってたら本当にまんま「レイプしたんだ」という文字列が出てきて草
そうかーこのルートでの課題はやっぱりそこの罪の意識の克服になるのかなぁ
「やっぱり、そんな自分の都合の悪い解釈は、一刀のもとに切り捨てられる」って面白いな
普通切り捨てられるのは自分に都合の良い解釈のはずだが、まさにこういう心情を吐露してしまうところに春希の罪深さ、都合の良い展開を受け入れられない自分を都合よく叱責して受け入れてくれる都合の良さがある。
麻理さんも、春希への好意を「自分の後を継ぐ部下として大切だから」と弁護しているのが少し心配
初めは、春希への好意を素直に話せないがための言い訳だと思っていたけど、どうやら本当に、仕事上での部下としての好意が恋愛感情と切り離せていないっぽい。
そりゃ仕事上で知り合って関わってきたんだから、その意味では自然だし誠実なのかもしれない。
仕事と恋愛、パブリックとプライベートを切り離すべきだという徳目の根拠がどれほど堅いかといわれると心許ない。
一度目のセックスシーン終わり
いまちょうど『君の膵臓をたべたい』を読んでいるが、君膵とWA2の男性主人公は真逆だと思う。
春希は「全て自分が悪い。自分に責任がある」と思いたい性質の人間なのに対して、君膵の主人公は「自分は何も悪くない。自分に何も責任はない」というスタンスを一人称の語りの細部まで徹底する。
こう書くと、君膵よりWA2の主人公のほうが偉いというかまともそうに思えるが、しかし実際には、そうやって自己批判を繰り返す春希に「お前のせいじゃないよ。自分をそんなに責めないで」と優しく接する幾人もの女性の存在がいるからこそWA2は成り立っているのであって、余計にたちが悪い、気持ち悪い構造になっているとも言える。
ただ、全てのヒロインが、ウジウジした春希を救う聖母的な存在に留まっているわけではない。雪菜はほとんど春希と鏡対称で、彼女自身が「私が全て悪いの」と、他人を責めずに自虐に耽溺する性質があり、そんな2人だからこそ救いようがないズブズブの関係に陥っていくのが見どころだ。
千晶も小春も、聖母的な存在として描かれるシーンもあれど、それだけではない展開と描写があった。(手放しで褒められはしないが)
今のところ、麻理さんは春希にとって本当に都合が良すぎる存在であって、まさに都合が良すぎること自体が春希の苦悩に繋がってはいるのだが、それも包摂して麻理さんに「許されて」しまう構造になっており、どうあがいても救われてしまう楽園的状況に偽りの絶望感を抱いている。("偽りの絶望感"って感傷マゾっぽいな)
春希-武也の会話と、麻理-佐和子の通話の対比おもしろすぎるだろww
温度差で風邪引くわ、ってやつだ
ちはやふる=WA2説でいくと、終章の追加ヒロインルートは、ちはやが大学進学して初めて知り合った男性にコロッと持っていかれる展開だよな
・・・・・・いいですねぇ!(NTR好き並感
雪菜も麻理さんも裏切り続ける春希
いやぁ…これはなかなか罪深い……
雪菜と会うとき、RPGのボス戦に挑む前のような心境になる。
あああああああああああああああああああああああああああああ
雪菜・・・・・・・・・・
雪菜さんそれ狸寝入りじゃない?大丈夫?
はい、舐めてました。ごめんなさい。最高
麻理さん≒かずさ だけでなく、編集長→麻理さん→春希 の関係もうまい
雪菜に対しては絶対に選べない最善策をそれ以外の女性には常に選ぶことの出来る北原春希君
春希の場合、最善策=相手を責める だからなぁ……
あの春希がそれを出来るなんて、本当に感慨深く、雪菜とのことを考えて、小木曽雪菜になってしまう・・・・
罵り合いセックスまじで凄いわ
全てのエロゲのHシーン、これになってほしい
(逆にこれで抜ける人いるのかな。どんな気持ちで抜いてるんだ…)
2月14日、雪菜の誕生日の夜まで
これ麻理さんbadルートかと思った(何か分岐あったよね)けど、罵り合いセックスを見てると普通に何やかんやでハッピーエンドな気もする。
麻理さんの抱えている問題、普通に予想できたはずやな〜仕事と恋愛という古典的な二律背反がテーマなんだから、これ以上なくシンプルな展開だ
でも、春希にとってそれは3年前のかずさと余計に重ねてしまう経験であり、だからこそ罵り合いックスになだれ込むという説得力が素晴らしい。
そして、かずさ≒麻理 という「カモフラージュ」の影に隠れてもうひとりの少女が浮かび上がる構図・・・息を呑むほど完璧だ。
麻理さん、仕事と恋愛のギャップがありすぎて、ギャップ萌えどころの騒ぎじゃなく、ほとんどキャラが崩壊寸前までいってないか
恋愛ってつくづく不合理で意味不明で暴力的で馬鹿馬鹿しい営みだと思う。
子孫を残すだけならどんどんヤりまくればいいわけで、わざわざ1人の相手に執着して他人に嫉妬して……という醜いことをやってしまうのは、そしてそれがなぜか社会で一般的に認められているのは、つくづく社会性フィルターを幾重にもかけられて粉飾されている営みだ。理解出来なさは人狼ゲームなどの非じゃない。
しかも、当人同士でケリをつければいいのに、本作では、第三者がめちゃくちゃエゴをふるってお節介にも介入してくる。あたかも自分が恋愛の当事者だと言わんばかりに。そして実際に彼女ら彼らは恋愛の当事者なのだ。ここではもはや「恋愛」は1人と1人が行うものではない。その周りの人間関係を巻き込んで飲み込んで、どんどん複雑化していく破壊的なプロセスそのものだ。
もう まり×さわ でいいんじゃないかな・・・
長野の山荘にて、武也、依緖そして雪菜との夜
こいつら、やってることほとんど『死の棘』と同じなんだよな
くっついては離れて、互いに傷付けあってボロボロになるのを繰り返す、世界でいちばんの地獄
優しさにまみれた、優しさしかないことが何よりの・・・
ずっと口をあんぐりあけてクリックしていた
ダメだ、泣きすぎてもう、無表情になってしまった。もうなにもわからない
いまさらわかったよ、やっぱり僕は、女の子が振られるシチュエーションが性癖だ。可哀想であればあるほどに好きだ。大好きだ。
新ヒロインのルートをやるたびに雪菜が振られるんだよ。もう三度目だ。いい加減マンネリを感じたり、はいはいこのパターンねもう慣れたわwと思わせてくれよ。
なんで、回数を重ねるごとにどんどん悲痛な終わりになっていくんだよ。彼女はどこまで苦しめばいいんだよ。どれだけ美しい姿をわれわれの前に晒してくれれば気が済むんだよ。
もうだめだ。なにもわからない。キーボードを打つ手が、次の文を読むためにマウスをクリックする手が震えて力が入らない。
なぜじぶんがいまこんなに泣いているのか、感情をぐちゃぐちゃにしているのか分からない。
こんなのしょーもない痴話喧嘩だと一笑に付すひともたくさんいるだろうことは想像できる。
性感帯を刺激されて絶頂するような、動物的本能による反射と何も変わらないのかもしれない。
恋愛ってなんなのかわからない。ゲームってなんなのかわからない。なにもわからない。
麻理さんには申し訳ないが、雪菜のことしか考えられない。(どのルートでもそうだが)
えっっおわり!?!?!?!?!?!?
Badルートかーーーい!!!!!!!!!wwww
と思ったら斜め上の締め方がった。
いや笑うでしょこんなんwww
この世には、上手く出来ていればいるほど笑えてくる類の話がある
まぁでも、春希は学生のクセにめちゃくちゃ有能に働いて手堅く将来のことを考えているのが(ごく個人的に)ムカついていたところは大いにあるので、この結末はその意味ではかなり好き
NORMALルート
こっちのルートだと麻理さんに雪菜とのことを全て打ち明けるのは電話越しで、麻理さんがNYに発つ直前なんだな(結局乗り損ねるけど)
うーーわ!!!すぐ終わりやがった!!!こっちはモノホンのbadルート(特に誰のルートにも入らず中途半端でぶつ切り)かよ!!!
ってことはやっぱりあのコンサートに行かなきゃだめなんだな。はいはい。
とうとう諦めて攻略サイトを見た。本当はどんなルートがあるのかさえ事前に知りたくなかったから努めて見ないようにしていたが、流石に自力で見つけるのは限界だ
雪菜ルート
(クリスマス夜に誰にも頼らず、空港にいる麻理さんと通話して雪菜の件を全て打ち明けて別れ、千晶ともいい感じに別れた)
なるほど〜〜〜〜美穂子(小春の親友にして全ての元凶女子)との決着をつけるわけか!!!
