不動産投資と上場株式投資はどこが違う?(その1)
前の記事で不動産の代替投資として、J-REITと債券投資について解説しました。
今回は不動産投資と上場株式投資の違いについてです。
不動産オーナーは、不動産のみに投資している人も多いと思います。
投資理論のうちポートフォリオ理論では、リスクを引下げるためには分散投資が有効とされています。
不動産のみを投資しているとリスク分散できません。今回は不動産のリスクを分散するための代替投資として、上場株式投資について解説します。
1. 不動産投資の特徴
まず、不動産投資の特徴について解説しましょう。
不動産は、非常に地域差や個別性が強い資産です。
長年に渡って投資資金を回収することを前提にしています。なので、経年劣化による修繕や維持管理コストが必要です。
利回り5%の物件に投資すると、投資資金を回収するのに(税金を無視しても)20年間以上掛ります。
また、不動産は文字通り動きません(不動)。不動産の周辺環境が変化すれば不動産価値が変動します。過疎化すれば不動産価値は下がり、都市開発が進めば不動産価値は上がります。
不動産投資の特徴を列挙したのが図表1です。
【図表1:不動産投資の特徴】
稼働している不動産物件の収益は安定しています。
ただし、売却には時間が掛かるため、すぐに現金化することはできません。
不動産価格はゼロにはならないものの、経年劣化によって価格が下落します。
また、不動産は地域依存度が高いのが特徴と言えるでしょう。
次は上場株式の特徴について解説します。
<その2に続く>
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不動産と他の資産との比較は以下を参考にして下さい。
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不動産ファイナンスについて詳しく知りたい人は下記の書籍を参考にして下さい。
【金融マンのための不動産ファイナンス講座】
【金融マンのための実践ファイナンス講座】
【図解 不動産ファイナンスのしくみ】
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