読書記録 高野悦子『二十歳の原点』
感想
『二十歳の原点』は立命館大学の学生・高野悦子さんが遺した日記である。
大人になってから読み返すと(私は半人前だし、そもそも人の親でもないが)どうしても彼女の親の気持ちを考えてしまう。
5月31日に家族との決別が記されている。
悦子さんの母は知人を通じて
と彼女に伝える。4月には良き相談相手だったはずの同級生牧野との親交を断ったこと、5月には懇意にしていた男性との関係に悩んでいることが綴られており、そしてきわめつけに家族との決別である。自身の在り方について深く内省