確かに、雪菜とちゃんと向き合うためにはそこを片付けておくのは誠実だ
そして、これで小春も含めて三人の追加ヒロイン全員が、春希と決定的な関係に踏み出すことなく婉曲的に振られた形になる。
そうか〜〜こうやってスマートに処理していくわけか。なるほど。全員のルートを見ているからこそ感慨深い。
→2.二年参りに行く
依緖が雪菜でなく春希側に付くのは意外だったが、言い分は非常に納得がいく。(そのうえで、でも部外者がとやかく口出すことではないだろうとは思うが)
武也と依緖はほうっておいてもくっつくし、何ならこれも痴話喧嘩なんだよな
新ヒロイン3人の元気玉で告白展開
やっっっっっと報われて良かったと思う反面、振られてるときがいちばん魅力的だな…と最低にも思ってしまう
そういや序章で雪菜はそもそも、春希とかずさとの3人の仲間関係をいちばん大事にしていたけど、その方針はどうなったんだ
いや、これはかずさルートで本格的に扱われるのに期待だな
いや〜〜〜雪菜めっちゃこじらせてていいな。春希がウジウジから抜け出してまっとうなつまらない野郎になってしまったぶん、期待がかかる
「私のことが嫌いなあなたが好き」みたいな心理。これを変とか倒錯とか言うのは簡単だけど、そもそも相思相愛を望むのが当たり前だというのも十分にあやふやな根拠から成っているよなぁ
あるいはPTSDを患った帰還兵とか、本人に直接接触するのは絶対に避けたいストーカー/覗き魔みたいなかんじ
これは・・・弾くのか!?
いがみ合いカップル・・・雪×朋あるでこれは
このルートの雪菜、めんどうくささが爆上がりしてて面白い
めっっっちゃいいシーンやないか・・・
思い返せば、春希と雪菜が喋ってつまらないシーンは無かった気がする
意外と早くギターを雪菜に聞かせた。もっと引っ張るかと思った。
これで雪菜もカラオケ始めるのかな。また2人で歌うのかな。観客いらないから2人だけで歌ってほしいな
柳原朋さん、序盤の印象よりずっと強かかつ冷静で芯が通っていていいキャラだな。
遠慮しない間柄の後輩に対する雪菜、いいな・・・とても
確かに柳原さんが全ての元凶にして恋のキューピッドだよなぁそういえば。
こりゃあ彼女に足を向けて寝れないなぁ雪菜も春希も
電話越しのギター披露、現代だとオンラインビデオ通話になってるのかな
やっぱり時代の制約というか、意識していないところでも影響が大きいよなぁ〜〜
バレンタインコンサート当日の朝まで
うーん・・・難しいな。この展開を肯定的に評価していいものか、よくわからない。
よくわからないが、わたしはもうこのゲームに完全にやられてしまっているので、肯定するしかない。
別にあんな罠のために皆の前で歌う必要なんかこれっぽっちもない。ましてや責任を感じる必要なんて。
でも、春希が言うようにそこに責任を感じてしまうのが雪菜だし、春希も僕もそんな雪菜のことが好きなんだし、
「歌が大好きな雪菜のほうが今の雪菜よりも好きだから歌ってほしい」という身勝手な願望を彼女にぶつけることは、確かに身勝手なんだけど、それは春希がこれまでずっとやるべきだったのにしてこなかった念願のことでもあるから、やっぱりこの展開には筋が通っていると肯定したくなっちゃうんだ。
バスタオル姿での誘惑を交わされて『届かない恋』の練習を始められても、雪菜がころっと落ちるんじゃなくて、かなり(一晩も)粘るのが良かった。
本当に面倒くさくて最高のヒロイン
バレンタインコンサート
朋が泣いているのにつられて泣いたわけじゃない。
朋が泣いているのとまったく同じ理由・心境でじぶんも泣いていた。
付属軽音楽同好会にたいしては
千晶←まともなガチファン
朋←やばいガチファン
になってる
柳原朋さん、なんか既視感あると思ったらサクラノ詩の長山加奈だ。
嫌なヤツっぽくて実はそこそこ良いヤツかもしれなくて当初からは考えられないほどの付き合いが発生する枠
そして伝説へ──
本作のHシーンで抜いたことは一切ない(そういう消費をしようと思えない)んだけど、この2人に関しては、雪菜の積年の想いがあまりにも大きすぎて、春希のしている行為があまりにも感慨深すぎて、あまりにも今わたしの目の前で行われている行為の重さが計り知れなすぎて──むしろ、ずっと見てきたから、わたしにだってあまりにも計り知れてしまっているので、いっさいそういう気が起きないにも関わらず、これは一周回ってズボンとパンツを脱がなければ失礼なんじゃないか、2人にご祝儀の意を込めて抜かせていただいたほうがいいんじゃないか…という意味のわからない気持ちになっている。(ご祝儀で抜くって何?)
やっとシーンおわり。長かった〜
イチャイチャのなかに定期的に雪菜の面倒くさい要素が入って来るから気が抜けない。
最初おわった後に、「寒いの」とやや不穏な流れになるかと思わせてから風呂での続きに持っていく展開がよい。
単にずっとイチャイチャしているわけではなく(いや本人らはそれをいちばん望んでいるんだけど)、噛み締めながら、今している行為の一つ一つが相手との今後の関係に大きな影響を与えうるとわかって、常に重大な決断をし続けている。そんな印象を受けた。
2月15日
情熱的で本能的な行為の最中も、地の文で春希は客観的に今の自分たちの状況を描写する。
これをどう捉えるべきか──春希の頭の中も「本当は」冷静に実況していられないほどだが、それではゲームとして成り立たないからプレーヤーへの説明としてメタ的に、台詞とは位相の異なるテキストとして埋め込まれているのか。それとも、激しい行為の最中でも春希は「本当に」どこか冷静に自分たちを俯瞰して実況してしまう、そんな病的なまでの冷めた精神性をどうしても捨てられないのか。
作品世界を尊重しているのはもちろん後者の立場である。
地の文に書かれているようなことを春希は実際に頭の中で考えながら行動している。だから、雪菜との情事中も、興奮の最高潮でも、彼は俯瞰することをやめられていない。そのようにしか彼は生きられないし、そのようにしか彼は私の前で振る舞えない。
それに、今こうしてwindowsでゲームをやりながら、その感想・分析を書くためにmacbookを叩いている自分だって、ここでの春希と似たような立場にいる。
「うおおおおおおおおおお」とか「あああああああああああ・・・・・・」とか何度も書いてきたし、実際にプレイしていてそういう心境になったことは確かである(心境だけでなく実際に声に出して叫び呻いていることが多い)が、しかし、「うおおおおおおおおおお」とキーボードをタイプしているときは、やはりプレイ中の自分とは精神的にも時間的にもズレがある。「実況」とは、どこまでも実況対象に近づこうとしながらも決して完全に重なり合えない、その漸近性と真摯に向き合わなければいけない行為である。(乗代雄介『旅する練習』的なテーゼ)
まぁわたしのことなどどうでもいいが、注目すべきは、フィクション内の主人公格である春希にそうした実況の根源的矛盾が課されている点である。
もちろん他のエロゲの主人公だって同じだろうが、春希はここまで、地の文でずーーっと自分の置かれた状況の客観視を徹底的にやり抜いてきており、まさにその徹底性が春希と雪菜の恋路を妨げていたのだ。ここにきてようやく彼の宿願は果たされたわけだが、果たされて雪菜と打ち解けてもなお、地の文=俯瞰してしまう人格という型から抜け出すことができない。
でも、それは悪いことではない、と思う。
春希は常に言い訳を、自己弁護を、自己否定を、自己否定にみせかけた自己弁護をやめられない。
彼がそういう性格の人間であることは、ここまで付き合ってきた私はよおく知っている。だから、行為の最中にも客観視してしまうことに説得力がある。春希ならまぁそうだろうな、と思うことができる。
もしかして、──めっちゃくちゃ今更だけれど、エロゲの性行為シーンってプレイヤーも自慰をして気持ちよくなりながら読み進めていくことが求められてる??
それを前提にして全てのテキストが書かれている??
