「実力主義」

おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。

 世の中の人は、ビジネスは「実力主義」で評価されると思っている人が、いまだに多い。しかし、残念ながらこれは大きな間違いだ。
 ジョブ型雇用と言いだしている昨今だけれど、それでも私は「実力主義」を否定する。実力主義だと思っている人は、それが錯覚であることを知らないだけだ。

 世の中の人は、仕事が出来る人が評価されていると思い込んでいるが、実際にはそうじゃない。仕事ができそうな人。仕事ができそうに見える人。仕事ができそうに話す人が、高評価をされている。実際に実力のある人は、そんな仕事ができそうな人の下で、実務をこなしているのが、現状だ。
 きっと思い当たる人は多いだろう。しかし、そんな理不尽を認めたくないから、自分の脳には、「実力がある者が評価されるのだ」という希望的観測を植え込んでいるのです。そんなバカな!と思うだろうか?

 では、同僚であなたより先に出世した彼はどうだろうか?あなたより背が高くて、見た目もイケメンなのではないだろうか?人前で話すときに、落ち着いて話せる物怖じしない人ではないだろうか?
 人はその人の見た目で7割、態度が自信に満ちていることにより2割、感化されてしまう。実力など1割で十分なのだ。つまり、仕事ができそうな人を「仕事が出来る人」だと思い込んでしまうのだ。
 仕事でミスをしても、「今回はたまたまミスをしたのだろう?」と良く受け取ります。そして、次は上手く行くはずと、勝手に思ってしまうのだ。実際に仕事ができなくても、周りがフォローして、助けてくれることでいつの間にか仕事が完成し、次は上手くいってしまう。そうすると、「やっぱりあの人は出来る人なんだよね」という評価になっていくのだ。
 そんなバカな!ちゃんと評価しろよー!と思われるでしょう。しかし、みなさんの脳が無意識的にそのような評価をしてしまうのだから、致し方ない。評価者も、その雰囲気にのまれ、人事評価をしてしまう。実際、人事評価など、内容を「見える化」したとしても、この項目が出来ているか?などの項目は、手伝ってもらったかどうかなど、細かい部分は見ていないし、評価者の主観が入らないことはあり得ない。
 人が正確に人を評価するなんてことはできないのだ。評価をする側も当然そうだけれど、周りが勝手に思い込むのです。そして、失敗しそうな仕事の出来そうな人を、落とし穴の手前で呼び止めてあげるようになるのです。頼まれてもいないのに。

 「実力主義」を強調する者ほど、実際には実力がなかったりするものです。本当の実力が何なのか?定義すらせずに、「実力主義」を振りかざすのはどうかと思う。人は結構肩書などにも錯覚させられている。
 株式会社〇〇の部長と書かれた名刺だと、瞬間的に「自分よりも偉い人だから、きっと優秀な人に違いない」そう思ってしまうのです。
 代表取締役って書いてあるより、代表取締役社長と書かれている方が、ピンと来る人も同じ心理的錯覚にとらわれていることになる。

 人は結局事実の伴わない「実力主義」を認めたくないために、脳が無意識的に相手の肩書や外見通りの実力がある人を、作り上げたくなるのです。だから、私のように実力がない者も、代表取締役をしていると、周りが勝手にフォローしてくれて、勝手に仕事が進んでいくのです。人と会うのも、代表取締役の肩書があるとまったく警戒されなくなるのだから、本当に不思議だ。そして、それは最大限利用すべきだと思っている。そうすることで、色々な人脈が広がり、周りを含めて自分の実力に出来るのだ。私は、個人の実力よりも、周りを含めた総合力こそ、本当の実力だと思っている。私を助けてくれる方々、いつもありがとうございます。

 いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。

シンジ

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