「経営者」
おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。
経営者とは何のことでしょうか?以前にお送りした「サラリーマン」では、サラリーマンは「特権階級」だと言いました。では経営者は何なのかを考えてみたいと思います。
何かしたいことがあるので経営を始める。もしくはアイデアがあるので創業したい。という人は割と多い。しかし現実的にそれを行うのが難しく、色々な方に相談をすると思う。そして、まずは「個人事業主」から始めましょう。ということになる。そうなると「開業届」を税務署に届けるだけだから、「何だ!意外と簡単じゃん!」と思われる人が多い。個人事業主も法的には経営者なので否定はしないが、私の中での経営者の定義は異なる。
「経営者とは、株主に任命された者であり、企業の経営を行っていく者。人を雇用し、設備投資をして、会社の利益を最大化させる全責任を負う者。企業の方針や考え方を示して、企業文化に昇華させて、それを伝えていく者」
だと思っている。つまり、一人で仕事している人は、悪いが経営をしているとは思っていない。自分のしたいことをしている者は、経営をしているとは思っていない。自分の考えや行動を、他人に影響させて初めて、経営者となると思っている。
私の兄は鍼灸師で開業している。当然、一人で開業しているため個人事業主だ。はた目には経営者に見えるかもしれないが、その視線は非常に狭い。例えば、自分に見える範囲の患者様や自分の家族と借りている治療院の範囲でしか、影響力が及ばないのだ。SNSなどで発信をする人もいるが、所詮SNSの影響は「うわっ面」のみで、そこに深さはない。このブログも同様だ。
私は個人事業主や兄のような人を否定するつもりはない。ただ、「経営者ではない」と言っている。組織に属さず、自由に自分の決めた仕事を行っているだけであり、人を雇用する者とは、責任の大きさが段違いである。逆に、経営者の立場にありながら、経営者のすべきことを理解していない者も、残念ながら存在する。
サラリーマンは平民として最高の「特権階級」だと言ったが、大会社のサラリーマンであろうと、一つだけ逆立ちしても出来ないことがある。それは、「自分の考え方を経営に活かす」ことだ。従業員はただ、経営方針に従うのみだ。考え方に独自色があり、現状の会社に不満を持つ方は、独立されることをお勧めする。その方は創業に向いていると思う。経営者の器を持ちながらサラリーマンを続けるのは、本人にとってストレスだし、在籍している会社にとっても不幸となる。
経営者は、自社に関わる人々に「良い考え方」という影響を与えて、心豊かで幸せな生き方を示すことが出来る。素晴らしい職業だ。また、それを行う義務があると思っている。逆に、経営者の考え方が悪ければ、「食品偽装」や「無資格検査」、「粉飾決算」などの不祥事が行われる。そのような会社に在籍しているサラリーマンが幸せであろうか?より良い未来を子供たちに残せる仕事が出来るであろうか?答えは考えるまでもなかろう。
大会社のサラリーマンで部下が100人いる人と、5人しか雇っていない経営者とは、影響を与える人数に違いはある。しかし、大会社のサラリーマンは、大会社の経営者の考えに従う以外にない。サラリーマンは、歯車としての機能は果たせても、自分の考え方で「人を幸せにする」権限は与えられていないのだ。これが、経営者とサラリーマンの最大の違いである。であるならば、雇用をしなければ人に影響を与えることは出来ない。そのため、私の経営者の定義は、
「経営者とは、株主に任命された者であり、企業の経営を行っていく者。人を雇用し、設備投資をして、会社の利益を最大化させる全責任を負う者。企業の方針や考え方を示して、企業文化に昇華させて、それを伝えていく者」
だと思っている。
企業のオーナー(株主)がそのまま経営をしている場合(私を含め多くの中小企業)でも同様だ。私達は、「より良い地球を未来に残すため」に経営をしているのだと思う。その目的のために、手段として利益の追求やお金が必要になるだけのことだ。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。
シンジ