雪菜ルートおわり。Coda開始
やられたーーーーーーーーーーーーー
いやーー、てっきり雪菜ルートはそれで行き止まりで、trueに行くにはまたやり直さなきゃいけないかと思ってた。
まさかこれが正史だったとは。
・・・いや、別に雪菜ルートの内容が正史に相応しくなかったわけじゃない。ただひとつ、「冬馬かずさと再会しての決着をつけていない」ことを除けば……
だから、今となってはなるほどたしかに、なぜ予想できなかったんだろうというくらい筋が通っている。
そりゃそうだよな。雪菜とも契りを交わさずにかずさと再会するなんて、そんな生易しいことこのゲームがするわけないよな。
それに、これは3年前──Codaとしては5年前──の反復になっている。春希は雪菜と恋人関係にあって、そしてかずさへの想いで葛藤する。
正史でしっかり雪菜とくっついていなければ、あのときの反復演奏にはならない。雪菜と本当に信頼関係が築けた今こそ、ようやく本番への準備が整ったというわけだ。あ〜〜〜〜ほんっとに予想できてよかったのに思いもしなかった。でも予想できてなくてよかった。だってすげえ楽しいもんイマ
雪菜√、普通にほんっとに良かったねぇ・・・」と感慨深くは読んでいたが、やっぱりかずさが(雪菜の頭でも春希の頭でもなく)自分の頭にチラついて、「絵に描いたようなハッピーエンドだけどこれはどうせifルートなんでしょ、はいはい」とどこかで思ってしまっていた。
逆に言えば、ifルートであることだけが不満点だった。
でも、ifルートである点も、「冬馬かずさとの決着をつけていない」点も、ふたつまとめて解決する策がひとつだけあった。
それが、「雪菜と結ばれるのは正史であるが、それで物語が幕を閉じずに、第三章が始まる」ことだった。
本当に、言われてみれば、WHITE ALBUM 2はこうでなければならない。これでないと終われない。そんな、どこまでもわたしの予想を超えていき、わたしの期待を裏切らない作品をいまわたしはプレイしている。幸せだ。ありがとう世界。
Coda開始
開桜社の松岡くん、仕事が終わってなくても定時には帰るって、ホワイト労働観としてはめちゃくちゃ優秀なんだよな
みんなもっとサボれ…サボっていては回らない会社なら会社に責任がある。
学生時代からの仲良しグループで唯一いまの仕事に不満を持っている依緖……SHIROBAKOのみーちゃん(3DCGの子)だ!!!
依緒と武也、こいつらずーっと夫婦喧嘩してるな
でも、こんだけ長い付き合いでいつまでたっても恋愛関係に発生しないの、春希と雪菜の関係よりもこじれているかもしれない
ひとの恋愛にはさんざん口を出しておいて……(むしろ、他人にお節介をかけるのは自分たちのこじれた関係を見ないふりするためだと解釈したらアツいな)
あ〜〜武也が変わった根本原因って就職したことじゃなくて春希と雪菜が無事結ばれたことなのか、面白い。
春希たちの関係にさんざん介入していた武也と依緒が、こうして逆に影響を受けまくっているのすごく良いな。うん、良い。
「サブキャラ」「親友キャラ」じゃないんだよな。たまたまこのゲームでは春希の視点を選んでいるだけで、武也にも依緒にも彼らの人生がある。
そう思えるほどの物語とキャラクターの強度がある。
10年の腐れ縁、しかも春希が武也と知り合う前に、どうも依緒は武也と付き合って、そして酷い形で振っていたっぽい……?(この辺はまだ未確定)
おいおいおい・・・幼馴染カップリングとしてめちゃくちゃ推せるじゃねえか。喧嘩ップルだとは思っていたが。ここのCPの株が一気に上昇した。
しかも、依緒の言葉で春希がストラスブールでイブにプロポーズする決心を固めたのか〜〜ほんとお互いに影響し合ってていいな、この2ペア
12月24日ストラスブールの空港で春希が雪菜と電話するシーン、後ろにかずさの声が普通に聞こえてくるの最初マジでビビった。
春希がかずさと運命的に再開するのはこの後で、春希にとっての衝撃をプレーヤーにも追体験させるためにはここの声演出は要らないはずだが、敢えてここで先出ししている意図はなんだろう。
雪が降る街なかでヒールが折れて足をくじいて裸足で歩いているときに春希と5年越しの再会を果たすの、もしこれが雪菜だったら気を引くためにわざとやった線も1%くらいあるけど(ひどい)、かずさなら正真正銘の運命なんだよな
「責任感という免罪符」ねぇ・・・
(怪我をしているかずさの部屋に入って)
春希「悪い、な」
かずさ「なんで謝るんだよ? 余計なお節介を焼く方が」
春希「余計だから、じゃないのか?」
↑
このやりとり、北原春希とWA2の全てが詰まっている
いやぁ〜〜〜、かずさと春希のやりとり、すげぇ久し振りでなつかしい。。
かずさと再会したんだって実感が湧く
雪菜に対する春希とはまた全然違くて面白い
かずさにまた会えて話しているのも嬉しいけど、かずさに対する春希というしばらく見ていなかった側面がまた見れるのも嬉しい
人はそのとき誰と接しているのかによって大きく変わるという当たり前のことがよーく実感される。
ここで択かぁ〜〜〜〜〜〜
雪菜との未来か過去か。過去を選ぶと本格的にかずさルートに行きそうだから、まずは1.で。
「過去からの因縁に連なる思い出の魔女に、最後の戦いを挑む勇気を」って、恋人に婚約指輪を渡すのをなんて表現してるんだ
これ完全に雪菜に会うときのプレーヤーの自分の心境じゃないか。
春希とかずさ、2人だけの時間を終えるときの「気怠い無常感」
ふたりの情報格差による温度差、かずさの情報不足による本音の発露、駆け引きの失敗=成功……
なるほど〜〜上手いなぁこれも
1週間ルールやミサの約束を破ったことが、かずさと会ったことによる春希の罪悪感のカモフラージュになる・・・
今の春希はそもそもそんなもの気にしていない、という雪菜との決定的な隔絶
それなのに都合よくカモフラージュになってしまっていることへのさらなる罪悪感のスパイラル・・・
めちゃくちゃ上手いです。春希くんは罪な男だけど、その罪深さと罪悪感の泥沼を描くのがめちゃくちゃ上手い
5年前、雪菜と付き合っていたにも関わらず、身体を重ねる直前にかずさのほうへ走ってしまったように、
今回も、雪菜と付き合っているにも関わらず、プロポーズの直前にかずさになびく春希。
つまり本作では、行為も結婚も、後戻りはできない決定的な一線として位置づけられてる。5年越しに段階が1つあがって繰り返される。
そして、「付き合っている」「愛し合っている」にも関わらず別の人に想いを寄せることが、(この際非倫理的かは置いといて)罪悪感を発生させるギミックとして機能している。
では、この段階をさらにひとつ進めてみると、今度は
「婚約しているのにも関わらず、結婚の直前で」とか、「結婚しているのにも関わらず、出産の直前で」とかになるのかな。
(結婚の次のステップを出産としていいのかは色んな意味で難しい問題だが)
まぁ流石に本作でそこまでは やらないだろうけど、でも見てみたい気持ちはある。婚約者の不倫とかさらに地獄だぞ
冬馬親子のやりとり面白すぎるだろwww
かずさが「曜子」と呼んでるのが象徴的
そうか、雪菜のときの依緒、武也のようなお節介ポジションに冬馬曜子はいるのか。
何しろ当人たちが色んなものに雁字搦めになっているから、話を進めるためにはこうした役割のキャラクターが必要だというわけだ
「結果としてしか雪菜を選べなかった」 こんな残酷な言葉ある?
