「経営力」

おはようございます。
公響サービス、代表のシンジです。

 創業して5年以内に倒産する会社は9割だとか。それぞれに色々なアイデアを持って創業することだろう。決してアイデアが悪いわけじゃない。技術なども問題ないはずだ。だが、実際に倒産する会社には何が足りないのか?ズバリ「経営力」の不足なのだ。では経営力とは何であろうか?
 経営とは、部下に命令して威張ることが経営ではない。仕事を取って来ることが経営ではない。技術力が優れているのが経営ではない。良いアイデアを出すのが経営ではない。経営とは経済を営むことだ。つまり、金(カネ)を回すシステムを作ることが仕事だ。金が回るには、人や情報も同時に回さなければ金は流れない。そのための方針を定めなければ、組織にならない。
 金は血液のようなものだと思うべきだ。溜まったままだと死んでしまうし、回す量が少なければ貧血で倒れる。急に流せば血管が破裂して結局出血してしまう。雨の日も、風の日も、起きている時も、寝ている時も、休みなく一定量を流し続けることが、経営にとって最重要なことだ。そのためのシステム、人事を作ることが経営だ。それを行う力が「経営力」だ。
 技術力やアイデアに自信がある創業者は、たいてい会計の勉強をしていない。簿記を行う必要はないが、理解している必要はある。財務諸表を作ることは出来なくても、自社に合わせて管理会計を作り直すことが出来なければならない。血液(金)の流れが滞る場所を探し、血液を供給する。血液の溜まり場になっているところを、サラサラに流す。出血しているところを探して、血を止める。それには、会計力がなければならない。
 会計力があっても、人を動かすことはできない。部下を動かすときに、命令だけしていては、誰の心も動かない。他人を動かすには、まず相手の心を動かさなければ、人は動かない。なぜその仕事をしなければならないのか?それをやったら何がどうなるのか?それを会計の数字を当てはめて、心揺さぶるビジョンを熱く語り、やらされている仕事に意味付けをして、やりたい仕事に変えるのです。それを方針という。しかし、それだけでも足りない。
 情報の分析力も必要です。自社内だけで完結する企業はありません。必ず社会とのつながりがあります。外部要因を分析し、先を読む力がなければなりません。それと人脈や信用を重ねた、助け合う仲間も必要です。「経営力」とはすなわち社長の「人間力」ということなのです。それが不足しているから、企業は倒産してしまうのです。

 大会社で部長をしていた人が、早期退職で創業をしてみたが、数年で退職金を使い果たし、音信不通になった。
 会社の方針と合わず、会社を飛び出した人が創業してみたけれど、以前より年収も下がり、あの時の勢いはどこへやら?
 資格を取って創業してみたけれど、仕事をもらうのがこんなに大変だとは知らなかった。結局転職先を探すことになった。
 会社のお金と自分のお金の区別が出来なくなった。何でもかんでも公私混同して経費にしていたら、税務署で怒られ「重加算税」の請求が来た。

 個人事業主の創業者「あるある」です。すべて、「経営力」の足りなさがまねいたことです。創業するのにアイデアや技術力などそんなに必要ない。人並みで良いと思う。必要なのは「経営力」なのだ。それがない者は、こちら側に来ないで、サラリーマンを続けてください。あなたの人生が回らなくなるだけです。まずは「経営力」を身に付けよう!

 いつも読んでいただき、ありがとうございます。本日も皆さんにとって良い一日でありますよう、祈っております。

シンジ

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