小室 勝裕(法人間購買)

製薬会社購買部門で開発購買と全社的なコスト削減を担当。職歴は購買コンサルティング会社役員、内閣府行政改革推進室勤務等。平日の晩にビジネス書読書会、講演会を企画運営。趣味はマラソン。

小室 勝裕(法人間購買)

製薬会社購買部門で開発購買と全社的なコスト削減を担当。職歴は購買コンサルティング会社役員、内閣府行政改革推進室勤務等。平日の晩にビジネス書読書会、講演会を企画運営。趣味はマラソン。

最近の記事

アート思考とデザイン思考

私は本業とは別に、平日のアフターファイブにビジネス書の読書会を開催しています。今週、特に参加者が多く、その後も反響が特に多かったのがアート思考に関するものでした。アート思考にニーズがある理由について考えてみると以下の通りです。 ■ニーズがある背景 ・論理的・理性的な情報処理スキルだけでは追い付かない   コンピューター技術により、論理的な正解であれば、一昔前であれば難解なものでされ、誰でも正解を出しやすくなってきた。特に最近はRPAが普及していき、情報処理は人の手を離れて

    • マンダラートで網羅的に発想を

      平成から令和に変わる今日明日。 そんな日だからこそ、中長期的にしたいことを考えることがちょうどいい、ということで自分の中で達成したいことを叶えるための発想法を調べてみた中、マンダラートという方法を見つけました。 81マスを書く→中心に達成したいことを書く→周囲の8マスにそのために必要な視点を書く→8マスを周囲に広げ、1マスごとに達成するためにすべきことを考えて書いていく というものです。大谷翔平さんが高校生になった時、監督との間でメジャーリーガーになる夢をどう実現するか

      • ビジネス書読書会!(活字の先を求めて)

        私の自己紹介を兼ねた新年の抱負その2です。 アフターファイブの私の顔の一つは読書会の企画運営者です。京都・大阪を中心に2018年は35回開催しました(東京にも日本経済新聞社さん、日経BP社さんとのご縁で2回出向きました)。2019年1月は5回予定しています。 ここでビジネス書の読書会でブームになりつつある読書法があります。ABD読書法というもので、2016年から大阪で公募で参加者を集めるようになり、主に京阪神で開催されています(この読書法の詳細は下記備考欄でご覧下さい)。

        • アントレプレナーシップとイノベーション

          私の自己紹介を兼ねてアントレプレナーシップとイノベーションについて書いてみたい。 2018年、ゼロワンブースターさんという大手企業と起業家との間の事業創造をミッションとしている会社のセミナーで出会ったスライドに少し加筆したのが冒頭のイラストである。 Entrepreneurという言葉の語源を紐解くと、Entre+prene+urはBetween+Take+er、日本語にすると「間を取り持つ人」。新技術を開発する発明家が新しいものを開発するだけでは事業は成り立たず、潜在的市

          SNS+報道出版+社会人教育+信用管理=創業基盤

          COMEMOがリニューアルオープンした。この場を眺め、こうなるといいなと考えてみたのがこちら。 ①SNS+報道・出版 SNSは今の潮流を多面的に解説する場として活用するのに最適であり、特にビジネスの最前線から共有するに値するものを切り出して並べると有効。 出版というのも、有為な人材発掘に役立つし、そもそも有為な人材ならnoteで一定の集金(原稿料)を回収できるだろう。(私は未経験なのでこれからですが...)  ②報道出版+社会人教育 報道出版の場にいる方は自然と有為

          SNS+報道出版+社会人教育+信用管理=創業基盤

          もっと見せるのは根性でなく合理的代替案

          主要キャリア3社が官邸からの値下げ要求にさらされている。 その中でNTTドコモの打ち手は一際悪いというか気の毒千万に感じる。(官邸からの値下げ要求の是非はここでは論じない) 私はかつて長くBtoBでの主要取引の見直し、徹底的な値下げ交渉をコンサルタントとして関わってきた。今まで安定的な調達をしていたとしても他の取引先候補に比べて有利に操作せず、取引条件を真剣勝負で提示するよう求めてきた。 こういう機会において、勝てる取引先候補は現状からの代替案を提示できる。別に無理矢理

          もっと見せるのは根性でなく合理的代替案

          (ワーク+ライフ)+自己実現を追求する

          HR業界で転職エージェント業界の黎明期から関わり、エグゼクティブスカウトで国内トップクラスの実績を長く誇る森本千賀子さんを招致して講演会を開催した際の講演内容をまとめた記事をここに送ります。 ワーク・ライフ・バランスということで働くことと家族の一員として過ごす時間のバランスを取ることが大切とされる中、その2つに加えて自己実現(Self-Filling)をさらに追い求める大切さと世に必要とされる人はどんな人なのかについて語っていただいています。 是非ご一読下さい。 htt

          (ワーク+ライフ)+自己実現を追求する

          計算には検算を

          ヤマトホールディングスの子会社が引越代金の過大請求をしていたというニュースが今週ありました。本件、購買部門を長く見つめてきた者としては、身につまされる話でもありました。 世の中には都度見積という取引形態があります。取引を始めるにあたっては料金表(引越であれば荷物の量と移動距離ごとによっていくらになるかを定めた表)を取り決め、実際にいくらの取引になるかは現場で取引対象の数量や内容を決めて金額を決めるというものです。取引するたびに見積書が発行されるのが特徴で、本来であれば見積金