ヨーロッパから帰国して12月28日から
ここで選択肢か〜〜〜意外と早い。
とりあえず「1.かずさとはもう二度と会わない」選ぶ
互いに激昂してかずさと口論する春希。春希は雪菜とはこんなこと出来ないんだよな……こういうことが出来る時点で、春希にとっての運命の相手が誰なのかが明らか過ぎてツラい。春希やかずさは悩んでいるけど、でもお似合いなんだよなぁ
雪菜〜〜〜〜〜どう考えてもかずさとのことを隠してた春希が悪いのに、そこで5年前にまでさかのぼって自分のせいだと謝っちゃうのが雪菜なんだよなぁ
朋と雪菜ほんと仲良くなってる。依緒の存在感が……。でも正直依緒は武也とセットでけしかける立場でしかなくなってしまったから、朋は動かしやすいキャラよなぁ
ストラスブールで再会したときも思ったが、かずさ、でっかい赤ちゃんだな・・・
この親子の会話ほんと良い。質感がある
有名人となったかずさと無理なく引き合わせるための春希のマスコミ就職設定。だけでなく、雪菜もプロデビューを周囲から懇願されながら「歌は趣味」と割り切って断り続ける。社会というパブリックな空間にさらされ続けなければいけないプロの仕事と、きわめて私的な空間であることが望まれる恋愛の対比を、3人の境遇と絡めて構築しているように思える。まだあんまし考えが固まってないけど
精神がズタボロになっていちばん人に頼りたいときに大切なひとに電話する。かずさも春希と同じことをやってる。
といっても春希は雪菜でもかずさでもなく、3人の別の女性に電話したんだけど・・・
そういや5年前の文化祭直前にもかずさ熱出してよわよわでめちゃくちゃ可愛かったな
昔春希に作ってもらったボンゴレ雑炊を意地でも食べたいかずさかわええ……反則だよこんなん
かずさの立ち絵、頬がめちゃくちゃ高頻度で赤く染まる。しかも差分が3つ以上ない?
萌え袖っぽいのもずるい
こいつら互いにプロポーズしまくってるじゃねえか
春希が母親と疎遠なの、物語全体にとって実はかなり重要なのかもしれないなぁ。深層部分で。
春希と冬馬曜子の会話もくっそ面白いww 砂糖水で吹いた
冬馬曜子いいなぁ・・・筋が通った親馬鹿のエゴイストだ。
→2.俺からは連絡しないって約束だ
→2.何も心配いらないから
とんでもねえ展開を仕掛けてきやがった。おいおい
赤ちゃんというか要介護じゃん
・・・神様になった日!?!?
というかペットだな。すぐに噛み付いてきて言うこと聞かないけど、実は飼い主のことが大好きで甘えたがりな子犬
なんかな、かずさめちゃくちゃ可愛いけど、「雪菜よりかずさのほうがかわいい」「だから最終的に春希はかずさと結ばれる運命だ」じゃないんだよな。
2人のどっちが(プレーヤーの自分からして)かわいいかという問題ではない。
雪菜よりかずさのほうがかわいくてヒロインとして魅力的、なんじゃなくて、雪菜といるときの春希より、かずさといるときの春希のほうが楽しそうで幸せそうなんだよな。それが2人の決定的な違い。
プレーヤーにとって2人のどちらが魅力的かはどうでもいい。そういう気持ちではプレイできない。
春希を抜きにはかずさも雪菜も語れないし比べられない。それは、かずさと雪菜を抜きには春希を語れないのとまったく同じ。
こんなにも自然体で生き生きとしている春希を見せつけられたら、こっちとしても「お前……しゃーねえな……かずさと幸せになれ……」というしかなくなるじゃないか。それがどれだけひとりの女性を傷つけることになったとしても。
そして、雪菜のもっともかわいそうなのは、おそらく今の自分(プレーヤー)とまったく同じ心境までも達してしまっているということ。
ただ最愛の彼氏に、長年ずーっと一途に想ってきた相手に振られるんじゃない。自分といるときの彼よりも、もうひとりと一緒にいたほうがずっと彼は幸せだと確信してしまったから、相手のことをいちばんに考える彼女は、それを自分から受け入れるしかない。だから「振ってあげる」んだ。ただ振られるよりも、どれだけ残酷なことか。
それは別に今に始まったことじゃなく、もう3回も繰り返してきたことだ。負けることに関しては右に出る者がいない。雪菜は春希にとっていちばん大事なひとだからこそ、春希と結ばれることに関して世界でいちばん向いていない。小木曽雪菜はそういう女。
いちばん大好きなひとのいちばん幸せなときが、自分以外のひとといるときだったら、諦めるしかない。雪菜はそういう人間で、だからこそ春希を好きになり、ここまで生きてきた。
・・・というようなことを、別に雪菜はいっさい出てきていないのに、ただ春希とかずさが画面内で楽しそうに掛け合っているだけなのに、考えてしまう。
もう「かずさホントかわいいなぁちくしょう」とかそういう次元ではない。・・・小木曽雪菜に、なっています。いま。ずっと。このゲームをプレイしているあいだじゅう、わたしは。小木曽雪菜に。
もしいま小木曽雪菜が画面に現れたら、小木曽雪菜が2人いることになってしまう。それは困る。
いくらでも自分を撮っていいけど片っ端から消す……逢坂恵夢!?!?めぐむたん!こんなところに!!
やっぱりちはやふるじゃないか!!!
ふううううううううううううううううううううう
・・・・・・・・・・・・・・・前言撤回。かずさホントかわいいなぁちくしょう!!!!!!!!!!!!!
あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜そうかぁ・・・・・・・・・・ここでも雪菜かぁ・・・・・・・・ほんっっっといやらしいわこのゲーム。
どこまでも丁寧に作られている。どこまでも丁寧にひとりの女性を悲しませようと・・・・・・・・・・・
だめだ。眼鏡かずさがかわいすぎて涙でてきた。スチルの出来が良くて泣いたの人生で初めてだ。
あと女の子がかわいすぎて泣いたのも。
いや〜、物語とか春希とかを置いといて、自分の趣味だけでいうとかずさめっちゃ好みだな。
生活力のないキャラが性癖。ガルパンのミカさんのような。
で、かずさって結局憧れの対象なんだよな。鑑賞物として非常に優れている。ピアニストだからそれでいいんだけど。
自分とは違う。自分はここまで振り切れない。だからこそ憧れる。
いっぽう雪菜は「自分」。感情移入を通り越して一体化してしまう。(と思い込んでしまう)
これはおそらく自分だけじゃなくて、春希も多かれ少なかれこうした傾向があると思う。
要するに、春希とかずさがあんなに相性がいいのは、お互いに全然似ていない真逆の存在だから。自分にはないところを相手に見出してお互いに憧れ依存しあえる。
真反対だから口論もするけどそれが楽しいという関係。
それに対して春希と雪菜は似すぎている。ふたりとも自分で責任を抱え込んで相手に余計に迷惑をかける面倒くさい人間。
雪菜と一緒にいるとき、春希は自分の嫌な一面を余計に意識させられ、自分がますます嫌いになるんじゃないだろうか。雪菜もそう。
ゲーム画面をスクショする自分も、かずさの魅力的な姿をカメラに収める春希と同じだ・・・
雪菜がかずさのことを考えて苦しんでしまうように、かずさだって雪菜に遠慮して春希と決定的な関係になろうとはしないはずだ。(なるだろうけど)
かずさにも自罰的な感情、罪悪感はあるはずで、それが今後、より春希と深い仲になってからじっくり見られるといいな。
あ〜〜〜それで雪菜のライブのことを春希に隠しちゃうわけか。いいぞ、罪悪感に苛まれろ、かずさ。
うーわ・・・取材者ー取材対象者の関係性を、そして取材道具のレコーダーを、こうして逆手に取ってくるとは……
ほんと名シーンしかないな。大筋は予想がついても、具体的なシーン構成ややり取りがこちらの想像の何段も上を行き続ける。
しっかり春希にチケット渡すのね。かずさ偉い。そこが雪菜との違いであり、負けヒロインになるには、最強の敗北者になるには足りないところ。
「行かない」と「行けない」ってどんな選択肢やねん!ほぼ同じじゃんww
うわ〜〜これは巧妙だなぁ・・・
かずさがイブの夜に春希に声をかけなかったとしても、取材で会うことになっていたという事実で客観的にはかずさの責任が軽くなるはずだが、かずさ本人がそう簡単に割り切れるはずもない、と。
さいしょ春希と一緒に観に来てるのかと思った。チケット1枚だけだもんな。なるほど。こう使うのか。
もう許して……選択肢いやだ……選びたくない……どっちも……
冬馬かずさ。敗者みたいな顔して毎回勝ち逃げする女
とりあえずきりが良さそうなのでここまで!
