「悪人」
おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。今日で927日目です。
「悪人」というと、どのような人を思い浮かべるだろう。平気で人を殺す人。平気で他人の物を盗む人。平気で他人を攻撃する人。自分中心で他人に気をつかうことが出来ない人。様々な人が思い浮かぶだろう。だが、そこに大きな共通項があることをご存知だろうか?裁判で有罪判決を受けるような人は、畢竟(ヒッキョウ)自分が悪いとは思っていないのだ。
裁判では更生することを求めているが、罪を償い更生する人は、極めて少ない。とても残念だが、それが現実だ。そして、何をしたか?以上に、更生することが出来ない者を「悪人」と呼ぶのだと思う。悪いことを、全て自己正当化するものを本当の「悪人」というのだ。
ある事件があった。ほんの些細なことだ。電車の中で吊革につかまっていたヒジが、ある男にぶつかった。電車が揺れた時の不可抗力だし、どちらが悪いわけでもない。
それなのに、ぶつかられたと思い込んだ相手は、その人と同じ駅で降り、後をつけたのだ。そして、暗がりの住宅街でいきなり石を持って、後ろからその人の頭を力いっぱい叩いた!
打ち所が悪く、その人は運悪く死んでしまった。防犯カメラに映っていた映像から、逮捕された男は、容疑を否認し続けた。後をつけるなど、犯行は計画的であるのに、否認し続ける態度に、裁判官の心象も悪く、執行猶予無しの無期懲役の判決が出た。
その男は、裁判中も、服役中も一度として謝罪の言葉を述べたことはない。だって、悪いことだなんて思っていないのだから。自分に悪いことをした奴を、正当防衛したのだから、自分は何も悪くない。そう強い信念を持っているのだ。誰に何を言われても、これは変わらないだろう。裁判で負けても、服役していても、きっと死刑になる場合も、このような「悪人」は、単純にこう思うのだ。「あいつのせいで、刑務所に入れられて、自分は何てかわいそうな被害者なのだろう!」
もはやつける薬すらないと思うだろう。しかし、こういう人間はある程度いるのだ。恐ろしいけれど、それが事実だ。
有名なアメリカのマフィア王のアルカポネも、自分はとても親切な慈善家で、極めて善人だと思っていたというのだから、本当に恐ろしい。自分が守りたいもののためなら、他人を殺しても良心などは1mmも痛まない種類の人だ。そういう人を本当の「悪人」というのだ。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。
シンジ