「文化」
おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。
芸術とは究極の自己満足だと思う。一人の人が、それを「好き」で「すき」で、とてつもなく好きで、自分流に極めて極めて、一生を賭してこだわったものだ。それで終われば、それまでだが、その志を継ぐ者が現れると、「文化」に昇華すると思う。
文化になると、方法論や教育、資格や法整備など、言語化がなされて、人々に浸透していく。文化とは、読んで字のごとく、「文」に「化ける」のだ。
だから、「文化」は一人の人が完成することはなく、多くの人を巻き込まなければ叶わない。最初は一人の自己満足だったかもしれないが、その個性が他の個性を刺激し、花開くと「文化」になるのだ。だが、文化を目指す芸術家はいない。あくまで究極の自己満足なのだ。
自分の満足よりも、他人の幸せを望む方が強ければ、芸術は趣味にすべきだ。利他の精神があるのなら、ビジネスを行うべきだ。自分以外の誰かのために、誰かの困りごとを解消しようと思うことがビジネスだ。だから、ビジネスが「文化」になることはない。そして、ビジネスには必ず対価が伴う。ところが自己満足には、対価はない。そのパフォーマンスへの寄付だけだ。
ビジネスは合理的でなければならない。こだわりを捨てなければならない時もある。何よりスピードが大事だ。芸術には納期はない。非合理な中から作品は生まれる。こだわらなければ、抜きん出ない。「好きなことを職業にしろ」という人がいるけれど、経済を回す目的のビジネスと、「文化」に昇華するための活動は目的が異なる。
芸術家を志す者は、その違いを知らなければならない。あなたの「好き」はビジネスにしても良いのだろうか?売ったら「文化」には昇華することはないだろう。私は自分の曲は決して売らない。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。
シンジ