「こんな色ボケた音」=「結構わたし好み」の音、なのね、かずさママ。
春希はかずさの言葉、態度、人間性を大衆に「翻訳」する役割、か…… 地の文(モノローグ)もある意味ではプレイヤーへの翻訳といえるかも
"最後の日"
・・・・・・・・そうか〜〜〜〜〜〜〜〜
勿体ぶってかずさが話し出すから何かと思ったら・・・・・・・・そうか〜〜〜〜〜そういうことか〜〜〜〜〜〜〜〜
雪菜はずっと、「3人でずっと一緒にいようねと自分が言っていたくせにわたしが抜け駆け的に春希に告白してしまったこと」に罪悪感を感じていた。
と、春希および我々は思っていた。
それは決して間違った認識ではない。雪菜は明らかに自分を責めている。
しかし、そこに抜けているピースがあった。3人のうちのもうひとり、冬馬かずさ。
彼女にとって、雪菜のその罪悪感は不当なものだった。
なぜなら、本当に抜け駆けしたのは自分だったのだから。そして、その翌日に自宅へ訪問してきた春希から「"俺から"雪菜に告白して付き合うことになった」と聞いたとき、すべてを察した。自分の抜け駆けを雪菜は見ていた。だからこそ雪菜はそのあとすぐに"抜け駆け"を、本当は抜け駆けではない抜け駆けをしたのだとわかってしまった。だから、真に抜け駆けたことにずっと罪悪感・責任を感じていたのはかずさだったのだ。
一般的に、誰が最初に一線を越えたか、抜け駆けたかなんて、恋愛においてそこまで気にすることじゃない。
恋愛は法の範囲内で何でもやっていい異種格闘技、本気の戦いだ。先を越されてもいくらでも奪えばいいし、先を越してしまったことにクヨクヨ固執するなんて馬鹿げている。一般的には。
それでも、恋愛において「一般的には」なんて留保はナンセンスだ。そもそも恋愛の本質は一般性が通用しない、どこまでも私的な人間同士のかかわりであるはずだ。
雪菜もかずさも、自分が抜け駆けしたことを一生引きずっている。
雪菜に対する「なんでそんなに抜け駆けたことに固執するんだ」という疑問・誹りは、ここにきてかずさの抜け駆けが明かされたことでより説得的になった。
自分ではなくかずさがまず抜け駆けたことに対抗して、恋人関係になるという、より踏み込んだ抜け駆けを実行したためだ。
そして、この件に関するかずさの心境はより複雑だ。「抜け駆けたわたしが悪い」という単純な自責の念だけでなく、ここで吐露したように、「本当に最初に踏み込んだのはわたしなのに、なんで春希の恋人はわたしじゃないんだ」という悲嘆の念、雪菜への恨みがましい想い、それを抱いてしまう自分への──元はと言えば自分の行いが原因なのに──自責の念。これらが混ざり合い、自暴自棄に傾き、決してそれを許さない自意識。とてもじゃないが言語で形容できない、永久に抜けられない怨嗟と悔恨の袋小路のなかにかずさはいた。
わたしはこれまで、そんな苦悩の渦中にいる人物は雪菜(と春希)だけだと思っていた。
かずさも確かに、他に恋人がいる春希と一夜限り関係を持ってしまったこと、および互いの精神的な繋がりは一夜限りのものではないことを、雪菜に対して懺悔したい感情を抱いて苦悩しているとは思っていた。せいぜいそれくらいだろうと。
しかし、春希に最初にキスをしたのがかずさであると、しかもそれを雪菜が見ていたと、それをかずさが察していたと明らかになったとき、かずさに対して自分はとんでもない思い違いをしていたのだと愕然とした。ちょうど春希がそうなったように。
「敗者みたいな顔して毎回勝ち逃げする女」なんて形容して悪かった。・・・いや、これも間違いじゃないんだけど、「勝っているはずなのに敗北感を抱かざるを得ない状況に毎回追い込まれる女」というか……これはほとんど雪菜と同じじゃないか。
雪菜とかずさ、対照的でありながら、対照的であるからこそ、鏡写しのようにそっくりな2人。2人して同じようなことで思い悩み、まさにその「対照的なはずなのに同じようなことで思い悩む」こと自体に思い悩む2人…………
ごめんなさい。このゲームを舐めていました。
そう何回思わせれば気が済むんだこのゲームは。
たまらず序章の文化祭ステージ後を少し見返したら、記憶違い・見間違いでなければ、いま語られたかずさのキスとそれを目撃する雪菜の描写が新たに追加されていた。……最初っからあったわけじゃないよね?自分がすっかり忘れてただけだとしたら流石に恥ずかしいな。
雪菜が春希と付き合い始めたあとで、雪菜とかずさが屋上で抱き合うシーンも、今ではもっっと色々な意味を読み込まずにはいられない。
でも、本当はどちらが抜け駆けしたか、どちらが最初にキスを/告白をしたかはあんまり関係なく、3人の居心地の良い間柄が崩壊するのはどう考えても時間の問題だった。
そんなことは雪菜もかずさも十分わかっている。それでも、そう認めてしまったら、自分の行いを卑怯にも正当化することに耐えられないから、彼女たちは「自分のせいで」と思い込む。思い込まずにはいられない。そうしないと、自分の醜さに耐えられないから。
これは春希もまったく同様で、要するにこのゲームでは3人とも「自分の罪の意識にどう付き合っていくか」が根本的なテーマとなっている。
……罪と罰を読み返したほうがいいかな。
あと、雪菜は、かずさと春希の関係に自分があとから割り込んで春希を奪ったことに罪悪感を覚えているとずっと言っているけれど、それは音楽室でのピアノを介した親交の始まりのあとで自分が歌を介して深く関わり始めたことを指すだけでなく、文化祭ステージ後に、先にかずさが春希へキスをしたのに、それを見た雪菜が焦ってあとから告白をして恋人の座を奪ったことも含んでいたのだなぁと気付いた。自分だけあとからだったり早かったりと忙しないが、そのどの見方もが雪菜にとっては自分を縛る呪いなんだなぁ。
それから、このシーンは魅せ方も抜群に上手い。
椅子に座っている自分(春希)の顔をかずさが覗き込んでくる──まるで"あの日"雪菜がしたみたいに──でもあの場面をかずさが見ていたはずはない。じゃあなんで──今のかずさがあの日の雪菜を真似ているんじゃない。あの日、雪菜がほんの少し前のかずさの真似をしていたんだ────
という、春希の思考過程の説得的かつダイナミックさ。ミステリーの謎解きのようで非常に面白かった。
単にかずさは口頭で過去の真相を打ち明けてもいいところを、春希の視点で、現在の状況としっかり繋げてドラマチックに"発見"させたのが上手い。
しかも、ここでもノベルゲームのシステムを使いこなしている。テキストと立ち絵、そして背景。
かずさの顔が至近距離にある場面で敢えて立ち絵を見せない工夫。背景の水平パンからクローズアップの演出。そしてかずさの目元が見えないキスのスチル……
完璧でした。小説でも漫画でも映像でも出せない、ADVだからこそ最大の効力を発揮する繊細で微妙な塩梅をうまーーく突いている。
翌日
場面転換のフラッシュ、射精演出みたいだな〜〜と思ったら本当に射精(夢精)してて草
NORMAL END終わり
明らかにTrueエンディングじゃない……いやこれがTrueでも困るけど
かずさが春希に振られてボロボロに泣き喚き散らす姿、ぜんぜん響かなかった。
かずさが失恋する姿よりも、雪菜が失恋する姿のほうがよっぽど心を動かされる。
……これは、雪菜のほうが好きということなんだろうか?かずさのほうが好きということなんだろうか?
わからないけれど、とにかく、そうだった。
かずさ、自暴自棄になって高熱を出して混乱しているとはいえ、流石に言い分がめちゃくちゃ過ぎるし、その状態の彼女が振られて泣き喚いてもうーんという感じ。
やっぱりこの物語をちゃんと終わらせるためには、雪菜とかずさがしっかり対面するべきだな。
流石に帰国後一度も会わないのはなぁ。
あと公演後に冬馬曜子が自分のためのタクシーを呼んで消息を絶った件も未解決のまま。
あと依緒と武也の過去がちゃんと明かされて結ばれないまま終わるのは許されない。このペアがTrueエンド判定機だな。
浮気ルート
いや〜ここまで自分が受け入れられないとは思わんかった。
いちおうこれまでの別ヒロインルートでは浮気しても先方(雪菜)にしっかり義理立てして別れていたからまぁ認められたが、がっつり不倫だと駄目なのか自分は…… モノガミー規範に囚われてる?
