「競争」
おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。
人は世の中を「競争社会」だと思っている人が多い。だって、自然界は弱肉強食、強いものが生き残り、弱いものは食べられてしまうじゃないか!そういう人が多いだろう。それは、他の動物の話だ。人が作っている組織は、決してそのような必要はない。サラリーマン諸氏は、適当に手を抜いていても同じ給与がもらえるではないか!実に楽なものですよ。ところが、学校というシステムは、人を競争させようと教育している。それが問題だ。
人は競争することで、自分の得意分野を知ることが出来る。しかし、ある意味中途半端な得意分野を作ってしまうとも言える。
確かに切磋琢磨することで伸びる部分はあるだろう。競争すべてを否定はしない。むしろ最近は競争を避けるために、誰でも入れる大学へ行き、興味のない会社で目立たないようにして、出世も嫌う。一人の方が気楽だし、傷つかないからと、結婚もしない若者が増えたのは、競争を嫌っているからだ。競ったこともない者は言語道断だが、競争が目的でもないってことだ。
なぜなら、競争をすると視野が狭くなるとも言えるからだ。企業も同様だ。ライバルばかり見ていると、もっと大きなヘビに、ライバルごと丸のみにされる可能性はある。
例えば、小さなスーパーマーケットがあったとする。個人店のスーパーは10人の従業員でオーナーが必死にまわしていた。その地域には、もう一つ似た規模のスーパーがあった。当然、お客様を二分して熾烈な競争を続けていた。
そんなある日、その地域に大手スーパーが進出してきた。値段も品ぞろえも到底勝てない。大きな駐車場に、その他の専門店も内包するショッピングモールに、あっという間にシェアを奪われ、小さなスーパーは2店舗ともライバルごと倒産してしまった。視野が狭かったとしか言いようのないことだが、良くある話だ。
ウサギとカメのイソップ童話は誰もが知っているだろう。だが、なぜウサギが負けたかは、あまり考えたことがないのではないだろうか?ライバルであるカメを軽視していたから、という表面的な理由は子供の頃に教わるが、いまのあなたなら違った答えが出るはずだ。3分程考えてみて欲しい。なぜウサギは負けたのか?
視野が狭かったからですよね。ウサギはライバルしか見えていなかった。ゴールを見ていなかったのですよ。
私達企業も人も、目的をもって生きている。目的に向かっている時は努力していると言えるだろう。しかし、目の前のライバルにばかり目が行き、小さな勝利に満足して、「今月は良い調子だから、少しゆっくりしたいな」などと思う時点で、既にゴールを見失っているのだ。ゴールに到達してもいないのに、気を緩めるから、つまずくのだ。あとから泣き言を言ったところで、もう取り返しはつかないのだ。日々、ゴールに向かって進み続けた者だけが、ゴールにたどり着けるのだ。
「競争」するのは構わないが、相手のことを見るのではなく、目的を見失わないこと。ライバルとの競争は、目的へ向かう時の手段でしかない。
「競争」は悪いことじゃない。でも、それによりゴール、目的を見失うというのは、本末転倒だ。
決算はあくまで、ある時点での締め日であり、事業は連続して続くのだ。お客様に決算日など関係ない。ある時点で気の緩む人は、「競争」に囚われた、視野の狭い人だということを、忘れないようにしよう!
いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。
シンジ