「見えない内部」

おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。

 個人的に最も難しい料理は、ゆで卵だと思っている。それは内部が見えないからだ。何分ゆでるとちょうど良いのかわからない。下手をすると割れてしまう。上手くいったと思ったら、殻がきれいに取れずに崩れてしまう。本当に気をつかう料理で、ストップウォッチを使って料理する唯一の料理だ。それでも3回に1回しか成功しない。極めて難しい料理だと思っている。

 家庭の内部は見えない。仲の良い夫婦に、素直な子供達と思っている家庭が、実は中ではどうなっているかなど、誰にも分らない。家庭内暴力があるかもしれない。子供への虐待があるかもしれない。どこまでが躾になるのか?びみょうだ。だから、事件が起きる。事件になってからでは遅いのだ。家庭ももっと公然と笑顔が見えるようにした方が良いと思う。

 会社の内部は見えないものだ。一見いい会社のように見えて、従業員を馬車馬のように働かせ、残業代を支払わないかもしれない。給与は社長の気分で毎月変動する。社長のイエスマンに徹しないと、陰険なイジメが始まる。有給休暇は単なる病欠であり、年に1~2回しか使えない。しかも復帰後嫌な顔をされるので、休みにくい。退職届を出すと裏切り者扱いをされて、最後の給与が下がる。
 数え上げればきりがないだろう。それは、内部が見えないからだ。「見えない内部」で何が行われているのか?公にさらせないことをしている時点でその企業はアウトだ!
 お金の使い道も同様だ。すべて明らかに出来るように、透明な経営を行わなければ、金融機関からの信用は得られない。
 実際、会社の経費を私腹を肥やすために使っていても、誰からもお咎めもないし、見て見ぬふりをしてくれる。だから許されるのではない。事業承継の時に、経営者保証を引き継ぐものがいなくて困るのは、経営者本人だ。根保証など親族でも引き受けたくないものなのに、赤の他人が引き受けてくれるわけがない。事業承継が上手く進まず、問題化している原因の一つは、透明な経営をして公に響くことが出来ない経営をしている、経営者に問題があるのだ。自分が引退するときまでに、根保証を外すには、透明な経営以外にないのだ。金融庁の出している「経営者保証に関するガイドライン」の通りなのである。

 「見えない内部」に良いことはないのだ。家庭も会社も、ゆで卵ではなく、中身が丸見えになるようにして行けば、他人からの信用は高くなると思う。

 いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。

シンジ

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