ここで選択肢か〜〜
1.眼鏡を外す 2.そのまま唇を奪う
1だと春希とかずさの関係がスクープされて破局or開き直り, 2だと普通に隠し通したまま不倫?雪菜にはもう気付かれてるだろうけど
いきなり変装とるの意味不明だと思ったけどあれか、基盤のない不倫関係だからこそ世間に認められてどんな形でも自分たちの関係を確固たるものにしたかったわけか。なるほど
あちゃ〜〜
世界でただひとり愛している男とずっと一緒にはいられない代わりにその男の子を生もうとしている。
その子がいれば生きていけるから。
典型的なエゴに塗れた出産願望でグロいな〜〜〜
というか今更だけど「女になる」とか「あたしにとって男はお前だけだ」みたいな男/女の言い回しには(異)性愛中心主義を感じて気持ちわりぃ〜となる。
まぁそれがやならエロゲなんてやるなっちゅう話ですけどね……
適応障害なっとるやん。これはちょっとおもしろいな
外界から引きこもるのは千晶のときと同じだが、今は社会人なのが大きな違いか。雪菜を裏切ってるのはいつものことだし……
春希ウィーン移住説
麻里さんのアメリカのときに既に一度やってるからあんまり驚きはしないが。
これは一周回ってかずさBAD ENDっぽいな
かずさを非日常にしてしまっている。いっぽう雪菜は日常か……
雪菜といるときの春希より、かずさといるときの春希のほうが楽しそうだと言ったが、非日常が楽しいのは当たり前のことだ
それはいくら激しく燃え上がっても、退屈で安定的な日常へは変貌しない。
まぁ、非日常より日常のほうが、短い幸福より長い幸福のほうが良いとは限らないんだけれども。
雪菜ルートで春希と雪菜は互いに「あなたを一生愛するよ。絶対に飽きない」みたいなことを言ってたような気がする(自信ない)が、これは日常の象徴としての雪菜を考えれば、大それた約束ではなく当たり前のことだ。
千晶という追加ヒロインとほとんど同様のポジションにかずさが収まってしまったことで、見かけ上の絶対的ヒロイン感とは裏腹に、かずさの格が下がってしまっている。おそらくそこまで織り込み済みでこのルートをどう終わらせてくるのか非常に楽しみ
かずさとの引きこもり生活が始まって以来雪を見ていないようだけれど、ここで「雪」はいかなる意味合いを付されているのか
ひとつは「雪菜」の不在、意図的な忘却を物語っているだろうが、かずさと春希ふたりにとって「雪が降らない」とは幸せの暗喩か、それとも破滅の暗喩か。
雪を見に行くための2人旅
女の子と2人、破滅的な逃避行いいぞ〜〜〜
結婚って何なんだろうと不思議に思えてきた。
雪菜と春希の関係にとっての結婚は、2人の愛情に基づく関係が順当にたどるステップの1つであり、家族の仲が良好な小木曽家にとっても「家族」がひとり増える大事な出来事だ。
しかしここでかずさと春希が取り結ぶ「結婚」は、その法的・社会的な意味はほとんど剥ぎ取られ、もう先が無いことは分かりきっている2人の関係がそれでも末永く続くことを反実仮想的に願うためのもの。オタクが好きな陳腐な言い回しでこう表現してもいい。────祈り、と。
ただ2人の愛情に満ちた関係の確かさを2人の間でのみ確認し合う単語になっており、社会を否定して2人だけの世界に閉じこもろうとするそんな彼らが最後の最後にすがる言葉が、社会と国家のシステムの中に順応することを示す「結婚」であるというのは矛盾していて馬鹿げているようにも感じるし、その矛盾、馬鹿馬鹿しさが転じてふたりの切実さの証左にも思えてくる。
ただ、本当に「結婚」しかないのか、2人の関係の強固さをただ私的に確認するための手段・単語は他にあるのではないか、とは思う。まぁ、言葉であらわされる時点で社会性にまみれているためどうあがいても矛盾は生まれ、2人だけの関係を徹底したいのなら、言葉で表せない2人だけの暗号のような非-言語で繋がるしかないのかな。(君膵?)
翌朝
おやすみプンプンにならなくて良かった〜〜〜
結婚"ごっこ" 「今思い返すと馬鹿みたいだな」
自分が音信不通になったのに周りの人が優しくて罪悪感で余計に精神のバランスを崩すの、わかる〜〜〜
編集部いい人たちだけど、でも新人をこき使いすぎだし全面的に労働環境がヤバいから、現実水準では「いい人たちだね〜この人達のもとで働けてよかったね春希」で終わらせてはいけない。
そうかぁ。
かずさは千晶と違って春希が自分に依存して自分のせいで壊れていくことに我慢出来なかったんだね。
そして、離別の時に決然とした態度を最後まで崩さずにいられるほど強くもない。雪菜のように強くはない。(「あなたを振ってあげる」)
かずさは春希と結ばれるには弱すぎて優しすぎた。
このENDおわり! これTrueっぽいけど良いのかな
いや〜〜〜雪菜は本当に強くて愚かだなぁ
春希視点で見ると、何度ひどく裏切っても最終的には自分を支えてくれる天使のような、まるで都合の良い女なんだけど、ここまでずーっと小木曽雪菜の人生の一端を垣間見てきたので、そんなことは絶対に言えない。思えない。
雪菜は自分が春希のいちばん大切な人にはなれないと、少なくとも"唯一の"いちばん大切な人にはなれないことを完全に受け入れた。
むしろ、その愛情がかずさと均等に半分ずつ分け与えられていないと不安がるくらいに。
……うーむ…………これは、100%前向きな結末とは捉えられないよなぁやっぱり。
春希は二度目の裏切り行為の反動で精神的な障害を抱え、そこから社会復帰していくのに必要な存在として雪菜を愛している。
では、春希が元の──冬馬かずさが愛した──"いつも通り"の春希に戻っても、彼の雪菜への想いは変わらずにいられるだろうか?
もうかずさは多分日本には帰ってこないだろうから、三度浮気することはないだろうけれど、それでも、雪菜が春希の"1位タイ"のままでいられるだろうか?
雪菜は春希の1番でなく2番めでいられさえすれば良い、と少なくとも口に出してはいるが、雪菜に依存しなくなった春希と、また関係を育んでいけるだろうか?
雪菜も、かずさも、春希も、それぞれに心配なところはある。
最後、雪が降る街なかで雪菜が歌う『届かない恋』は、やっぱり雪菜の失恋を想起せずにはいられない。
春希のいちばんには絶対に一生かけてもなれないことを確信して、それでも彼の側に一生立とうとする彼女の絶望を静かに叫ぶ歌にしか聞こえない。
あと、かずさが将来的に春希の子を産みそうな気配がしてたけどそこも特に言及はなしか。
1.眼鏡を外す 2.そのまま唇を奪う
→2 選んだけど、まさかの眼鏡差分でワロタ。ほんとにそれだけかいw いや、眼鏡かずさ最かわだからありがてぇけど。
1月27日、大阪出張の雪菜をホテルまで追いかけて交わってプロポーズした後の夜、雪菜がひとりシャワーを浴びるシーンで新規セリフ
「最後までわたしを騙し通して」「ねぇ、かずさ…今さら、返せないよ?だって五年だよ?」「キタナイな、わたし…」
春希がかずさと逢瀬していることに気付いている雪菜。
これ、前の選択肢というよりは2周目(いちど↑のENDを見たから)だから解放されたっぽい
あとはたぶん一緒
ステージ後に雪菜が春希の家へ行って仲直りしようとするのを朋が止める。春希の隣にかずさが引っ越してきたことを知っているため。
これはちゃんとした別ルートにいきそう
→2.寝顔を見つめる
→1.ずっと、残しておきたい
で未開放シーン
逆に春希の寝顔を見ながらかずさが独白する
「雪菜…どうして春希に連絡しないんだよ?…してくれないんだよ」「春希、待ってるのに。お前のこと、あんなに愛してるのに」「いいのかよ、このままにしておいて。春希が悩んでるの、放っておいていいのかよ?」
→これ以降は同じ(ノーマルendか浮気end)
1月18日 雪菜のライブチケットをかずさに渡された場面
1.行かない 2.行けない
→1
ライブ後、朋が観に来ていたかずさの正体に気づく
1月13日 だって… かずさの密着取材を自分が担当すると上司に告げる場面
1かずさのためだから 2何も心配いらないから
→1
その晩、ホテルに泊まるかずさが眠れずに起きる「昨日寝すぎただけだ。ホームシックじゃない。もうわたしには帰るところなんかない」
15日、共同生活が始まり、ピアノの練習風景の取材を断ったかずさ「だってさ…お前に最高の冬馬かずさを見せるためだけにあたしは日本まで来たんだぞ?」
17日、川沿いを2人で散歩しながら写真をとられるかずさ「こんなに楽しいってわかってたのに…」「こんな気持ちのまま帰国したら余計に辛くなるってわかってるのに…」「恨むよ、母さん…」
攻略みる
どうやら既にみた2つのルートはノーマルEND3(BADっぽいやつ)と浮気END(TRUEっぽいやつ)らしい。
かずさENDと雪菜ENDが残っている……どちらから見るべきか……
雪菜ルート
ええ〜〜雪菜がビンタするなんて初めてだと思ったらかずさのためかい!さすが小木曽雪菜
小木曽雪菜、誰よりも北原春希と冬馬かずさのことをよくわかっている
小木曽雪菜・・・・・・・・・・こんなに信頼できる人間、いる???