          ABD読書法による読書会のすすめ

          私が週に一度のペースで開催しているのがビジネス書の読書会。10名から40名ほどが集まり、1冊の本に触れます。 一般的な読書会との違いはその段取り。どのように進めるかというと ・1冊の本を章別に分け、1人あたり1章分を読むようにする。 ・参加者は読んだらA4ないしB5の白紙数枚に読んだ内容をまとめ、壁に貼り出す。 ・第1章から最終章までリレー形式で読んだ内容をプレゼンしていき、本の内容全体を聞いて理解する。 ・参加者間で気になったところに印を付ける。多くの印がついたと

          ABD読書法による読書会のすすめ

          起業支援に追い風を。アクセラレータープログラム。

          東京都が革新的な技術系ベンチャーの支援を得意とする事業者に委託して「創薬系ベンチャー育成支援事業」を行うとのこと。 公共セクターが創業を支援するにあたり、従来と違うのは下記2点です。 ①資金調達、知財管理、マーケティングなど事業運営上の研修を行う。 ②事業会社とのマッチングまで行うという。そしてピッチイベントなどで選抜し、半年間に区切って開発期間を設け、最後に発表会を行うという。これはアクセラレータープログラムそのものです。 アーリーステージの起業支援として正鵠を射る

          起業支援に追い風を。アクセラレータープログラム。

          実は何も約束していない

          日本の平和教育を受けた上で読むとさぞかし明るい未来が来るかのように考えたくなりますが、外交文書としてはよくあるレトリックを並べているだけです。来たる米朝首脳会談で全てが決まると考えたらいいでしょう。 勘違いしてはいけません。まだ北は体制を変えていいとか、核開発を放棄するとは一言も記していません。核実験をしないという話が出ましたが、挨拶で出ても宣言文には全く触れられていません。サインしない内容なら約束していないのと同じです。 外交とは駆け引きにしか過ぎません。大型商談で最初

          実は何も約束していない

          少し読めば1冊全部読める読書会@Nikkei Osaka 開催報告

          私が主催しているビジネス書の読書会の様子を紹介します。 毎月1回、平日の晩に大阪で開催しています。5月18日の会ではCOMEMO関係者の方々のご好意で日本経済新聞社 大阪本社で開催しました。会議室を貸していただき、ありがとうございました。 取り上げた本は「ジェフ・ベソス 果てなき野望」  Amazonを立ち上げたジェフ・ベソスの半生を描いています。 以下、この時の読書会の様子を紹介します。 最初はチェックインとして、簡単な自己紹介と、今回の本への期待感について、一人

          少し読めば1冊全部読める読書会@Nikkei Osaka 開催報告

          ハラスメント窓口がないと黙殺されやすい

          辞任した方を援護することは全くない一方で、テレ朝のハラスメントへの対応がもともときちんと出来ていなかったのだろうと考えられます。 パワハラ、セクハラなどのハラスメントで被害を受けた場合、直属の上司ではなく、人事、総務などに社内窓口を設け、現業での利害関係を排除した上でことにあたるのが鉄則です。利害を優先するために被害を黙殺するよう上司から言われかねないからです。 この女性記者の場合、被害を社内で言う先がないので別のメディアをさながら社内窓口のようにしたのでしょう。今回を機

          ハラスメント窓口がないと黙殺されやすい

          そこならではの魅力があれば成功する

          いわゆる田舎暮らしの需要が高まっているとの記事。 私自身、田舎とは言えないが、首都圏住まいから転職して京都市に住み、京都市に本社がある会社に勤めて満足感ある生活をしています。 ネット技術の普及で、世界中どこにいても世界中と繋がることができるので、自らを広く世に発信できて便利なことこの上ないのですが、誰でも出来るだけに、自分ならではの内容があってこそ埋没しないのだろうと思います。 移住に関して好事例として紹介したいのが兵庫県豊岡市です。 ひょんなご縁で移住説明会に参加し

          そこならではの魅力があれば成功する

          生産性向上というリーダーシップの舵取り

          人の本質について思い起こさずにはいられない記事です。 かつて私はコンサルタントであり、組織を根こそぎ変革することを命題にしていました。 組織全体に抜き差しならぬ課題がある時は一人一人の意見を尊重と言っていられません。権限を集中させ、一点突破で結果を出すことが求められます。コンサルタントは嫌われて上等。結果が全て。 しかしそれだけでは人は疲弊します。人は結果を出すことだけ求められる部品ではないのです。人には感性があり、組織との一体感や共創意欲を満たされて満足できるものです

          生産性向上というリーダーシップの舵取り

          シェアリングエコノミーが普及するとこうなる

          標題に尽きる。 今までの都市計画は車を優先させてきた。 しかし、多くの車は駐車場にいて動かない。都市空間の中でもったいない存在になっていた。 それにシェアリングエコノミーが浸透し、そもそも車を買わないことが普通になるとますます車に都市空間を遠慮する必要がなくなる。 それが当たり前になると街づくりが根本的に変わるでしょう。 車のための街からそこにいる人のための街になる。とても良いことだと思います。 https://www.nikkei.com/article/DGX

          シェアリングエコノミーが普及するとこうなる