「規則を守る勇気」
おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。
人が規則を破り、犯罪を行うには3つの条件がそろう必要があるそうです。「動機」「機会」「自己正当化」です。
例えば、信号無視は規則違反です。ですが、急いでいる時など車が来ないことを確認して赤信号を走って渡る人はわりといると思います。私もやっているほうです。すみません。
その時は「急いでいる」などが動機になり、見えている範囲に警官などの監視がいないことで機会を得ます。そして、「どうせみんなやっているし、待っている時間がないんだよ、仕方ないよね」という自分に言い訳をすることを自己正当化と言います。「赤信号、みんなで渡れば怖くない」などと小学生の頃はやった言葉があります。子供の頃は規則を守らないことが怖いけれど、規則を破るとなぜかヒーローになるという理由で、規則を破る勇気を持とうとしていました。
粉飾決算をすれば、銀行に見た目の良い数字を見せられる。売上を現金でもらえれば、自分の懐に入れても、誰にもばれない。従業員が出張したことにして、新幹線の切符を買って、キャンセルをすれば、損金にした分を自分のポケットに入れられる。会社のお金で買った自宅の家具も、社長室備品としてしまえば誰にもばれない。会社で使う備品と一緒に私物もネットで購入してしまう。(ネット購入は購入履歴を警察が照会をかけなければ開示しません。税務署も面倒で見ていない。ものすごく危険な抜け道です。)
これらの犯罪行為を見て分かるように、「自己正当化」という自浄作用は、その人間の倫理観なので、犯罪の抑止(ヨクシ)には成り得ません。他人に出来る犯罪の抑止は、唯一「機会」を奪うこと。すなわち「監視」をするということです。人は「見られているかも?」と思うから、犯罪を思いとどまるのです。実際に見ていなくても良いのです。「見られているかも?」と思えるダミーのカメラでも十分有効です。ベンサムの考案したパノプティコン刑務所の発想は、いつの世も有効なのです。
会社では、社長を監視する役目は株主です。ところが中小企業の場合、株主=社長であることが多く、(実際我が社も100%私が株を持っております)監視をすることができません。税理士の先生が。「見てくれるわけがありません!」。税務調査があるじゃないか?建前とは異なり、実際には会社数が多すぎて「年間800万円以下の金額は調査してくれません!」ですから、我々経営者は「規則を守る勇気」を持たなければならない立場だと思います。
ですが、多少仕組み化することも可能です。社内に内部監査委員を設け、毎月現金の出納帳と現金を実査する。当然社長と経理担当は立ち会えない。売上台帳と受注台帳を照合し、従業員が実際に行っている仕事の日報を照合させ、抜け落ち(売上隠蔽)を見つける。社員の出張管理もクラウドで全員が見られるようにしておくなど、多少なりとも仕組み化することは可能です。ですが仕組み化も含め、最終的には社長の「規則を守る勇気」がなければ、不正はなくならないと思います。みなさん、自分に負けない「勇気」をもって経営に臨んでください。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。
シンジ