「債務超過」

第1,311回
おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。

 あなたは「債務超過」というものをご存じだろうか?きっと言葉は聞いたことがあると思う。しかし、内容は理解されていないのではないだろうか?
 イメージ的に、借金が多すぎる状態だと思っている人が多いでしょう。そして、それがゆえに倒産すると持っている人が多いでしょう?しかしそれは違います。
 えっ!違うの?と思われたことだろう。「債務超過」になったところで会社は倒産しない。借金が少なくても「債務超過」にはなるのである。

 「債務超過」とは、貸借対照表B/Sの右下にある純資産がマイナスになることを「債務超過」という。借金が多くても少なくても「債務超過」にはなるのだ。だから、「債務超過」になったからといって、会社は倒産しないのだ。
 純資産とは、未上場企業の場合は資本金と利益剰余金の合計が基本だ。その場合、利益剰余金のない創業したての会社はすぐに「債務超過」になりやすい。
 いまは資本金が1円から株式会社を作ることが出来るが、現実的に1円だと設立費用だけで数十万円かかるので、いきなり「債務超過」になるのだ。我が社も創業した瞬間に「債務超過」になっている。
 資本金300万円で会社を設立したが、数十万の設立費用を計上した後、300万円でキャドとパソコンを購入している。まだ利益が出ていないのに、買い物をしているので、資本金より大きな買い物をした時点で「債務超過」になるわけだ。創業5年程は「債務超過」など気にしない方が良いのである。
 逆に社歴が長いのに「債務超過」になる方が危険である。要するに毎年の利益を積み重ねた利益剰余金と資本金を足し合わせた金額よりも、赤字になった金額の方が大きいという意味だ。借金とは全く関係はないのです。

 逆に純資産が黒字の状態を「資本超過」と言います。この状態が企業としては正常な状態と言えるでしょう。これは、毎年の当期純利益を黒字で積み上げて分厚くしていく以外にありません。長年の積み重ねが、強い財務基盤を作るのに必須ということです。
 そしてこれを内部留保というのだ。だから、内部留保とは現金ではないため、課税もできないし、放出などしたら企業はすぐに債務超過になってしまう。分かっていない政治家がバカな発言をしているわけだ。

 税金を払わないように赤字すれすれにしたり、ちょい赤字にしたりなどせず、堂々と法人税を支払って、利益剰余金を積み上げることが、中小企業が健全に自己資本比率を上げる唯一の方法なのです。1,000万円以上に増資は行わない方が良いです。下請法の適応外になると面倒ですよ!

 いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。

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シンジ

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