「年商」
おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。第1,104回です。
よく会社の規模を年商何億円の会社。などと言うが、会社の「年商」を気にする人が多い。「年商」とは、要するに会社の売上だ。年間の売上高のことだ。「年商」10億の会社ということは、年間売上が10億円規模の会社ということになる。それだけを聞くと、すごい!と思うだろうか?きっと私の会社が年商10億と言ったら、驚く人が多いだろう。だが、その「年商」という評価に注目してしまうのは、昭和のバブル期の残り香であることを忘れてはならない。年商を聞いても、もう少し細かく内容を見ないと、たいした会社じゃない場合もあるってことを知っておくべきだ。
例えば、年商10億円の会社があったとします。でも、年間の売上原価が9億円だったら、売上総利益は1億円しか残らないのだ。そして、社員が100人いれば、一人当たり100万円しか稼いでいないのだから、赤字にならないためには、平均年収は100万円以下ってことになる。それでは現実的ではないから、確実に赤字の会社だってことが分かりますよね。
例えば、年商1億円の会社だったとして、売上原価は5,000万円だったら、売上総利益は5,000万円だ。社員が10人だったら、一人当たり500万円の稼ぎで、かなり心もとない中小企業と分かる。
ところが、年商2,000万円の会社で、売上原価が200万円の場合、売上総利益は1,800万円だ。社員が2人なら、一人当たり900万円の稼ぎだから、零細企業としても、それなりの年収を得ている会社だと想像が出来る。
このように、規模だけではその会社の真の実力は見えてこないものなのだ。トヨタやソフトバンクの様な巨大企業は「年商」何十兆円と、とても大きな規模なのだが、決算書をよく見れば、トヨタは21兆円、ソフトバンクは22兆円もの借金があり、社員数が36万人もいるトヨタでは、一人当たりの稼ぎにすると、中小企業と大差ないわけだ。ソフトバンクにいたっては、最終赤字ですらある。
人は「年商」という一番大きな数字に注目しがちであるが、会社経営においては正直ほぼ意味のない数字なのだ。そのような数字に惑わされる人は、経営など出来ないのである。「年商」を自慢するような経営者がいたら、その会社が倒産する日も遠くないと思ってください。そのくらい、厳しい話なんですよ!「年商」なんてクソクラエです!
いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。
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シンジ