「セルフレジ」

おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。

 段々セルフレジが増えてきた。アメリカではだいぶ前からあったが、あまり利用はしなかった。ヨーロッパでは見たことがないが、コンベアーで商品を流すのには最初戸惑ったものだ。お金を払いながら、袋詰めを必死に行って、戦争のような忙しさだ。慣れるとコンベアーに置く順序も考えて、自分に有利な方法が根付く。欧米のレジで働く人は大変横柄だ。こちらが囚人か何かのように、指で招き入れ一列に並ばせて、長蛇の列になっても慌てず待たせる。どっちの方が偉いのか?不思議な気分にさせられる。急いでも、ゆっくり仕事をしても、同じ時給なのだから、必死に仕事をしない。という哲学だそうだ。合理的だが、好きじゃない。それに引き換え、日本は丁寧だ。レジ袋が有料になるまでは、必要な物はその場で袋に入れ、必要であろうレジ袋の枚数を瞬時に勘案してその分を渡す。しかも、欧米では椅子に座っているが、日本はずっと立って仕事をしている。最低賃金で行う仕事としては、頭の下がるほどパフォーマンスの高い仕事だ。私には逆立ちしても出来ない。腰痛で、1時間で音を上げるだろう。
 欧米はレジ袋が薄くて弱くて、劣悪だ。日本のビニールは、薄さは同じでしっかりしている。何度も使うことが出来る。ついでにラップなどの石油製品も同様に、日本の物は品質が良い。私の知っている限りでは、日本の物は最高の品質だ。消耗品なので劣悪でも良いと考えるのかもしれないが、単純に日本の品質が高いとも思える。少々脱線した。

 閑話休題。最近日本でもセルフレジが増えてきた気がする。列に並ぶよりは良いと思ってはいたが、レジ袋が無くなったことで、スピードはやはりプロにレジ打ちしてもらうほうが早いと感じる。メリットが1つ減ったように思う。
 コンビニでも早朝の時間などは、店員がいなくセルフレジになっているところがある。最初は気がつかず、大声で店員を呼んでしまった。まさか、レジのバーコードを自分で読み込ませて、カード払い(現金も可能)することになろうとは。便利で、人件費もかからなく良いことだらけと思う人もいるだろうが、私はサービスの低下を気にする方だ。多少は仕方なしとは思うが、ガソリンスタンドも本当は入れてもらいたい。人が行うサービスだから価値があったと思うのだが、人手不足が将来的に深刻になるのが分かっているので、致し方なしといったところだろう。
 だが、欧州の労働生産性の高い国などでは、実際労働時間は少なくなっている。しかし、それに比例して、サービスは低下している。日本で贈答品を購入すれば、梱包やラッピングは当然だが、欧州では別料金なうえに「私がやろうか!」と言いたくなるくらい、下手くそで雑だ。
 人手不足は仕方ないけれど、セルフレジなど便利なものが増える半面、人の手の温かみや真心は、失われていくのかと思うと、寂しさも残る。人手で行うサービスや掃除など、最低賃金になってしまっている職種は、意外と最もお客様に近い職種で、とても重要な会社の「顔」であるはずだ。それを機械に置き換えるということは、お客様の表情も見ることが出来なくなり、顧客情報を失っていくことに、なりかねないのではないか?私はそう懸念している。
 今後大手はロボット化され、単純なお金の支払いなどは人間が行わなくなる。配膳も同様だろう。注文も既にタブレットだ。料理も人間がする必要はなくなり、サービス業は軒並みデジタル化を進めたところが勝つだろう。アルバイトの確保に必死になる必要も、最低賃金も気にならなくなるのだから。更に一番大きな人件費が大きく減らせるのだから。中途半端な中小企業の方が、淘汰されやすいと思う。
 逆に個人店は、今後は安売りでは勝てない。最高のおもてなしをして、値段を2~3倍にするしかない。ロボットのサービスの悪さに辟易している人をターゲットにする。このように、人手の温かさを売りにした会社が生き残って行くように思う。セルフレジを利用して、そう思った。

 いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。

シンジ

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