『月刊致知3月号』渋沢栄一に学ぶ人間学
『月刊致知3月号』の特集は、「渋沢栄一に学ぶ人間学」。
今、渋沢栄一についていろいろ調べているが得るところがあった。
作家の守屋淳さんと明治大学教授の齋藤孝さんの対談の中で、守屋さんが以下のように言っている。
「渋沢栄一は生涯に五百社もの会社を立ち
上げたと言われていますが、その多くが黒字になるのに長い年月を要しています。
王子製紙でさえ十年かかりました」
会社を作って発展させることは、今も昔も並大抵ではない。
渋沢栄一は成功について、こんなことを言っている。
「一度従事した仕事は、これを完成するまでは止めぬという心掛け、すなわち忍耐力が肝要である。
かくのごとき辛抱ありて、多年の経験を積んでこそ、はじめて成功の人となり得るのである」
運については、こんなことを言っている。
「窮すればすなわち通ずという格言がある。
人はいかに窮迫に会っても、至誠と勉強に欠けるところがなければ、必ず開運の道があるものである」
身体論が専門の齋藤孝さんは、渋沢栄一の身体論に注目している。
「私は身体論が専門で、四十年近く丹田呼吸法や岡田式静坐田式法などを研究してきたからなんです。
「(論語と算盤の中の)勇猛心の養成法には、このように書かれています。
「下腹部に力をこめる習慣を生ずれば、心寛(ひろ)く体胖(ゆた)かなる人となりて、沈着の風を生じ、勇気ある人品となるのである」
心が広く体が豊かで、落ち着いて勇気のある人になるには下腹部が重要だということ。
逆に腰がふらふらして腹が据わっていないのは、人間ができていないことと同義です。
この「勇猛心の養成法」は短い項目ですので、ぜひ読んでいただきたいと思います」
昔の日本人が意識した丹田(下腹部)には、科学でも解明できないパワーと神秘が隠されていると思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?