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時をつなぐ、飲み会

これは、テクノロジーがつないでくれた
久しい友人との飲み会の話
今はありふれているけど、特別な出来事


10年以上の付き合いの友人がLINEで言った
オンライン飲み会しましょう、流行に乗って」

この企画やバンドメンバーとオンライン飲み会をしていた僕にとっては
不思議と「慣れて」きたコロナ禍が生み出した新たな飲み会スタイル


みなさんもやってますか?

けっこうあるあるかもしれませんが
僕の思うオンライン飲み会の特徴

・弾丸トークがしにくい
・話者にしっかりフォーカスあたる
・「司会」がいると暇な人がへる
・リアルと同じくらい楽しい
・グループ内グループでの分割トークがしにくい
・酒の量を調整しやすい
・終電!みたいな制限がないので終わりが難しい
・リアルと同じくらい終わったあと「祭りのあと」感ある


やってみると
10年以上の付き合いの友人とのオンライン飲み会は
とても心の満たされる
地元弁が飛び交う心地よい空間だった

ご家庭の状況
お仕事の状況
コロナ対応など
様々事情はあるけど
正直ビフォーコロナよりも

「忙しい」人も集まりやすい
ネットさえあれば大体参加できるので
誘いやすく、参加しやすい


それぞれハッピーシェアが多く
ネガティブな話になりやすい時代でも
いつもと変わらない笑いであふれる
そして友人に囲まれた画面内の「自分」という存在にも出会う
ここに居ていいんだなと思える


ああ、
これが心の居場所
「安心」なのかなと


今、当たり前の「安心」がない

家族や友人
SNSやコミュニティに助けを求めてみても
世界中が「被災者」だから
守れる人も限られている
情報もありふれていてファクトが判断できない
自分たちで判断していくしかない


何となく当たり前に信じていた
あんまり大きくは「変わらない」と思っていた
国も組織も人も
「変わる」ことで成長期に突入している
あえて、立ち向かう世界中の組織や人を
「成長している」と言わせていただく


新しいことに立ち向かう時
人は「不安」になる
「安心」がほしい
当たり前の衝動だと思う


その「安心」はどこにある?



様々なヒト、モノ、コト
そしてバーチャル空間ではトシまでもが
オンライン上に存在

「リアルとバーチャル」
と2極的に区別していた価値観が
混ざりあっている、世界中が、生き抜くために


大学時代
原広司先生が特別講演で
「人は2つの地点に同時に存在できるか」
といったテーマで語られていた
非常に興味深かったが
大きな黒板いっぱいに紐解かれる理論のすべては正直理解できず
悔しい思いはしたが印象的な言葉が今の時代に刺さる

「Skypeですか、あれで私は旅ができるんですよ、地球の果てまで。」
本当に世界中を旅された先生の言葉としては強烈だった



オンライン飲み会の参加者
久しい友人の中には
海外赴任となり数年ぶりに顔を合わせた
大好きな友人が居た

ああ、
コロナなんてきっかけに過ぎない


「いつでも会えたけど、会ってなかった」

だけなんだと気づいた

「きっとあいつも頑張ってるな」
「お、あいつ結婚したのか」
「あいつ大変そうだな」

お互いに連絡はしないけど
顔を合わせないけど
なんとなく存在を感じ合っている
その距離感が「安心」なんだと

いつも心地よかった
SNSネイティブ世代の
なんとなくつながってる距離感
が今はつかみにくい
(物理的に)「いつでも触れられる」距離を失ったことは
やはり人類には耐えられない
実際には触れられなくてもいい
「触れられる」安心がほしいのだ



mixi世代の僕らは
「足跡」機能でこっそり承認欲求を満たしていた

そして僕は
Twitterフォロワー2,182人
Facebookの友人1,154人
とつながっているが

「発信」してもあまり「いいね!」がつく方でもないので
みなさんが発信を見てくれているのか
正直、承認欲求という目線では不安が大きかった


でも今のパートナーとは「発信」を通して再会した


きっと今の時代で「発信」は
自慢でも近況報告でも
共有でも「映え」の共感でも何でもない
「発信」≠「一方通行」
「発信」=「コミュニケーション」なんだ

「いいね!」していないからといって
見ていないわけではない


その海外赴任の友人が言った
「noteもっと書けよ、暇つぶしになるんだから。」

大学の友人も言った
「いや、見てるけどいいもの書かないと「いいね!」押さないから」


僕は承認欲求に追われ
勘違いしていた
昔の純粋な気持ちも濁ってしまっていた


オンライン飲み会は
久しい友人と再会できた喜びとともに

高校時代に「世界を変える」と
語り合った時間と空間につないでくれた
その頃の熱き自分にもつながった


ありふれたオンライン飲み会

でもあれは僕にとって

時をつなぐ、飲み会


だった

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