小木曽雪菜さん、偉すぎる・・・・・本当に尊敬する
ええ・・・・・・冬馬曜子、衝撃の真実
なんかいきなりKeyみたいな雰囲気になってきたんだけど。
普通のエロゲの個別ルートみたいな。いやこれもエロゲの個別ルートだけど。
これまでは基本的にずーっと恋愛関係のもつれでさんざん泣かされて打ちのめされてきたけど、ここにきてフツーに直球の感動モノみたいなのが出てきて困惑しながら泣いている。
しかし、冬馬親子の仲の良さ、強い結びつきはこれまでも丁寧に見事に描かれてきたし、この2人の関係が大好きなので、取ってつけたような感動ポルノ感はないし、めちゃくちゃクオリティが高い。
それに、かずさが真実を知ってしまった直接の原因を作ったのが、春希が深夜にこっそり雪菜へ一方通行のメールを送っていたのをかずさが見て傷ついたことだという持っていき方も上手い。ちょっと強引な気もするが、うまい。ちゃんと雪菜がプロットの蚊帳の外じゃないのがいい。
なんか第2部(終章)での追加ヒロイン3名を順に思い出す元気玉展開はじまったんですけど。みんな懐かしいなおい。千晶〜〜〜
2部のあのイブの夜は、春希自身が茫然自失して彼女らに縋り付いたけれど、今回は春希自身ではなく、かずさがかなり心配な状況に置かれていて、彼はそれを心配し、責任を感じ、ものすごく思い悩んで、周りの人に頼ろうとしている。
その、他人のために自分がどうするべきかわからなくて放浪する春希の心情がグッとくる……2年前のイブよりもずっと強くなったよ。
それも、小春を思い浮かべて「お前ならかずさに対してどうしてやるんだ?」と語りかけているのが顕著だが、ここでは春希はかずさを恋愛・愛欲の対象として全く見ていない。むしろ庇護対象として執着している。浮気ルートとは大違いだ。
春希じしんが言っているように、それでも、かずさの人生を他人である自分が勝手に選んで決めていいのか、という問題がある。
たしかにかずさは今自分の将来をいっさい考えられなくなっているだろうけれど、それでももう大人なんだし、決定権は彼女にあるはずだ。
春希もそんなことは十分承知で、それでも、だからといって自分が何もせずに傍観しているのに耐えられない、他人の人生に介入する暴力性と、それによってもっと色んな人の人生をめちゃくちゃにする暴力性も含めて、すべて自分で背負い込むのだと覚悟している。
決して褒められたことじゃないけど、それでも自分はこの春希を格好いいと思う。少なくとも浮気しているときの彼よりは。
やっぱり格が違うな〜〜
さっきまでの2ルートとは大違いだ。
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
マジか!!!!!!!!!!!!!!!!!!
完全にミスリードされてた。春希じゃないんかい!公園のベンチで呆然としてて草
雪菜ああああああああ!!!!!!!!!!!!これで勝つる!
やっぱり雪菜とかずさがちゃんと対面しない限りこの物語は終われないんだよな。やっと、やっっっとだよ。
雪菜にすがりついて救われたいと思ってしまった時点で自分は北原春希にはなれない……
雪菜の対かずさ煽り力高すぎて草
そういや知り合った時からこの2人の力関係はこんな感じだったな……懐かしい。。
対冬馬曜子戦も圧勝で草 ほんとこういうとこ親子だな〜〜ってのが見えて最高
雪菜がかずさに向けてしゃべるたびに泣いてる
河川敷で殴り合ったらダチ展開(キャットファイトともいう)
2月20日〜
雪菜「今夜は……寝かさないよ」 WA2はこういうゲームです
「私たち3人が揃ったら最強」展開に弱いからずっと泣いてる
美代子さん……美代ちゃん何歳なんだ……
おわり
こちらの生ぬるい妥協点、もうこれでめでたしめでたしで良いだろ……という想いを徹底的に裏切って、どこまでも誠実に「3人」の、「春希」と「雪菜」と「かずさ」の物語をやっていた。本当に素晴らしい。参りましたとしか言えない。
かずさルート
悪魔との血の契約とか、やけに仰々しい言い回しが多い
2月18日〜
武也・・・
もう嫌だ。なんでこんなものを娯楽としてわざわざ進んで体験しなくちゃならないんだ。
さっき雪菜が振られたときは、これまでの歴代雪菜振られシーンのなかでいちばん涙が出てこなかった(展開に納得できずリアリティが感じられなかったので)けど、そのリアリティの無さもすべて織り込み済みで、その後の雪菜の "周り"、雪菜当人のいう「関係ない人たち」に春希が相対しなければならない一連のシーンの周到な、正しい地獄の様相に、もう、本当になんて言ったらいいのかわからない。
雪菜が、ただひとり振られて涙を流すのなら、こちらも気持ちよく涙を流せた。でも、いま、ここでは、雪菜は頑なに認めようとしない。自分が振られたことを。春希の罪を。そのどうしようもない哀れさを、周到に雪菜の周りの、彼女を愛する人たちの様子を描写することで浮き彫りにしている。見てられない。こんなの見たくない。
雪菜はここにきて「わたしたち"3人"の問題だ」と言う。雪菜はかずさと会ってすらいないのに。言ってることが何もかもおかしい。そんなに3人を大切にしたいのなら今すぐにでも冬馬かずさと会って話すべきだ。別ルートでのように。なのに雪菜は、自分ひとりで解決しようとしている。そんな、何もかも矛盾して錯乱している雪菜を周りの目線から見るのがつらい。
雪菜も雪菜母も、誰かひとり(春希)がすべて悪い、すべての罪を負っている、ということをどうしても認めたくない性格、なるべくなら悪人が存在するとは思いたくない性善説にすがっている人たちで、『高慢と偏見』の長女ジェインっぽい。
同級生3人で永遠に痴話喧嘩をやってるだけの話とみせかけて、実は3人ぞれぞれの「家族」が裏ではかなり重要な役目を果たしている物語なんだよな。
父がおらず母とはほとんど親交を絶っている春希、絵に描いたように仲睦まじい4人家族の雪菜、父を知らず母とは一時期関係を絶っていたが今では深い結び付きで共に生きているかずさ。
ここで雪菜の父に糾弾されるというのは、「父親に叱ってもらった記憶がもうほとんど残っていない」春希にとって、一種の、きわめて歪んだ形で経験することになった通過儀礼の場面だとも言える。
雪菜と一緒に生きることが、雪菜の家族と一緒に生きることと不可分である以上、そして、雪菜ではなくかずさを選んだ理由の一つが、かずさがこれから共に生きていく家族を失った(まだ失ってはないけど)ことである以上、ここで雪菜の両親と向き合うというのは春希にとってもこの物語にとっても非常に重要なシーンだと感じる。
こんなにも「家族」のしがらみを、残酷さを、その牧歌的なほどにグロテスクな様を描けるのか。
誰かを選ぶ物語というよりは、誰かを選ばない選択をする物語
「同じ大きさの、違う幸せ」
さんにんで!!!!!話し合え!!!!!!!
