エッセイ(ゲームチェンジャー)
今までに「この人と出会ってから、自分の人生の何かが変わった」という人物はいなかっただろうか。
歴史上の人物などではなく、実在していて、実際に出会ったことのある人物である。
私の(三十余年の)人生の中では、あてはまる人物が少なくとも三人はいる。
私は、彼らのことをひそかに『ゲームチェンジャー』と呼んでいる。
(野球の試合などで、出場したとたん、試合の流れを変える選手の意味)
それまで、のらりくらりと停滞していた人生を、ガラッと転換させるような人物たち。
ちなみに、好きか嫌いかでいうと、彼らのことは決して好きではない。
むしろ「苦手だなぁ、、」と思わされる部類の人たちだ。
しかし、あとで振り返ってみると、
「この人と会ってから、あれをやりだしたんだよな…」とか、
「この人と会ったから、今ここにいるんだよな…」とか、
結果的に、彼らのおかげで何かが進みだした、というようなことが実際にあった。
『人に影響を与える』とは、こういうことなのかもしれない。
そして、影響を与える要因は、ポジティブな要素よりもむしろ、ネガティブな要素が多いように思う。
(あくまで私の場合だが)
たとえば、小説などの物語でも、ストーリーを転換させ、推し進めるのは『心から分かり合える友人』ではなく、『とうてい分かり合えない天敵』や、『自分の価値観から外れた嫌な奴』だったりする。
『良薬は口に苦し』というが、苦手だなぁ、、と思う人ほど、自分に対して良薬となる可能性を秘めている気がする。
(中には、ほんとうに苦いだけで無薬の人もいるが…)
具体的には『苦手である=自分の常識の枠に入っていない=自分の常識の枠を広げるチャンス』みたいな構図が成り立つように思う。
というわけで。
まだ地球のどこかに、出会ったことのない、私のゲームチェンジャーたちがいるはずである。
良くも悪くも、私の心を揺さぶる、
一癖も二癖もある、ダイナミックな人物たち。
(今までの三人は、そういう人たちだった…いろいろ共通項がありそうな…)
これから彼らに出会えることを、とても楽しみにしている。
...ちょっぴり怖いけどね!!