「セール」

第1,322回
おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。

 商売をしていると、「オープンセール」や「半額セール」特に何でもないが「セール」と名付けて、値引き販売をすることがある。最近では歯医者まで「オープンセール」をやっているくらいだ。
 「セール」というのは、認知度を上げるという行為としては正しいと思う。しかし、お客さんが多く来てくれて楽しい。やりがいがある。それは大事なことだ。そして上手く行くと、それを続けたいと思うのが人の心理だ。結果、新規オープンを続けたくなる。そしていつまでも「オープン」し続けなければならない。まるで麻薬のように。そうやってドラッグストアやコンビニは増えて行った。でも、必ず頭打ちが来るのだ。

 本当の勝負は、「セール」の後の落ち着いたときの集客になる。そのときに来てくれるお客様が、本当のお客様なのだ。そして、本当の粗利率はここで稼がなければならない。
 値引きの「セール」では、たくさん売れても、採算は取れない場合が多い。売上は上がったけれど、利益が減るという現象が起こるのだ。これは「シンジ塾」で実際に計算してもらい、納得してもらう内容だ。そして、値下げをすると実際に何倍売らなければ元の利益が確保できないのか?そこまで計算してもらうと、値下げの怖さが実感できる。
 業種によっては、確かに認知度がなければ意味がないという場合もあるだろう。だが、よく使用されるチラシという媒体での集客率はおよそ0.001%未満と言われている。要するに1,000枚配って一人見込客が来るかどうかなのである。だから、そのうちチラシやそれよりも可能性の低いSNSのフォロワー数などに頼れなくなり、安売りの「セール」に飛びつく人が多いのだ。それが、会社を倒産させる負のパターンだと気づかずに。

 値下げや「セール」も時と場合による。一番最初のお客様を得るためになら、最初の方限定で値下げというのは大事だろう。そのお客様の口コミで、また仕事は広がっていくのだから。それは非常に価値がある。価格の問題ではなくなるのだ。
 しかし、その後の商品やサービスの提供では「セール」をする意味が薄れる。ただ利益率が下がり、売上ばかり増えて忙しさで疲弊し、それでいて利益が残らないので、現金も足りなくなる。そこに追い打ちをかけるように10%の消費税納税が加わるのだから、中小企業が赤字になるのも、倒産しやすいのもうなずける。
 事業を行いにくく、人を雇いにくい日本で事業を行うのであれば、「セール」など行うということは、自殺行為に等しいことなのである。

 いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。

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シンジ

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