・・・しかし、「対話」の、「関係」の、2人ではなく3人でのそれらの可能性/不可能性というのは、なんだかなぁ
「立ち絵」と向き合い、画面下部の台詞とモノローグで話が進行するADVのシステム自体にその根源的な問題意識とその発露を読み込むことも出来そう
うわ〜〜・・・・・
春希と恋人でいられないなら、「3人」を求める。
春希に振られるだけでなく、かずさにも必要とされていないと突きつけられる。
ここにきて春希の家庭環境の設定がめちゃくちゃクリティカルに効いてくる。
雪菜の家庭環境の設定がクリティカルに効いてくる。
かずさの・・・
家庭環境だけでなく、仕事の設定も、人間性もだな。
「世界」と書いて「おや」と読み、「水」と書いて「せかい」と読む。
なんだか途端にセカイ系っぽくも思えるが、かずさと春希の2人だけでセカイに閉じこもるのではなく、春希は世界と触れ続けるが「その刺激をかずさのところには持ち込まない」というパイプ・栄養管の役割を果たすつもりだから違う。
春希は、雪菜は世界と触れ合わずには生きていけない人間だと断定し、「それを説明したところで、雪菜にはわかってもらえるわけがない」と確信しているが、本当にそうだろうか?・・・うーむ、たとえそうだとしても、ひとまずはそれを説明するくらいはしてほしかったなぁ……。
「俺たちは、互いに高め合おうとか、悪いところを直して行こうとか、そういう前向きな発展は望まない
何も変わらず、何も足さず、何も引かず。今の自分たちを何もかも肯定し、受け入れる。」
天気の子!?やっぱりセカイ系じゃないか
松岡さん・・・
おー良かった。かずさと雪菜が会って話をしてくれた。
会話がヤバすぎるけど。
・・・・・
雪菜は春希がいなくても家族や周りの人たちに囲まれて生きていけるから、「あなたに捨てられても、世界と自分を切り離せなかった」から、それがかずさとの決定的な差だから春希に振られたみたいになってるけど、どうなんだろう。
もちろんそれもあるけど、より本質的には、かずさにはピアノがあって、雪菜にはかずさのピアノに相当するものがないから、じゃないか。
だって、かずさも5年前に春希と別れてから、ずっとピアノに春希を投影することで生きてきた。ピアノを通じて世界と自分を繋げてきた。
でも雪菜には、人生を賭けて没頭できるような、それを自分と世界の立脚点とするような「何か」はない。そういうものを必要とする生き方をしていない。
雪菜にとって「歌」はそうじゃない。
雪菜が好きなのは、歌でも、あくまで「カラオケ」だから。「趣味は歌うこと、特技は歌い続けること」だから。
「特技は歌うこと」ではない。
雪菜の歌の才能がプロレベルに満たないのが問題なのではない。
それこそ朋が熱心にプロモートするように、たとえプロとしてやっていけるとしても、雪菜自身がそういうものとして歌と関係を取り結んでいないのが肝心なんだ。
彼女にとって、歌はあくまでも日常に寄り添い、日常の息抜きとするもので、日常そのものでは、人生そのものではない。
かずさにとってのピアノのようなものではない。
ピアノは自分で旋律を奏でられるけど、カラオケは他人の──チープな──旋律がないと成立しない。自分ひとりでは歌えない。(鼻歌はひとりで成立するけど)
軽音楽同好会3人の出会いのきっかけとなったのは、かずさのピアノだ。それに春希の下手なギターが加わって、最後に2人の伴奏に雪菜が鼻歌を乗せる形で成立した。このきっかけの構図は、雪菜が2人のあとから遅れて関係を取り結んだということだけではなく、そもそも自分からは関係を取り結ぶことができないことがポイントだ。後から遅れたのが問題なんじゃなくて、後から遅れる形しか彼女がとれないのが問題なんだ。
小木曽雪菜は、世界と、そういう関係の取り結び方をして生きている。そういうふうにしか生きていけない人間だ。かずさが、世界とああいうふうにしか生きていけない人間であるように。
だから、雪菜ENDでも、決して春希と2人じゃなく、あくまでかずさも含めた3人であろうとする。
かずさENDでは決して3人ではいられないのと対照的に。
雪菜との初デート、カラオケでの「趣味は歌うこと、特技は歌い続けること」という台詞が、なんだかんだでこのゲームでいちばん好きだ。
だから無理やりこうして本筋と繋げて解釈しようとしているんだけど、自分のなかは、やっぱりこの台詞が雪菜の本質であり、WHITE ALBUM 2の本質だと思う。
俺の愛した小木曽雪菜は、そういう子なんだ。
そういう物語だったから、大好きだったんだ。
かずさの日本追加公演は、4ルート中、結局、公演が中止になる雪菜ノーマルEND以外の3つでは全て大成功する。
春希との一晩だけの結婚生活を胸に彼を必死で遠ざけて、1週間神がかり的に仕上げた浮気END。
軽音楽同好会を再結成して、ボーナストラック用の新曲の練習をする春希と雪菜を置いて、ひとりで挑んだ雪菜TURE END。
そして、雪菜と決別し、母親と、日本と決別し、春希とだけ生きていくことを誓って、春希が側にいなくとも自分を護ってくれると信じきれたかずさTURE END。
こうしてみると、わりとどんな理由でも、どんな心境でもかずさは公演を大成功させられる圧倒的な才を持っていることがわかる。
それぞれのルートの切実さとは裏腹に。
かずさは割とどういう経緯でもきちんと本番までに仕上げて日本の観客と評論家を満足させられるし、実は春希が見ていてくれなくても、将来を約束してくれなくとも生きていけるように思える。
そして、春希がいずともかずさがコンサートをきちんとやり遂げたと知ったからこそ、雪菜は春希をかずさに譲る決心をするという皮肉
・・・これどっちだ!?!?
昨夜のかずさの自傷未遂もそうだけど、事故のミスリードのミスリードのミスリード・・・みたいになっててわからん
かずさと春希が、相手が先に逝ってしまったあとに自分がどうするのか、自分が死んだら雪菜と仲直りしてくれというかずさの言葉もすべてこの雪菜のほうのブラフだったのか?
こんなに長大な物語だけど、こちら側へのメッセージ、人生に活かせる教訓なんてものは一切ないのがいい。
これは彼ら、彼女らの人生の話であって、わたしはそれをただ垣間見させもらっただけなんだから。
・・・まぁ読み取れる教訓があるとすれば、大阪でセックスはするな、くらいかな
・・・やっぱりブラフじゃねえか!!!
そうか〜〜、POWDER SNOWは雪菜作曲ってことでいいのかな。
だとしたら、↑で言った、雪菜は自分から旋律を作り出せないのがかずさ(と春希)との決定的な違いだというのを、ギターの弾き語りという面でも、作詞作曲という面でも克服したことになる。そして、かつての「ギター君」はもうそこにはおらず、雪菜が引き継ぐ形に。
それも、雪菜のアイデンティティである歌はそのままに、自分でつくって自分で奏でる音に自分の歌声を乗せられるようになって。
あの、2年前の痛みを克服して。
素晴らしいエンディングじゃないか。
最初は全然認められずに所詮ifルートだと思っていたけれど、こうしてみるとこれがTRUEという感じがしてきて悔しいなぁ。
・・・かずさと雪菜の関係がいちばん掘り下げられるから、雪菜ルートがいちばん好きではあるんだけど、あれは、このルートでも言及されていたように、「正しい」反実仮想的な世界という感じがする。
正しくなさ、自身の間違いを、罪をずっと追及してきたこの物語にとっては、これ以上ないくらい"正しい"幕切れという感じがする。
セーブスロットちょうど100個使用しておわった!足りない!!!
普通のゲームなら100個あれば十分だけど、これは200個くらいほしい。
ーーーコピペ終了ーーー
これまでやったエロゲで最高どころか、これまでに触れたことのある、小説や漫画、映画、アニメなどを含めたコンテンツ全般のなかでも明らかに最高レベルの作品でした。すごすぎて、一周まわって実はたいしてすごくないんじゃないかと疑心暗鬼になるほど。
ただ、自分が三角関係ドロドロ恋愛モノ大好きオタクだからこそ刺さった可能性は大いにあるので、一般的に薦められるのかはよくわからないです。まぁしかし世間でも圧倒的に評価されてるのでそういうことなんでしょうね。
いずれちゃんと感想をまとめたいんですが、今回はとりいそぎメモだけで。
尊敬する読書家-オタク- のホワルバ2記事。そうだよなぁ……本作の凄さは何よりもまずその構成の緻密さ、ロジカルさにあるよなぁ……
なぜ自分が三角関係モノをこんなに好きなのかと考えたとき、名称通りの幾何学的な美しさがいちばんの理由かもしれないと以前から思っていた──たとえば序章のプロローグ=エピローグの空港でのシーンの構図が顕著である──が、"ロジカル(論理的)" という単語も言い得て妙だなぁと感動した。
これ以上なく幾何学的=ロジカルに美しい構図
また、この記事ではかずさENDが正史であるときわめてロジカルに書かれていて、雪菜ENDがいちばん好きだった自分はいたたまれなくなった。「三角関係モノときいて、まず思いつく最悪の展開」がそれでも大好きなんだよ。悪いか
公式インタビュー。おもしろかった。「君が望む永遠」もやりたいけど、映画「きまぐれ☆オレンジロード あの日にかえりたい」をめちゃくちゃ観たくなった。
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